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Cogito

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Food inc

2012-11-12 22:27:23 | 

目薬がなくなったので、眼科へ行った。眼圧が高いといって、いつもより綿密に調べてくれた。目薬はきちんと朝晩入れている。右目のボケはもう治らないだろう。

帰ってきてPCで「FOOD INC」と言う映画を見た。2008年制作。アメリカの食料事情をレポートしたものだ。食料が工業化されてる現状を、畜産、農業、種、と知っている企業名ばかり出てくる、そう、多国籍企業だ、安全性などあってなきがごとき現状を個別に取り上げている。ファストフードに踊らされている人々、低所得者は野菜を買うよりバーガーを買った方が満腹感を覚える、と訴える。なぜバーガーが安いのか。安い裏には戦慄を覚えるような現実がある。その実態は、一握りの資本に牛耳られたアメリカの農畜産の現状がある。鶏は50日足らずで3kgになるように改良されているが、(これは遠藤秀紀著「愛を独り占めした鳥」光文社にもよく描かれている)若鳥は自分の重みで歩けない。死ぬ鶏も多い。それを拾って埋めている。これは生きものじゃない。バーガーでOー157に感染して死んだ子どもの親たちが訴えるケヴィンズ法もようやく通過したが、反対する業界の巻き返しは強い。草食動物が経済動物とされ、トウモロコシを食べさせれらるために0ー157が増殖し、その菌が肉に付着し食中毒を起こす。その現状も写真が見せてくれる。種苗業者の独占化。知ってはいたがすさまじい。

                                                

肥満は個人の責任とは言うが、個人では抗えない資本の仕組みがある。食べものが工業化され、ベルトコンベアーに乗って流れてくるとすれば、食べる方もベルトコンベアーから離れられない一体化した状況にある。糖尿病は、3人に1人、低所得者は2人に1人、とそれによってもたらされるアメリカの悲劇。私にはほとんどは知っていることだが、それでも映像だから、見ていて気持ちが悪くなった。恐ろしささえ感じる。 アメリカはおしまいだなと言う感はぬぐえない。日本だってたいして変わらないが、もちょっとはましかなとも思っている。しかし消費者運動の低下で実情はどうなんだろう。低所得者層は同じかもしれない。世界もこの巨大な資本の論理に巻き込まれている。                                   

もちろん、圧力にも屈せず、オーガニック農業をする人たちもいる。草で牛や豚を育てている農家もある。資本の力を倒すのは、買う側の意識が変わることだ。安ければいいでなく、いいものを選べば必然的にジャンクフードは消えていくのだが、馴らされた家畜どうような人間はなかなかそうしない。ここにジレンマがある。

ラストにBGMとして、歌、あれはカントリーに入るのかな、ゆっくりした調子で歌っている、が流れている。どこかで聞いた曲だ、一緒になって歌ってみた。そうだ、これは「This land is your land, this land is my land.」だ。私には痛烈な皮肉に聞こえるが、創った人たちには母国への悲しみを込めた歌なのだろう。

                                                

画像紹介:

http://www.cinemacafe.net/official/foodinc/


水俣のお茶

2012-08-10 22:07:07 | 

015

放射能の影響で地元のお茶が手に入らなくなって、あちこちのお茶を試している。

すると水俣のお茶を頂いた。NHKの番組で紹介されていた、チャチャネットの水俣の若手のお茶生産者から取り寄せたと言って。完全無農薬、ということだ。美味しかった。水俣のお茶かぁ~、なら相思社が扱っているかもしれない。相思社が扱っていれば、ささやかな協力になる。そこで相思社を検索した。相思社もお茶を扱っていた。これはいい。さっそく申し込んだ。

相思社は一般財団法人の水俣病センターである。詳しくは↓のHPを。相思社の説明も、水俣病の説明もある。

http://www.soshisha.org/jp/

                                                         

私もささやかながら、ずっと水俣病被害者を支援し続けてきた。だから相思社が出来たときから関わっていたのだが、被害者の知人たちもみな故人になってしまい、だんだん遠ざかり、長らく、ご無沙汰してしまっていた。とはいえ、数年前だが、東京で開かれた展示会には出かけている。水俣を忘れることはない。

                                                         

私の住むここもみかんとお茶の産地なのだが、放射能の影響で、去年は廃棄処分に、今年は自粛で、手に入らない旨を書いて。

                                                         

それが届いた。水俣病は汚染された食物を食べたことから始まっている。だから食で被害が出ない社会を目指して、安全な食品を生産しているのだと、手紙に書いてあった。お茶を通して相思社を思い出していただけてうれしい、とも。

                                                

さっそく淹れてみた。美味しい。さらに、人の温もりも加わって。


チマキ

2012-05-04 21:15:35 | 

米を契約栽培してもらっている小田原の農家から、毎年もち米を貰う。このもち米が美味しいので、4軒分を集めて、チマキをつくっている。去年も集めた。でもなかなか作らなかった。シャーミー、干貝柱、干シイタケと言った材料はいつもそろえてはある。明日は子どもの日だ、そうだ、チマキを作ろう、でないとせっかくのもち米をだめにしてしまう。

干海老のシャーミー、干貝柱、干シイタケはそれそれボールに入れて水に浸した。このだしが美味しいのだ。干シイタケは津波の被害にあった山田町のどんこ。支援のために買ったものだ。収穫は事故以前のものだから人様に上げても、放射能の心配もない。

夜、豚の肩ロースを大きめに切った。シイタケも厚めに切った。ニンニクとショウガも細切りにした。鍋に油を熱し、ニンニク、ショウガで香りを出し、豚肉を炒めた。シイタケもつけ汁ごと加えた。シャーミー、貝柱、どちらもだし汁ごといれ、酒をがぼがぼ注いだ。内容量が多いので、大きな中華なべでもはみ出しそう。やむなく大なべを出して、そちらへ移そうとしたのだが、中華なべが重くて持ち上げられない。少しずつ移せば移せないことはないのだが、Papasanを呼んで、大鍋に移してもらった。味付けは醤油のみ。

最近はこの味付けのしょうゆ味が、チマキの中身としてはどうしても薄い。佃煮みたいに濃い味の方が後で米になじんでいいのだが、薄味に慣れているので、いまは濃く出来ない。それでもこころして濃く味付けした。味をしみこませようと一晩ねかせた。もち米はといで、水に浸しておいた。

朝、具にもう一度火を入れながら、醤油と酒を足した。味はまろやかになっている。

いよいよ米をチョンロンで蒸す。竹皮は前後を切りそろえて、蒸し器の熱湯の中に突っ込んで殺菌。もち米は3回に分けて蒸した。蒸しあがったもち米を大きなボールに入れて、具の汁を吸わせるのに、分けた方がやりやすいのだ。中華料理は無駄をしないので、具を煮た後の鍋にもち米を入れ、いためて鍋についている美味しい煮汁を吸わせてしまうのだが、量が多いので、煮汁を残しておき混ぜているのである。竹の皮に米を入れ、具の肉とシイタケを真ん中におき、もち米をかぶせ、形を整えて輪ゴムをかける。ほんとはタコ糸をかけるのだが、省略して輪ゴムにしてしまっている。

竹の皮は専門店からkg単位で購入してある、孟宗竹の皮だ。問屋には孟宗竹、真竹、破竹の3種類がある。竹の皮も品種によって、模様が違うし、用途も違うみたいだが、私は孟宗竹の2号を使っている。チマキにはもうひとつ下の細身のでもいいが、蒸羊羹にはもう少し幅広いものの方が使いやすい。

このチマキは香港出身で、新宿飯店のオーナーだった先輩、と言っても大先輩に、出来たのを頂いて、美味しかったので、つくり方を教えて、と頼んで教えてもらったものだ。チマキは香港では端午の節句に作る慣わしがあるようだ。所によっては蒸米ではなく、生米に味付けして、竹の皮に包んでつるしておき、それを蒸すやり方もあるときいた。新宿飯店の厨房のもう一階下のまかない厨房で、先輩の妹さんに教えてもらった。教わったのを、私流に変えてしまったのは、私は化学調味料を使わない、その代わり貝柱とシャーミーの量を増やしてダシにしていることと、ショウガを使うことだ。飯店のオーナーだった先輩はそれからまもなくして亡くなり、思い出の1品になってしまった。

竹の皮で包むのは、単純作業で格別力は使わないはずだが、立ちっぱなしなので、腰が痛くなった。3分の2終えたところで、「もう限界」だと休憩して腰掛けた。持久力がなくなった。それでも、残りの3分の1も仕上げて、ざっと50ケ以上つくったことになる。う~ん、疲れた、チマキ作りは今年で最後にしよう。


キクラゲ

2012-02-18 19:46:38 | 

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沖永良部島のいとこが生キクラゲを送ってくれた。大きなキクラゲ、しかも肉厚。さっそく味付けを変えて炒めてみた。スープにも入れた。こりこりとして美味しい。乾燥キクラゲを戻したものとは食感が違う。もっと歯ごたえがある。まさにクラゲだねぇ。乾燥キクラゲを戻して、私がよく使うのは、おからを炒るとき。シイタケとは違う食感があるから、油揚げ、ニンジン、ネギ、シイタケに細く切って入れている。あのコリコリはゼラチン質。

                                                         

生の美味しさを分かち合おうと、みんなに分けたが、二人家族では1袋も食べきれない。そこでキクラゲのレシピを探したり、保存の方法を探したりした。保存方法としては冷凍があった。いったん熱湯をかけ、水分をよく拭いて冷凍するとあった。そのままでも、刻んでもよいと書いてあった。でも面倒なので、そのまま冷凍することにした。一枚、一枚皿に並べ、冷凍してから、ジプロックニいれもういちど冷凍庫に入れた。こうすればくっつかないからだ。餃子のとき、ばらばらに冷凍して、袋に入れて冷凍しているからこの方法を使ったのだ。冷凍したものの味はどうだろう?

                                                         

キクラゲはキノコの仲間である。中華の食材として知られている。中国語の「木耳」は形から来ているのだろう。木に生えている耳。うん、わかりやすい。日本語のキクラゲは、木のクラゲ、こちらは食感から来ているネーミングだろう。いまでこそクラゲはめずらしい食材ではなくなっているが、キクラゲの名付け親は、クラゲを食べていたことになる。いつごろからクラゲが日本で食べられるようになったかはちょっと分からなかった。日本でも「耳茸(ミミタケ)」という名もあるようだ。

そこで興味を持って、キクラゲを調べてみた。なんと英語では「Jew's ear」、フランス語では「oreille de Judas」 ドイツ語では「Judasohr」 いずれも「ユダヤ人の耳」という意味である。耳は分かるけど、なんでユダヤ人なの?なんかいやな感じはしたが、探すとこんな記述が見つかった。「ユダヤ人の耳」とはイエスを売った「ユダの耳」をさしている。その後、ユダは後悔して、首吊り自殺している。そのユダが首をつった木がニワトコで、キクラゲはニワトコに多く生えるから、というものである。あらま~、ひどい話。こじつけもいいところ。おそらく欧米人はキクラゲを食べないから、こんなこじつけをしたのだろう。ニワトコならずとも落葉樹にはキクラゲは生える。


カレー

2012-02-05 11:55:06 | 

毎日寒い。一昨日は外の水道が凍った。水飲み場の水が凍って、鶏では氷が割れなくて困っているのを見て、氷を割り、水を入れてやろうとしたら水道が凍っているのに気がついた、という。家の中ではそんな状況はなかったが。そして笑いながら、Papasanがご飯を取りに来た。いつも夜のうちにご飯を餌台に乗せておくのだが、それが凍って冷凍ご飯になって、スズメが食べられなくて餌台の周りに群れているというのである。へ~、久しく、霜柱も見ていない。氷が張っても数ミリ程度だ。水道管が凍るなんてついぞなかった。昔は凍らないようにテープを巻いていたものだったが。いつにない強い寒波がここまでお出まししたのだろう。招かれざる客だね。

                                                         

ここ、続けてカレーを作った。普段私のつくるカレーは3種類。ポークとチキンとビーフ。ポークカレーは親から教わった作り方に(小学生のころから作らされていた)私がアレンジしたもの、ポークの角切りに一般的なジャガイモやニンジンの入ったもの。トマトやミルク、あればリンゴも使う。小麦粉をルーに使うつくり方は、イギリス経由で日本に入ってきたものだ。チキンはインド風。ビーフはまたつくり方が違う。

                                                         

去年、カレー粉が終わってしまった。いつもは問屋さんで1kg入りのイギリス製のカレー粉を買ってきていたのだが、在庫切れだった。そのうち入るだろうと、ならカレーはなしと、カレーを作ることがなかった。                                               

                                                         

新年会に小田原へ電車で行ったので、小田原駅の成城・・でカレー粉を探した。インデアンカレー粉があった。子どものころ、このカレー粉を使っていたのを思い出した。それを買った。と言っても棚にはそれ一種類しかなかった。カレー粉を使う人が少なくなっているのだろう。カレーは国民食になっているが、カレー粉や香辛料を使ってカレーを作る人は少ない。逆に、私は市販のカレールーを使ったことがない。使わないから、何が添加されているのか読んだこともない。

                                                         

カレー粉が代わると香りが当然ながら変る。メーカーによって香辛料の配合が違うからだ。もちろんカレーに配合されている香辛料の多くは単品で常備してある。だから補うことは出来る。ときどきお手製のカレー粉を貰うことがある。香辛料の違いもあるが、粉にするときの仕方が粗いので、舌触りが悪い。で、カレー粉は買っている、が、香辛料の配合で、結構好き嫌いは出てくる。カレー粉ならどれでもいいというわけではない。ガラムマサラもそう。メーカーによって好き嫌いは出る。

                                                         

まずはポークカレーをつくった。大きめにきった豚(部位は肩ロース)に塩、コショウ、カレー粉をまぶしておく。たくさんの玉ねぎの薄切り、みじん切りしたニンニク、ショウガをいっしょに鍋に入れ、じっくり炒める。これにワイン、トマトジュース、トマトの水煮を入れ、ニンジンも入れて煮る。このときトマトの酸を中和させるために少し砂糖を加える。トマトの水煮はふらの産の水煮を使っているのだが、なにを勘違いしたのか、Papasanがイタリア製の缶詰を買ってきたのでそれを使った。表示を見るとクエン酸が添加されている。添加されているクエン酸の味は好きでないのだが。豚肉を油で焦げ目がつくくらいに焼き、鍋に入れる。アクをとりながら玉ねぎが溶けるまで弱火でじっくり煮る。肉も溶けるぐらいの柔らかさ。さいごに大切りのジャガイモを加える。ジャガイモが柔らかくなったら、カレー粉と薄力粉をフライパンで香りが立つように炒めたものを、ふるいでこし、牛乳で伸ばして加える。塩、バター、しょうゆ、さらにガラムマサラを加えながら味付けをする。2時間以上はかかる。

                                                         

ところがカレー粉を炒めても鮮烈な香りがしないのだ。どうも鼻風邪をひいてしまったせいらしく、鼻が利かないのだ。にもかかわらずカレー粉が変ったせいにして、いつになく香辛料を足した。注文日に出したので、味見だけで出来上がったカレーを自分は食べることもなかった。で、もう一度つくった。

                                                         

今度はチキンカレー。これはインド風。

まず、大きめの鍋に手羽や手羽先とありあわせの野菜をいれ、ストーブにかけ、スープを取っておく。同様にチキンには塩、コショウ、カレー粉をたっぷりまぶしておく。玉ねぎ、ニンニク、ショウガはみじん切り。今回は大量なのでチョッパーで処理した。短時間で出来たが、古い人間には包丁で刻んだ方が大きさが揃うのと、水分が出ないので、玉ねぎの甘さが出るような気がする。これらをじっくり色がつくくらいまで炒め、トマトジュース、スープ、ガラムマサラ、唐辛子、コリアンダ-、クローブをいれ大なべに移して煮込む。しばらくして、これに焼き目をつけたチキンを入れていっしょに煮込む。やはり2時間以上はかかる。

ちょっとスープが多かったが、そのせいか、ご飯ののど越しがよくて、たくさん食べてしまった。うん、美味しい。一晩おいたら、にこごっていたので、ジプロックに小分けしていれ、冷凍した。Papasanのお昼用だと。

インデアンカレー粉、これでいいにしよう。