「落葉」にヴェルレーヌの詩を添えた作品 (銀杏の木目)
〔 ヴェルレーヌの詩(上田敏訳)〕
秋の日の/ ヴィオロンのためいきの/ 身にしみて/ ひたぶるにうら悲し
「落葉」にヴェルレーヌの詩を添えた作品 (銀杏の木目)
〔 ヴェルレーヌの詩(上田敏訳)〕
秋の日の/ ヴィオロンのためいきの/ 身にしみて/ ひたぶるにうら悲し
「随處楽」(随処に楽あり)の臨刻・・・川邊尚風書
熱燗の/ いつ身につきし/ 手酌かな (久保田万太郎句)
しらぬまに/ つもりし雪の/ ふかさかな ( 〃 )
秋の夜の漢詩の一つ
『竹裏館』 (王維詩)
獨り座す幽篁の裏/ 琴を弾じて復長嘯す
/ 深林人知らず/ 明月来りて相照らす
一人ひっそりと、竹林の中に座し/ 琴を弾いたり、声を延ばし歌 う
/深森の中、知る人は誰もいない/ 明月が降り注ぎ、私を相照らす
王維詩「帰嵩山作」の一節 ・・・ 「落日満秋山」の臨刻作品
東北の方では」、早くも紅葉の季節。落日に映える秋山の美しさも
また、紅葉に包まれたように、美しく見れるのかも知れない。
嵩山のふもとの清んだ川は草木の間を縫って流れ
川沿いを行く車馬はゆるゆると進む 流れる水も何やら懐かしげであり
夕空を飛ぶ鳥たちは連れ立ってねぐらに帰る 寂れた城壁が古い渡し場に面して立ち
「落日満秋山」 夕陽の光は秋の山に満ち満ちている
遥かなる嵩山の麓
私は其処に帰っていき、しばらく門を閉ざし自分を見つめなおす事にしよう ※嵩山は中国五岳の一つ。仏教寺院の少林寺がある。
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小説「武蔵野」で知られる国木田独歩、詩人として数多くの詩を残す。
夜更けて/燈前独り座す/哀思悠々/堪ゆべからず (独歩詩)
「秋の夜」の好きな句
子にみやげ/ なき秋の夜の/ 肩ぐるま (能村登四郎句)
故事に、「邯鄲の夢」と云う言葉がある。
鳴き声は単調だが、ル・ル・ル・ル・・・・と鳴き続ける邯鄲の絵を、篆書体の「好古」に添えた作品。
邯鄲を/ 聞きとめてをる/ 遠目かな (千代田葛彦句)
(虫の声を聞きながら、古きことに想いを寄せるのも・・・。)