海の日に集いを予定した。すると友人から、パリ祭へ行くので残念ながら欠席、という返事をもらった。そうか、14日がパリ祭、すなわち革命記念日だった。そこで他の友人に「前日が革命記念日だったのね。じゃ、二人で、ラ マルセイエーズでも歌おうか」と言って、「はて覚えているかな」
口ずさんでみると、98%は覚えているが、あとの2%があやふや。そんな話をすると、別の友人が、歌集にあったからと歌詞をコピーして持ってきてくれた。でもその歌詞は日本語に訳されたもの。私はフランス語しか知らない。
ラ マルセイエーズ「La Marsellaise」はご存じ、フランスの国歌である。大学のとき、フランス語の授業で片岡美智先生から教わった。大きな声で何回も歌った。若いころに覚えた歌は、かなり覚えているものである。ラ マルセイエーズと一緒に、門出の歌「Chant du Depart」も歌ってくれ、内容を教えてくれた。ラ マルセイエーズと内容も曲想も似ていた。どちらも力強く鼓舞するような革命歌である。当時、片岡美智先生は名古屋の南山大学で教えていて、週に一度、私たちに教えに名古屋から見えられていた。だから特急で帰られる先生と横浜までいつも一緒だった。私はマダム片岡、と呼んでいた。「星の王子さま」も先生のテキストで初めて読んだのだった。先生、どうなさったかな。もちろんもうとっくに他界されているとは思っていたが、消息を調べてみた。なんと昨年の10月に105歳で亡くなった、とあった。京都外国語大学の名誉教授だったともあった。
La Marseillaiseは、もともと「ライン軍のための軍歌」というタイトルだった。1792年4月、革命政府がオーストリアに宣戦布告したと聞いて、出征する兵士を鼓舞するためにリールが作詞作曲とも一晩で作ったという。その後、マルセイユ連盟兵たちがパリで歌ったので、マルセイユの名がついた。
先日、床屋で雑誌を見ていると、ベルサイユという文字に目が行った。どうも連載コミックらしい。内容はよくわからなかったが、死刑執行人の話のようだった。傍らの解説を読むと、影の存在であった死刑執行人が表舞台に現れたのはフランス革命で、ルイ16世、マリーアントワネットを処刑したからだ、とあった。サンソン家という医師と死刑執行の二股を職業としていたことが細かく説明されていた。コミックの絵も好きではないし、内容もぞっとしそうだ、このコミックを買うことはないが、帰って、サンソン家を探してみた。ちゃんと載っていた。サンソン家は王党派で皮肉な巡り合わせ、また死刑廃止を訴えていたそう、当時の刑罰の仕方、ギロチンの発明、読んでいて気持ちが悪くなった。それにしても、な~んかフランス革命づいちゃったな。
プリントしてくれたラマルセイエーズの歌詞の下にインターナショナルの歌詞があった。母親が歌っていたのを小耳にはさんで、メロディだけは知っていた。だから歌詞を見てすぐ歌うことができた。歌詞を見る限り、これまたマルセイエーズに似ている。で、調べてみた。パリ・コミューンの頃の歌だとは聞いていたが、作詞作曲共素人の作だった。一時、革命後のロシアで国歌として使われていたそうだ、へ~。