【刻字の樹】ブログ

「遊び心」で、【作者の心根】を想い臨刻し、木肌の持つ美しいさを生かした作品の紹介させて頂いています。  

【 刻字 ・・・ 良寛の書 】

2015-09-29 08:20:07 | 刻字と俳句、詩

飃として浮雲の若(ごと)く 又西に去る

「 この里に/ 毛鞠つきつつ/ 子供らと/ 遊ぶ春日は/ 暮れずともよし 」

子供らを好きな良寛さんの、優しい人柄が表われた細い筆跡の書です。 若くして

出家し、全国行脚の後草庵に住まれたと云われています。その時の句でしょうか。


この句は禅語の、「空に浮かぶ雲のように飄々と、何ものにもとらわれず自然のまま

であれば、(西の方)安らかな境地が得られる」 との意味のもの。執着から離れた人

と云われ良寛さん、「欲なければ一切足り、求むる有れば万事窮す・・」との言葉も。


【 刻字 ・・・ 捨身 「相田みつお」(達磨絵) 】

2015-09-23 12:28:04 | 刻字と俳句、詩

相 田 み つ お の 「 捨 身 

                       〔相田みつおの詩〕

                          他人の物差し 自分の物差し

                          それぞれ寸法が 違うんだよなあ


【 私と刻字 】

2015-09-09 08:56:19 | 刻字と俳句、詩

刻字の美しさと表現について、下記の通り様にいろいろな表現方法があります。

1.字体に色を塗り、その美しさを表現した作品が主に刻字には多い。木肌の面は色を塗り、あく

  までも字の表現の補足で、板目や板肌は関係がない。(プログ「刻字」の主な作品。)

 

       

 

2.木肌はそのままで刻んだ字体のみを色塗りし、字を美しく表現した作品。板に凹凸形の字を

  刻むことにより、紙面に表現された字とは異なって強調されたもの。

 

 

       

 


3.木肌や木目の美しさをそのまま生かし、全体のバランスに配慮して字を板に刻み、作者や

  筆者の「意図」に少しでも沿った表現としたもの。

 


        
 

 

*できれば「3.」のように美しい木目や木肌を生かし、 字体や全体のバランスに配慮した作品

  にしたいと思っています。そして少しでも、漢詩、近代詩、俳句などの作者や筆者の意図に沿

  った表現として、それを感じて頂いたらと臨刻に励んでおります。