【刻字の樹】ブログ

「遊び心」で、【作者の心根】を想い臨刻し、木肌の持つ美しいさを生かした作品の紹介させて頂いています。  

【 刻字 ・・・ 「萬里春」 】

2016-03-31 12:20:00 | 刻字と俳句、詩

     寝て起きて/ 大欠伸して/ 猫の恋  (一茶句)    

 以前照会した欅の刻字作品ですが、「萬里春」です。

    

   左の添え字は、書道家榊莫山先生の書「花アルトキハ花ニ酔ヒ」です。

  莫山先生は酒を好み、杏もこよなく愛いした方でした。

           木肌色の淡い、枋の木に彫った「杏」「花アルトキハ花ニ酔ヒ」の作品です。

        以前の莫山先生の書の臨刻、欅の木「杏」も一緒ご覧下さい。



  書かれた字には、自由奔放な人柄が伺われます。そして

 個性的な書に、遊び心も感じられます。

 


【 「山中問答」 】

2016-03-30 12:39:59 | 刻字と俳句、詩

  この「山中問答」は、李白の有名な詩の一つです。ゆったりとした気分を味わって下さい。

      ・・・徒然の/一人の酒や/夜もすがら

     余に問う/何の意有て碧山に棲むと、笑って答えず/心自ずから閑なり。

                      

                       桃花流水/悄然として去る、別天地に有り/人間の非ざるなり。


【 刻字 ・・・ 「惜歳今盡」 】

2016-03-21 10:01:53 | 刻字と俳句、詩

 桜の開花が早くも聞かれる季節となりました。

篆書体の細い字で書かれた「歳ヲ惜シミ今ヲ盡ス」、欅の刻字作品です。



     




           合わせて、桜にちなみ「年々歳々花相似たり」を添えたものです。


 漢詩『代悲白頭翁』の一部

「年々歳々花相似たり/歳々年々人同じからず」/言を寄せん全盛の紅顔子/応に憐れむべし半死の白頭翁/この翁白頭真に憐れむべ

し/これ昔紅顔の美少年/公子王孫芳樹の下/清歌妙舞落花の前