山路きて/ 何やらゆかし/ すみれ草 (芭蕉句)
和 顔
此方では先日、ほんの少し雪が舞った程度。
それに比べ、日本海の方々には今年の雪は大変です。さぬき市に住んでいる
ことに、老いを感じるこの頃はほっとする毎日です。
久 保 田 万 太 郎 句・・ ・ 刻 字 作 品
志ら怒万二/ 津もりし雪の/ 布可さか奈
高村光太郎の詩 〔 雪白くつめり 〕
雪白く積めり
雪林間の路をうずめて平らかなり
ふめば膝を没して更にふかく
その雪うすら日をあびて燐光を発す
・・・
路を横ぎりて兎の足あと点々とつづき
松林の奥ほのかにけぶる
・・・
十歩にして息をやすめ
二十歩にして雪中に座す
・・・
わずかに杉の枯葉をひろいて
今夕の炉辺に一椀の雑炊を暖めんとす
・・・
燐光の如きもの霊魂にきらめきて美しきなり
美しくしてとらえ難きなり
寒い朝、家の縁側には家人が日々手入れしているシンビジュウムが、
寒さに負けじと凛々しく咲いています。
「 凛として/ 香り飛ばせし/ 蘭の花 」です。
「 蘭香を飛ばす」 ・・・ 力強い書体の臨刻作品です。