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ハゲルの動く城

人生、否定も肯定も全て呑み込む、よう努力する.
最近記事が長くなっています.老後に読み返す楽しみ、という備忘録です.

潮原温泉⇒冠山⇒寂地山⇒寂地峡 縦走!9時間! (長いぞー、備忘録)

2017-08-03 12:01:34 | 登山

先日、仲良くしてくれる若いカップルさんがどこか縦走してみたい、とのことで、吉和冠山⇒寂地山 縦走を企画した.
私も吉和冠山は行ってみたかったんだが、一人ではクマが怖く…(^^; 
生まれて初めて熊鈴をぶら下げたし、実際に何か所かで手動でもカラカラ鳴らした.

さて、7月にも家族で行った渓流コテージに、何と3人で前泊(;^ω^).

例によって、“新長”で買った肉と魚介類と野菜で景気づけ.

1.5cmの厚切り牛タンだ!

彼女さん手作りのタンドリーチキンも舌鼓み(^.^)
美味しいかったよ.よくぞ作ってきてくれました(^_-)-☆

先日彼ら富士山初登頂してきた際に、私を思ってお土産を買ってきてくれたとは.泣ける(ウウ).
その場で飲み干してまった(^.^)
人を思いながらお土産選びをしている時って、旅行の中でもいい時間ですよね.


夜10時半就寝.

朝5時起床.
本気モード.

コースタイムは、休憩なしで4時間30分の予定.休憩入れても6時間の予定.
ところが後に大変なことになる.


寂地峡に1台デポし、3人乗り合いで潮原温泉へ移動.



朝8時、登山開始.

どうもここが“オオタキ”というところらしい.
案内板は…、ない.

ブナ林が爽やか.下界は暑いのだろうが、森が深く、木洩れ日のすき間を吹く風が気持ち良い.

 途中ホラ貝おじさんにご教授いただく.

“アサギマダラ”という蝶らしい.



約2.5時間?で頂上.
順調、順調.

気づいたのだが、
登りのメインイベントである、“クレソン仏岩・ろうそく岩”への分岐が分からず、
そこに登って、冠山独特の山容を見ることができなかった.何してるんだ吉和町!

上から木の枝が覆う、額縁のような休憩所.

その山頂懸崖から北方向の景色は素晴らしい.
上から木の枝が覆いかぶさった額縁のような休憩場から、十方山、恐羅漢山など広島の代表的な山が一望できる.

 





さぁ、寂地山へ縦走開始.

途中、“太田川源流の碑”を見物.これ見たかったんだ.
ただこの回り、結構大きな糞があって、おそらくクマ.要注意.



そこから程なくして大きな問題発生.
地図にもあるが、「とにかく“分岐”を右折」の頭がインプットされている.
“小川林道は右”の案内があったのでそちらに折れた.
「メイン道は左のようだが、ほんとに右折かなぁ」と思いながら右折(地図、紫色の短矢印).
後では分かるのだが、地図の“分岐”の、一歩手前の小道(破線)だったようなのだ.
この時大体午後1時だったと記憶している.

結構藪が深くなってきた.スマホは圏外.同行の彼のGPSがなんと効かない.
約15分歩いただろうか、毛が逆立ち始めた

実質私が隊長である.「このまま進んだら、戻るのにもさらに道迷いすることになる.ここは右折したポイントまでの記憶があるうちに引き返えそう」と決断.
「ここで遭難したら新聞出るだろうなー.まずいなー」イヤーな汗がにじんだ.

まだ十分明るい時間だったからパニックにならないですんだ.

何とか戻ったぁ.
(不安感で写真を撮っている余裕はなかった)

冠山へ戻ろうかどうしようか迷ったが、反対側の道は広かったので前へ進むことにした.
結果これが正しい道だったのだが、その時点ではエスケープの“松の木峠”(方角的にはそっちにかじを取ったイメージだった)に降りることになるかもしれないと思っていた.なにより安全第一である.


で、20分くらい歩いて地図に書いてある“分岐”到着.ホッとした.

ここから、寂地山山頂までコースタイムは40分.



しかし、藪漕ぎ状態となり、そんな時間では進めない.
「いったい誰がコースタイム測定したっ!」と隊長としてブツブツ.

一本道だったが、どこからクマが出るかわからないような景色が続く.
彼女さんが先頭.
途中まで最後尾についていたのだが、後ろからクマが来るとかえって危なく、私が最後尾に付けば、計6つの目で前方確認できるし、ゲストの二人が最初に襲われることもない、ともっともらしい理屈でカッコつけて….
ホントは女性は真ん中が良いのでしょうが.彼女さんの好奇心旺盛な性格や、流れもあって….

やっと寂地山頭頂.このころほぼ午後3時?.
やりました!



休憩して、最後は寂地峡へ向かって降りるだけ.



がーっ、この下りがまたきつい!
段差のある階段を太ももに力を入れながら一歩一歩降りる.



途中湧き水の“延命水”をいただき、約1時間で林道まで到着.

ほどなく“犬戻ノ滝”到着.
ここからまだ1時間.

渓流の音を聞きながら、達成感に満たされたリラックスの中、雑談をしながら歩くのもまた一興だった.

寂地峡キャンプ場到着ーく!\(^o^)/

午後5時(◎o◎)
な、なんと9時間の山行…^^;



みんな無事帰ってきました.
縦走達成ー!

 



去年、上高地⇒北穂高岳へ一気に登った時が11時間.
3年前、中房温泉⇒燕岳⇒表銀座⇒大天井岳の時、8.5時間.
それに匹敵する縦走.
彼らも私もよく歩いた.その割にはみんな疲れてない.
縦走は独特の達成感があって、ハイになるのかな.

そのあと、スパ羅漢で温泉に入り、一緒に食事をして帰った.


(追伸)
帰ってから彼らがメールくれたのだが、私たちが入り込んだ“小川林道”、以前も何例か遭難が起こった場所として有名だったよう.

この縦走で気づいたのは、案内板が少ない、ということ.
最初にも書いたが、メインのクレソン仏岩への分岐の案内がなかったし、冠山から寂地峡への道はこれでいいのかどうか常に不安だった.

一番まずいのは、件の“小川林道”
国土地理院、吉和町、岩国市、案内板整備せーよ.
『ヤマケイアルペンガイド12 中国・四国の山』もっと登山者のニーズに合わせた安全な地図を書けよ!

これからも遭難者が出るぞ(怒)!