【刻字の樹】ブログ

「遊び心」で、【作者の心根】を想い臨刻し、木肌の持つ美しいさを生かした作品の紹介させて頂いています。  

【 刻字 ・・・ 良寛の書 】

2015-09-29 08:20:07 | 刻字と俳句、詩

飃として浮雲の若(ごと)く 又西に去る

「 この里に/ 毛鞠つきつつ/ 子供らと/ 遊ぶ春日は/ 暮れずともよし 」

子供らを好きな良寛さんの、優しい人柄が表われた細い筆跡の書です。 若くして

出家し、全国行脚の後草庵に住まれたと云われています。その時の句でしょうか。


この句は禅語の、「空に浮かぶ雲のように飄々と、何ものにもとらわれず自然のまま

であれば、(西の方)安らかな境地が得られる」 との意味のもの。執着から離れた人

と云われ良寛さん、「欲なければ一切足り、求むる有れば万事窮す・・」との言葉も。