「人は愛するに足り、真心は信ずるに足る アフガンとの約束」 岩波書店
中村哲 聞き手 澤地久枝
語り手の中村哲さんは、みなさんよくご存知のペシャワールの会の代表で、アフガンで医療活動を続け、それだけでは人は救えない、人々が生きれる大地をよみがえらせようと、砂漠化する大地に潅漑を事業を行っている医師である。中村さんの活動はよく知っているし、敬意も払っている。聞き手の澤地さんも好きな作家である。そんなことで、本を買うことで、少しでもカンパになれば、とこの本を買ったのだが、読み始めるとすこぶるおもしろい。対談形式なので、読みやすいし、含蓄に富んでいるし、中村哲さんは1946年生まれだから、戦後の背景もよくわかるからなおおもしろい。
澤地さんは、中村医師のプライベートなところから聞きだしている。先ずは生い立ち。火野葦平は彼の伯父さんである。
読み進めると、アフガンでの活動が単なる活動だけでなく、地域に何が必要か、一方的な押付けの協力ではない基本がよくわかる。私も各地にカンパと言う形で協力しているが、ほんとうに分かっているのかと問われれば、分かっていないと答えざるを得ない。
若い人たちにはぜひ読んでもらいたい一冊である。
参考:
ペシャワール会