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Cogito

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新茶哀われ

2011-05-13 21:12:32 | 

88_21_2 改めて

                                                       

先週、地元の新茶が届いた。さっそく、やはり新茶は香りがいいと喜んで飲んだ。

                                                         

水曜日、陶芸なので、新茶を持っていった。そして帰ったその夜、足柄茶から基準以上のセシウムが検出されたというテレビのニュースを聞いた。ええっ~、ついにここまで来たか!福島からは300キロはある。チェルノブイリのときは300キロは異常値範囲だった。放射能がここまで飛んできているのはわかっているが、汚染されるほどひどいとは思わなかった。ちょっと判断が甘かったな?南足柄の茶葉から放射能が検出されたとあらば、ここら近辺も無傷ではあるまい。気にしていた。

セシウム137は放射性物質で、自然界には存在しなかったが、核分裂で生成された物質。水溶性がある毒物だ。体内では主に筋肉にたまる。

                                                         

地元の農家から電話があった。真鶴の検査結果は530ベクレル。(基準は500ベクレル)基準を超えているから代金はお返しする、あとは自己責任で、飲むなり、捨てるなりしてほしいというものだった。年寄りだからいまさら心配はしていない、私たちは飲むから代金は返さなくてもいい、ただ八芸会の分だけは返却して頂くと言ったのだが、来年も買っていただくからと取り合わない。そこで曜日の責任者たちと相談して、会の分の代金は返却してもらい、事情を説明してかまわない人は飲んでもいいし、いやな人は自分で持参してもらうようにしようということにした。

それにしても迷惑な話だねぇ。農家にとってはまったく泣きっ面にハチだ。生産物は一朝一夕には出来ない。手間もかかっている。さらに製茶加工 代金も、袋代もかかっているはずだ。ここまで補償はあるのだろうか。泣き寝入りとしたら気の毒だ。地産地消を推奨している私たちにとっても地元のものが消費できなくなるのは打撃だ。

                                                         

福島原発事故だけでこれだけ広範囲に汚染されてしまうのだから、浜岡が続いたら日本は本当にお手上げになってしまうだろう。食料は命の根源だからね。これが汚染されるのは命が脅かされることになる。食料は空気も水も土も、健康でなくてはいけない。なのに放射能はぜんぶ汚してくれる、しかも長い期間。                                  

                                                       

体外被曝より体内被曝の方が実際には怖いんだ。じわじわと体内から放射線を浴びて、細胞が破壊されていくのだから。そういう意味では将来のある人たちには、放射能汚染物質は取り込まないでもらいたい。

                                                         

今日の新聞記事:

「神奈川県南足柄市で採取した「足柄茶」の生葉から暫定基準値を超す放射性セシウムが検出された問題で、県は13日、新たに3市町村で基準値を超すセシウムが検出されたと発表した。

 県によると、足柄茶を生産する16市町村のうち、南足柄市を除く15市町村で11~12日に採取し、12日夜に8市町村の検査結果が判明。うち小田原市で1キロ当たり780ベクレル(暫定基準値同500ベクレル)、愛川町で同670ベクレル、清川村で740ベクレルのセシウムが検出された。県は3市町村に出荷の自粛を要請する。残る7市町の検査結果も同日中に判明する予定。」


牛乳

2011-05-08 20:27:08 | 

連休も終わってやっと買い物に出られるようになった。連休中は町外には出ない。でも休みが続くので、事務的な処理に追われてむしろ忙しかった。

                                                       

ロビンソンで買い物を済ませ、帰ろうとして、4階の北海道展のお知らせに気がついた。行ってみよう、と上がって行った。お目当ては六花亭だったが、まず目が行ったのは牛乳だった。「北海道の牛乳、ここのところめずらしいのよ~」と言いながら、ジャージー牛乳を手に取った。パパラギと書いてある。「パパラギ?アメリカインデアンが白人のことをパパラギと呼んでいたな」「そうですか。ウチはパパラギ牧場と言います。パパラギはサモア語です」「ヘ~、サモア語は知らないなぁ」ただ、牛乳は大瓶は売り切れて、180mlの小瓶しかない。その場で味見することも出来ないので2本買うと「2本ばかりじゃ悪い」とPapasanが言う。「じゃ~ハスカップのジャムを買ったら」そしてPapasanにハスカップの説明をした。「果実もご存知なのですね」「ええ」

                                                       

奥に行くと、もう一軒牛乳のお店があった。こちらは大瓶があり、味見にポリカップに注いでくれた。「美味しい」「飲むヨーグルトも味見してください」とそのカップにヨーグルトも注いでくれたが「酸っぱい、これはパス」賞味期限を見ると10日まで。1階でジャージー乳を買ってきたのだが、この賞味期限も10日。さっきの小瓶も10日。でもがんばって飲む、と、欲張って多めに買いこんできた。

                                                        

さっそく家に帰って、牛乳を飲んだ。まずは味見をしなかったパパラギ牛乳。ノンホモだった。因みに絞ったばかりの牛乳は、クリームが分離して浮いている。これを飲みやすいように攪拌して品質を一定にしたのが、ふだん飲んでいるホモジナイズド牛乳。ノンホモは文字通りしぼったそのままの牛乳だ。ふたの裏に乳脂肪がついていたので、かき混ぜて飲んだ。美味しいねぇ、と表示を見ると63℃ー30分、低温殺菌だ。あら、パパラギって、池田町にあるんだ。ついでさっき味見をした750mlのふたも開けた。こちらのはルーキーファーム、帯広だ。何だ、どちらも近いね。殺菌方法は80℃ー15分。75℃ー15分というのは知っているが、80℃ー15分って言うのは初めてだ。これは低温殺菌には入らないとは思うけど、それでも美味しい。

低温殺菌(62℃~65℃ー30分)の方法はパスツールがワインの保存を研究していて、発見したので、彼の名をとって、パスチャライズド(pasteurized)というのだそうだ。たしかイースト菌を分離したのもパスツールじゃなかったっけ。

                                                       

東北地震の影響で、北海道の牛乳が消費者に届かなくなっている。別に北海道でなくてもいいのだが、生産地の北海道は流通が途絶えて、苦労しているだろうと気にはなる。なければ我慢するさ、と手に入る牛乳で我慢していたが、しばらくするとわがままが出て「美味しい牛乳が飲みた~い」とわめいた。富士川を越えれば、中部電力だから、停電はないから、牛乳の生産もしているのではないか。ロビンソンに「いでぼく牛乳」(富士宮市)という瓶入りがあった。殺菌方法は75℃ー15分。ジャージー牛乳とホルスタイン牛乳の2種類があった。そこで両方買って飲んでみた。ジャージー牛乳の方が口にあった。久しぶりに牛乳を飲んだ気になった。で、これを飲んでいる。ビンは返すと一本37円返してくれる。デポジットなのだ。ビンはリサイクルになればいい。

                                                        

スーパーで買っていた牛乳は成分無調整の生乳。北海道とか、根釧とかネーミングはしてあるが、製造元は内地だった。京都というのもあった。どういうルートで入っているんだろう?一口飲むと、なんかエバミルクのような味がする。表示を見ると、殺菌方法は130℃ー2秒。いままでの普通の牛乳は120℃ー2秒だったから、10℃も高い。高い温度で殺菌するからこんな味がするのかな。120℃ー2秒だって、失われる成分がある。かつてロングライフミルクというのが生産されていた。今もあるかどうかは知らないが、常温で保存できる牛乳だった。たしか145℃で殺菌していた。だから焦げ臭いし、味もひどいもので、これは牛乳じゃないとをわめいたことがある。震災の影響で、殺菌温度を高くしているのかな、と思ったが、パックの印刷はそんなに簡単には変えられないだろう。そこでパックを丹念に調べた。ESLという文字をみつけた。そこでESLを調べた。

                                                       

簡単に言うと、高温で加熱殺菌すると焦げ臭さがつく。この焦げ臭さを取り除くために導入したのがESL方法だ。これをまず成功させたのが明治乳業、続いて森永乳業。両社とも、焦げ臭さが消費者に嫌われると判断。そこで明治乳業は加熱前に酸素を取り除き、一気に高温殺菌する方法を導入。森永乳業はいままでの加熱した金属板の間を通す殺菌方法では焦げ臭さがつくので、高温の蒸気と混ぜ、一気に規定の温度に上げ、殺菌をすませ、蒸気を抜き取る、という方法。水蒸気は100℃のはずだから、それ以上の高温の蒸気はどうしてつくるのかな??

                                                         

焦げ臭さは回避できたとしても、牛乳が生もので、食品であるということを忘れているような気がする。実際、ESL処理の牛乳を毎日飲んでいて、美味しいとは思わなかったし、後味が悪かった。どういうコンセプトでこれを開発したんだろう??

                                                       

まぁ、そこまでこだわらないが、特別牛乳というのがある。特別な人たち(誰のことだかわかるかな??)用で、久しく庶民の人の手には入らなかった牛乳らしい。もちろん今では庶民にも手に入る。子どものころ、殺菌していない絞りたての生温かい牛乳をのんだことがある、ヤギの乳もそういうのを飲んでいた、特別牛乳はこの類なのだろう。

いま、特別牛乳を生産しているのは全国で7ケ所、その生産者の牛乳への思いを読むと、やはり頭が下がる。

                                                       

日本で唯一加熱しない牛乳を生産・販売しているところ:

http://www.omoiyari.com/


ジャガイモ

2010-02-09 13:30:03 | 

昨日は眼科に行った。眼科の待合室は私には図書室である、な~んて、待ち時間が長いから、どうしても本を読むことになるだけのこと。昨日は月曜日だからか、いつもより長く2時間近く待った。診察はいつもと変わらないから、5程度なのだが。おかげで岩波新書「ジャガイモがきた道」(山本紀夫著)を読み終えた。

                                                          期待していたほどのことはなかった。この先生、トウモロコシ、小麦、米といった穀物とそれを主食にして発展した文化論、これがお気に召さぬようだ。要するにジャガイモが主食として文化に貢献してきたことを、文化論者たちは無視している、と指摘したいのだろう。たしかにジャガイモをないがしろにしている文化論はよろしくない。人類はジャガイモにどんなに恩恵を蒙っているかいまさら言うまでもない。原産地のアンデスから、はるばる海を渡り、全世界に伝播し、今でこそ世界中で栽培され、だれからも愛され、食されている事実は、ジャガイモの力だと思っている。北の国ではジャガイモは昔からある植物のように使われている。ネパールの高地でも、特にシェルパの人々が栽培している。                                                           

                                                         

聖書に書かれていない植物だからと、ヨーロッパでは受け入れられなかったこともある。また毒があると敬遠されたこともある。一方、北部では飢饉を救ったのはジャガイモであった。もっともそのジャガイモに病気が発生して、アイルランドでは飢饉が起きた。この飢饉は当時の支配国イギリスの政策によるところが大であり、ジャガイモだけのせいはなかったが、多くの人がアイルランドを捨てたことも事実である。世界にはイモを主食にしている民族は多々ある。またデンプンを取り出して食しているところも多々ある。

                                                         

アンデスを旅したとき、どこの農家の貯蔵庫にも、いろんな種類のジャガイモが蓄えられていた。チューニョも見た。チューニョは収穫したジャガイモを自然に凍らせ、乾かし、水分を抜いて貯蔵に役立つようにしてあるものだ。チューニョは貯蔵にためばかりだと思っていたら、これはジャガイモの毒抜き作業という人間の知恵だったわけだ。それに加え、輸送にも軽くて便利だ。

                                                      

以前、リマの天野博物館でいっしょになった旅行者が、ジャガイモの見学に行って来たばかりだと言って、原種が4500種あると言った。栽培種かと聞きなおしと、栽培種ではなく原種だと答えた。ジャガイモやトマトの原産地はアンデス、そのジャガイモやトマトの原種を追って、テレビで特集していたのを見たことがある。何種類かあることは知っていたが、そんなに原種が多いんだろうか、疑っていた。この本で見ると、数の表記はないが、かなりの数があることは書かれている。それに引き換え、栽培され、改良されたのは7種、しかも私たちが食べているジャガイモはすべて1種類のジャガイモ4倍体のソラヌム・トゥベローサムに由来している。これはちょっと驚きだった。

                                                           

日本に入ってきたのはオランダ人かららしい。ロシア経由で北海道に入ったという説もある。馬鈴薯という言葉があるが、馬鈴薯とジャガイモが同一のものであるかどうか、まだ論争中だという。日本人には聖書になくても関係ないし、イモ類は食していたから、すんなりと受け入れられたようだ。もう少し、日本におけるイモの歴史とイモと人間の関係が明らかにされたら、おもしろいのだが。イモといっても、ジャガイモとサツマイモだけでもいい。「イモ男」とか「このイモ」という卑語はジャガイモではなくサツマイモをさしていたのではないか、と思うからだ。


初物

2010-01-22 23:02:59 | 

友人がハンバを届けてくれた。今季、初物である。毎年、彼女が海に入って摘んでくれた貴重なハンバである。感謝して頂く。とはいえ、これを食べないと春が来ないんだよなぁ。


よつ葉牛乳

2009-09-29 18:58:58 | 

昨夜、Papasanが取りに行って来てくれたよつ葉牛乳を感慨を持って飲んだ。36年間続いた共同購入も今回で終わる。Papasan、長いことご苦労さまでした。私たちが取っていたよつ葉牛乳の東京営業所が今月で閉鎖するのだ。関係者の高齢化と製品購入者の減少が原因だそう。そうだろうな、36年前とは社会情勢も違う。

                                            

よつ葉牛乳は農民立の会社である。以前は牛乳は大手に牛耳られ、農民は生産量の多いときは買い叩かれ、冬場は買取を拒否されるなど、辛い立場に立たされていた。そこで農民たちが出資者となり、工場を作ったのだった。それに内地の消費者団体が呼応し、牛乳を購入するから、成分無調整のものをつくってくれと要求した。当時の牛乳は加工乳が主流だった。加工乳とは、分離した粉乳と脂肪とを必要に応じて、水を加えて攪拌したもので、家庭ではスキムミルクとバターと水を加えて作ることが出来る。成分無調整牛乳はは今では当たり前になっているが、当時は画期的であった。ホモゲナイズドとは絞った生乳を攪拌して、脂肪分などを均一化したもので、絞りっぱなしの生乳はノンホモという。殺菌の仕方でも味が変わる。通常は120℃ 2秒、130℃ 2秒というのもある。低温殺菌というものは75度15分、65℃30分などがある。ロングライフミルク LL牛乳は145℃。

                                            

そう、36年前、県連絡会に出席していたとき、よつ葉の担当者が来て、牛乳の共同購入を頼まれた。大磯に乗って、大磯まで届けてくれるのを受け取りに行くことにした。毎週1回、朝早く大磯がよいが始まった。

目が痛い。開けていられない。