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Cogito

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新茶

2013-05-05 19:33:28 | 

新茶が届いた。久しぶりの地元の新茶である。東北大震災から2年、福島原発からの放射能汚染で、原発から300km離れたここでも汚染され、手間暇かけて栽培されたお茶は廃棄処分になり、お茶の木は切りつめられた。翌年も放射能の影響はなくならず、再び栽培農家はお茶の木を切りつめて、汚染を減らす努力をしてきた。そして今年、ようやく出荷できる運びとなった。お茶にしてみれば予期せぬ災難。お茶の木も農家も苦労した。もちろん原発事故が起これば、この位なことは起こると識者は訴えていたが、多くの人は耳を貸さなかった。地震は天災だが、放射能汚染は人災だ。         

                                                

さっそく淹れて飲んでみた。今年の天候のせいか、香りはいまひとつ。でもね、一生懸命生きようと、若芽を出したお茶に敬意を払って、美味しく頂くよ。


マーマレード

2013-04-26 14:11:02 | 

我が家の甘夏を使って、連日、マーマレード作りに励んでいる。

以前は、といっても数十年前になるが、ジャム類をやたらと作っていた。二人の家族になり、ブルーベリージャムは毎年作ってはいるが、他のものは作らなくなっていた。

                                                

陶芸に行った時、一人がオレンジでマーマレードを作るのだと言った。なんのオレンジかは聞かなかったが、スーパーで買ったオレンジだと言ったので、オレンジの産地にいて、まわりものを使うことはない、地場産を使いなさいと、言った。すると、甘夏をもらったから、それと一緒に作る、私の作り方は、皮と実を砂糖で煮て、寒天をくわえて作るのだ、と言った。寒天なんか加えなくたって、ちゃんと固まるよ、そうか、言葉で言うより、実際に見本を作ってやろう、と庭の甘夏を取ってもらい、マーマレードを作り始めたのだ。言ってみれば、お節介のなせる技。

                                                

ためしにwebの中にある、マーマレードの作り方を2,3、読んでみた。どれもペクチンをくわえている。いまどきの人は、こういうものを参考にするから、市販のペクチンや寒天をくわえなければならないと思い込んでしまうようだ。

                                                 

ペクチンはご存じ、果実に含まれていて、ゼリー化を促す物質。私はそれを使ったことがないが、白い粉のペクチンが市販されているのは見たことがある。

                                              

甘夏の皮の綿や種にはペクチンと苦味が含まれている。どちらも水溶性だ。皮をよく洗うことによって苦味を抜くことは出来るが、苦味と一緒にペクチンも流してしまうことになる。だから市販のジャムやマーマレードにはペクチンが補われているものが多い。言いかえれば、煮詰め液が薄くても、ペクチンなどのゲル化剤を加えれば、固める事はできる。手作りの良さは、そんなことをしなくても、材料本来のままで、時間をかけて、じっくりと煮詰めればいい。いまどきの人はそういう基本的なことを知らないようだ。

さらにその人が、セミノールで作ったら、皮が固かったと言った。おそらくやりかたがまずいのだろう。セミノールがあったら、つくってやってもいい。

                                                   

                                                   

甘夏を丁寧に洗い、皮と実を分けて、重量を量った。まずは糖分60%で作ってみよう。皮を薄く刻み、よく洗い、水に浸し冷蔵庫に入れた。実は袋の背中に包丁を入れ、実だけを取りだした。種も分けて水に浸した。両方とも冷蔵庫に入れた。皮の浸し水を口に含んで、苦味を感じると水を替え、これを4回ほど繰り返した。この苦味が好きな人もいるが、私は後味に残るくらいの苦味の方がいい。綿の部分がやや透明になってきたころ、ホウロウの鍋に入れて、ストーブの上にのせた。ストーブの上は火が強くないので、沸騰しない、皮が柔らかくなるまで、放っておいた。皮が柔らかくなったところで、実と量っておいた砂糖を加えて、またストーブにかけた。

                                                   

冬に逆戻りしたような寒さだったから、ストーブをつけっぱなしが、幸いした。さて、問題はここから。煮詰め加減を忘れてしまっている。水の中に煮詰め液をたらし、固まり具合を見るのだが、マーマレードは房が黄色いので見分けずらい。1回目は煮詰めすぎた。湯を加えてゆるくした。2度目は、今度はゆるすぎた。で、また火にかけた。3度目はさすがに経験。もう大丈夫。勘が戻った。

焼きたてのバターロールにつけてみた。美味しい!焼きたてのパンはそれだけでも美味しいが、マーマレードを塗ると、あとをひく。ぺろりと2個、まだ食べたいところだが、止めた。シフォンを薄く切ってのせてみた。これもいける。あはは、お節介のご褒美だ。

                                                       

たくさんできた。冷蔵庫の中は瓶がならんでいる。陶芸にも味見に持っていったし、人にも上げている。甘夏2個で、中ぐらいなジャムの瓶、2本分。家の甘夏は小さいけど。

で、今度は糖度を50%にしてみた。私にはちょっと酸っぱい。55%は未だ試していないが、55%か60%でいいにしよう。


オレンジ

2013-03-19 13:24:41 | 

朝、かぼちゃのプリンを焼きながら、昨日買ったオレンジを処理している。おかげで台所はオレンジのいい香りが満ちている。

「手がかかるんだね」とpapasan。「美味しいと食べているだけだから、気がつかないのだろうけど、このオレンジ、丁寧に洗って、表皮のきれいなもので、ちょうどいい大きさのものを選んで、輪切りにして煮ておくんだ。同じく表皮のきれいなものを表皮だけおろして、オレンジリンドとして香りに使うんだ。後は1個ずつ絞ってジュースにし、計量して冷凍保存しておくんだよ」「へ~」

                                                                                                                           

オレンジはネーブルオレンジ。午前中かかって、半分。ジュースとコンポートとリンドを作った。計量は全部終わってからにしよう。しぼりかすは餌台に投げるとヒヨが食べている。無駄がない。

ケーキに使うオレンジはネーブル、きよみ、バレンシア。他のも少し試してみたが、いまのところは。

                                                

立ちっぱなしなので、腰が痛くなった。残りは午後から、と目下一休みしている。そろそろ始めないといやになってしまうだろう。腰をあげよう。

                                                                                                                            

それでも3時すぎには片付いた。後まだレモンが残っている。オレンジは急いで絞ったが、レモンはまだ大丈夫だろう。明日は陶芸、だから、これはまた気が向いたらにしよう。


生わかめ

2013-03-18 09:56:50 | 

3月17日、ツバメ確認。

春の嵐になるという予報だったが、小田原まで出かけてきた。途中、レモンとネーブルオレンジをたくさん仕入れた。

                                              

生わかめをたくさん頂いた。生わかめとは海からとったばかりの褐色の海草(わかめ)のことである。市販されている「生わかめ」と銘打ってあるものは、この生わかめを湯通ししてあるものだ。だから緑がかっている。生わかめはこれのことだと思っている人は多い。干しわかめは生わかめを天日で干したものだ。干していると黒っぽくなる。使うときはこれを水で戻して使うのだが、湯どうししたものより、海の香りが残っているので私は好きである。

                                                

以前、相模原や座間の人たちに干わかめを届けながら、生わかめも持っていくと、大きさもびっくりしたようだが、褐色にたじろいていた。そこで、ちょっと湯を沸かしてもらい、生わかめを入れると、一瞬にして鮮やかな緑に変わるので、それを見て、みな歓声をあげていた。

                                                

さて、頂いた生わかめ、いっぺんには食べられない。それでも、味噌汁、ぬたにはした。残りは、天気も悪いし、干すほどのことはないし、と、試みに湯どうしして、冷凍保存することにした。めかぶを外し、これはいつもの食べ方で食べる。鍋に湯を沸かし、5秒ぐらい(いい加減)茹で、ざるに取った。鮮やかな緑のわかめの茎だけ切り取り、含ませ煮した。わかめは小さく切って、少量ずつラップし、ジプロックに入れて冷凍した。


かぼちゃ

2012-11-16 20:40:27 | 

P1020216

栗将軍

9月に入るといつも北海道からじゃがいもやかぼちゃをとる。北海道は当麻町。でんすけすいかを買ったのがご縁の始まり。そして北海道を旅した時、偶然当麻「道の駅」に寄って、顔見知りになった。じゃがいもはお気に入りの「とうや」を指定しているが、かぼちゃは単にかぼちゃとしてしか注文していなかった。いつ届いてもほくほくしておいしかった。栗かぼちゃである。人にあげても喜ばれるので、かぼちゃの時期は何回もとっている。

                                                    

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栗ゆたか

                                                                                                                        

この栗かぼちゃ、美味しいのはいいんだが、実がかたくて、切るのに苦労する。初めのころは牛刀でたたき割っていた。今は力もなくなっているので、頭で切っている、なんて言い方をするとおかしいが、上下、ヘタをとり、そこをくりぬいて、包丁(牛刀なんて使わない、軽い包丁)を立て、テコの原理を利用して切っている。2,3分電子レンジにかけて、皮を柔らかくしてから切る方法も教えてもらったが、生の方がいいと、テコの原理を続けている。

                                                    

かぼちゃは小学生の時だったか、教科書の外来語で、ポルトガル人が持ち込んだものだが、名前はカンボジアから持ち込まれたから、カンボジアに由来すると教わった。だからカンボジア原産だろうと思って調べもしなかった。改めて辞書を引くと、かぼちゃはアメリカ大陸が原産地で、世界各国で栽培されているものだと分かった。日本では冬至にかぼちゃを食べる習慣があるが、これも明治以降の習慣のようだ。意外と明治以降のもので、古くからの伝承のように思われているものは多い。12月まで保存でき、保存しておくと甘くなる野菜として、喜ばれたのだろう。

もっとも戦中戦後、食糧難のとき、さつまいもと並んでかぼちゃは庶民の食卓の主だった。家庭菜園でも作っていた。量産をモットーにして作られていたから、美味しいものではなかった。だから長じても、私はサツマイモやかぼちゃは嫌いだった。言ってみれば、食べ物の好き嫌いは、当時食べさせられていたもので、戦争を思い出させるもの、といった、かなり戦争の後遺症がある。サツマイモやかぼちゃはトラウマから解放されたが、まだまだ食べられないものがある。私にとって、戦後は未だ終わっていないのである。                                                    

                                                    

P1020210 白い九重栗 これしか残っていない。

                                                                                                                        

先回、注文すると、「混ぜましょうか」と言われた。「混ぜるって、そんなに種類あるの?」と聞くと、種類はたくさんあるが、今入っているのは「栗将軍」「栗ゆたか」「白い九重栗」だという。で、混ぜてもらった。かぼちゃは収穫してから保存しておくと、澱粉が糖化して甘くなる。その代わりホクホク感は減っていく、のだそうだ。3つの中で、一番糖化が遅いのが九重栗だとも教わった。

届いたかぼちゃには、ひとつひとつ名前をつけてくれた。名前を味を確認するために2軒で半分ずつ分け、同じ煮方で試してみた。初めは栗将軍、次が栗ゆたか、どちらもホクホクもしているし、甘みも十分あって美味しい。ちょっと区別がつかない。

最後に白い皮の九重栗を煮てみた。ホクホクは一番、これは菓子だねぇ。栗みたい。これはいい。人にあげようと、注文すると、九重栗はいま、品質のいいのがないから、白い皮の雪化粧にしたら、と勧められた。もちろんそんな品種も知らない。ではそれ、と頼んだ。届くのが楽しみだ。

P1020218 雪化粧