飃として浮雲の若(ごと)く 又西に去る
「 この里に/ 毛鞠つきつつ/ 子供らと/ 遊ぶ春日は/ 暮れずともよし 」
子供らを好きな良寛さんの、優しい人柄が表われた細い筆跡の書です。 若くして
出家し、全国行脚の後草庵に住まれたと云われています。その時の句でしょうか。
この句は禅語の、「空に浮かぶ雲のように飄々と、何ものにもとらわれず自然のまま
であれば、(西の方)安らかな境地が得られる」 との意味のもの。執着から離れた人
と云われる良寛さん、「欲なければ一切足り、求むる有れば万事窮す・・」との言葉も。