佐々木まゆみのよりあいnet

日々の暮らしの気になるあれこれ

災害はいつも「抜き打ち」

2018-01-19 00:35:43 | ニュース
最近、目が覚めるのが早くなったので
新聞をゆっくり読めます。
忙しい時期には、広告をはさんだ状態の新聞がたまり
「もったいないなぁ」と思いながら
古紙回収に出すこともありましたが
今は気になった記事を切り取って
スクラップブックに張り付けています。
新聞のスクラップは中学生の時以来で
そのころ三島由紀夫の割腹自殺の記事を
切り取ったのを覚えています。

17日は阪神・淡路大震災の発生から
ちょうど23年目ということで
防災関係の記事が多く掲載されていました。
そんな中で気になったのは
宇治市で実施された災害初動対応の
抜き打ち訓練に関する記事です。

2010年度以来初めて実施したそうですが
初動対応班員に任命されている22人のうち
市が規定している「30分以内」に参集できたのは2人
45分で10人、1時間半の時点で17人。
参集を求められたのは
徒歩でおよそ30分以内に登庁できる
管理職ということですが
これではあまりにも心もとない限りです。

この記事を読んで思い出したのが
平成24年8月の宇治市豪雨災害のときのこと。
JR、近鉄、京阪の3線とも止まっていたので
たどり着けない職員が多かったのか
市役所が妙にガランとしていました。

大災害発生時の行政機能不全を防ぐため
平成25年7月に策定した
「宇治市業務継続計画」によると
市内に在住の職員は51.9%。
生駒断層帯地震が発生した場合
災害直後1時間以内に参集可能な職員は13.2%、
3時間以内で42.3%、12時間以内で約7割、
1日経過後で約9割の人員が参集可能と想定されています。

計画にも書かれていますが
災害の規模が大きければ大きいほど
職員自身や家族のけがや周辺地域の救助に
従事する可能性が高くなり
予想通りの参集ができるとは思えません。

災害はいつでも「抜き打ち」で起こります。
災害が起こったときに
すぐに駆けつけることができる職員がどれほどいるのか
実態に即した数の把握をすると同時に
参集時間や参集後の業務の円滑さなど
計画の実効性を検証するためにも
繰り返し訓練を重ねていってほしいです。