【刻字の樹】ブログ

「遊び心」で、【作者の心根】を想い臨刻し、木肌の持つ美しいさを生かした作品の紹介させて頂いています。  

【 山路きて/何やらゆかし/すみれ草(芭蕉句)】

2017-02-24 12:40:40 | 刻字と俳句、詩

        

         山路きて/ 何やらゆかし/ すみれ草 (芭蕉句)

                    

                                                                和  顔

  


【 知らぬまに/積もりし雪の/深さかな(万太郎句)】

2017-02-16 16:37:38 | 刻字と俳句、詩

  此方では先日、ほんの少し雪が舞った程度。

 それに比べ、日本海の方々には今年の雪は大変です。さぬき市に住んでいる

 ことに、老いを感じるこの頃はほっとする毎日です。

    

                    久 保 田 万 太 郎 句・・ ・ 刻 字 作 品 

                                                志ら怒万二/ 津もりし雪の/ 布可さか奈

         

      高村光太郎の詩   〔 雪白くつめり 〕

              雪白く積めり

              雪林間の路をうずめて平らかなり

              ふめば膝を没して更にふかく

              その雪うすら日をあびて燐光を発す

              ・・・ 

              路を横ぎりて兎の足あと点々とつづき

              松林の奥ほのかにけぶる

              ・・・

              十歩にして息をやすめ

              二十歩にして雪中に座す

              ・・・

              わずかに杉の枯葉をひろいて

              今夕の炉辺に一椀の雑炊を暖めんとす

              ・・・

              燐光の如きもの霊魂にきらめきて美しきなり

              美しくしてとらえ難きなり

               


【 蘭飛香 】

2017-02-03 08:51:02 | 刻字と俳句、詩

      寒い朝、家の縁側には家人が日々手入れしているシンビジュウムが、

     寒さに負けじと凛々しく咲いています。

      「 凛として/ 香り飛ばせし/ 蘭の花 」です。

            

                                            「 蘭香を飛ばす」 ・・・ 力強い書体の臨刻作品です。