近頃頻々と「第三者委員会」なるものを耳にする。「企業・団体など各種の組織において不祥事が発生したとき、調査を実施し、証拠に基づいた客観的な事実認定を行い、これを評価し、原因を分析し、かかる調査結果に基づき、再発防止等の提言を行う組織」というのが一般的な定義らしい。最近では、フジテレビのようにモラルが強く求められる企業におけるとんでもな不祥事や、兵庫県庁で生じた知事による独善的・独裁的強権発動に対して組織内部から生じた「うめき声」に対して、その「真相」を求めるという場面で第三者委員会が組織されて話題になっている。
第三者委員会を立ち上げるのは、生じた問題事案において「強者」側がこれを立ち上げて、「弱者」の言い分をよく聞くことでバランスを取るというのが一般的である。その意味で、民事裁判のような原則的に両者において水平な関係で組織されたものでないという点が「第三者委」の注意点である。そこで、その公平性を担保するという「建て前」から日本弁護士連合会が作成したガイドラインなるものが「規範見本」とされて、さまざまな内輪の争いで参照されているようである。
今や、内輪の争いに大はやりの「第三者委員会」だが、所詮はここに参加している「委員」は訴えられた方が委員会を「組織化」し、その「費用」も訴えられた方が支払うわけだからこれをもって「水平」などとは言えないのは、仕方ないとは言え、いささか水平さにおいて眉に唾をつけなければいられない。つまり、いくら心血を注いで中立性を主張しようとも「原理」として訴えられた方が、その存在を完膚なきまでに否定されて敗北するなどということは有り得ない「原則」であることを承知しておかなくてはならない。
そういうどうしても白色にして中立でない百条委員会が、兵庫県知事が自身の県政運営において公明正大にして、それゆえに公務員とし不適切な行為を行ったとして断罪した人事行政行為について、これを「不当である」として知事の行為を糾弾する判断を下した。この事実は、あらかじめは発注者(知事)側に「正バイアス」が与えられていたはずの「第三者委員会」において画期的な判断と言わなければならない。おそらく、第三者委員会を雇った兵庫県知事としては「こんな筈じゃなかった!」という驚天動地のどんでん返しであったのではなかろうか?
兵庫県民にとっては、二元代表制の一方である県議会が百条委員会を立ち上げてすでに知事の「悪事」を裁いていたので、それをもって結論とすべきを、敢えて知事が県民の血税を使って「第三者委員会」を立ち上げ、同一の結論をえたという不経済な出費をされてしまったという二重の損失を被ったのである。それにしてもこの第三者委員会の判断、正バイアス分を考慮すると、百条委の結論より大きい非難を知事に対して発したことになる。知事は、長文の報告書を向こう4年かけてじっくり読もうというのかもしれないが、取り急ぎ概要版で進退を決意されることをお勧めしたい。でなければ、県民は百条委と第三者委に、やらずもがなの知事選挙と巨額の無駄遣いをされただけで「ネズミ一匹」の愚で終わることになる。
第三者委員会を立ち上げるのは、生じた問題事案において「強者」側がこれを立ち上げて、「弱者」の言い分をよく聞くことでバランスを取るというのが一般的である。その意味で、民事裁判のような原則的に両者において水平な関係で組織されたものでないという点が「第三者委」の注意点である。そこで、その公平性を担保するという「建て前」から日本弁護士連合会が作成したガイドラインなるものが「規範見本」とされて、さまざまな内輪の争いで参照されているようである。
今や、内輪の争いに大はやりの「第三者委員会」だが、所詮はここに参加している「委員」は訴えられた方が委員会を「組織化」し、その「費用」も訴えられた方が支払うわけだからこれをもって「水平」などとは言えないのは、仕方ないとは言え、いささか水平さにおいて眉に唾をつけなければいられない。つまり、いくら心血を注いで中立性を主張しようとも「原理」として訴えられた方が、その存在を完膚なきまでに否定されて敗北するなどということは有り得ない「原則」であることを承知しておかなくてはならない。
そういうどうしても白色にして中立でない百条委員会が、兵庫県知事が自身の県政運営において公明正大にして、それゆえに公務員とし不適切な行為を行ったとして断罪した人事行政行為について、これを「不当である」として知事の行為を糾弾する判断を下した。この事実は、あらかじめは発注者(知事)側に「正バイアス」が与えられていたはずの「第三者委員会」において画期的な判断と言わなければならない。おそらく、第三者委員会を雇った兵庫県知事としては「こんな筈じゃなかった!」という驚天動地のどんでん返しであったのではなかろうか?
兵庫県民にとっては、二元代表制の一方である県議会が百条委員会を立ち上げてすでに知事の「悪事」を裁いていたので、それをもって結論とすべきを、敢えて知事が県民の血税を使って「第三者委員会」を立ち上げ、同一の結論をえたという不経済な出費をされてしまったという二重の損失を被ったのである。それにしてもこの第三者委員会の判断、正バイアス分を考慮すると、百条委の結論より大きい非難を知事に対して発したことになる。知事は、長文の報告書を向こう4年かけてじっくり読もうというのかもしれないが、取り急ぎ概要版で進退を決意されることをお勧めしたい。でなければ、県民は百条委と第三者委に、やらずもがなの知事選挙と巨額の無駄遣いをされただけで「ネズミ一匹」の愚で終わることになる。