【刻字の樹】ブログ

「遊び心」で、【作者の心根】を想い臨刻し、木肌の持つ美しいさを生かした作品の紹介させて頂いています。  

【 落葉 (白秋詩) 】

2018-11-26 11:09:56 | 刻字と俳句、詩

      落葉焚けば おもしろ

       櫟(くぬぎ)の葉は ふすふす

        萱(かや)の葉は ちょろちょろ 

         松の葉は ぱちぱち    

      


偽りの/なき世なりせば/いかばかり・・・・

2018-11-10 08:04:43 | 刻字と俳句、詩

    「 壺 中 天 」  と ( 人 生 一 楽 )

   

     「壺中天」は、テレビの「美の壺」でも知られている言葉です。

    

    人生の楽しみは、ほんの少しの余世。多くのことを望まず、一つの

   小さな楽しみを求めるだけででも良いのではと、今は感じます。 

    

   ☆瓢箪(壷)の中の酔いの天国、人生一つのささいな楽しみを求めては

     如何なものでしょう。

    偽りの/ なき世なりせば/ いかばかり/ 人の言の葉/ うれしからまし

                               (よみ人しらず)

   そろそろ 紅葉、落葉の季節です・・・・・

 

                                      北原白秋の詩 ・・・ 「落葉」

                

                                                

                                                      落 葉 焚 け ば   お も  しろ

                      櫟 の 葉 は     ふ す ふ す

                        萱 の 葉 は    ち ょ ろ ち ょ ろ

                          松 の 葉 は    ぱ ち ぱ ち

           

                よろこべば/ しきりに落つる/ このみかな  (富生句)


【 静夜思 (李白詩)】

2018-11-03 13:37:36 | 刻字と俳句、詩

 早くも霜を感じるような、寒い朝でした。

 李白三十一歳のとき、「絶句」と共に有名な詩です。

「 霜かと見まごうばかりの、冴え冴えとした月の光。

 どこから差し込むのかと見上げれば、山の端にかかる

 満月が見える。さすらいの身の李白にとってこの山上

 の月は、山国の故郷への慕情をかきたてる。」

 

 

 

   床前月光照らす/ 疑うらくは 是地上の霜かと

 頭を挙げて照月を望む/ 頭を低げて故郷を思う

      


【 春蘭秋菊 】

2018-10-17 14:12:51 | 刻字と俳句、詩

    春 蘭 / 秋 菊 ( 朴ノ木の刻字作品 )

   

        菊人形/ たましひのなき/ 匂いかな  (渡辺水巴句)


【 聴蜀僧溶弾琴(李白)】

2018-10-12 13:58:47 | 刻字と俳句、詩

 李白の詩「聴蜀僧溶弾琴」の末尾二句

  覚えず 碧山の暮れ /秋雲 暗きこと幾重

 (気が付かないうちに緑の山が暮れ、秋の雲が幾重にも立ち込めている)

  ・・・僧侶の弾く琴の音に、一時俗世を忘れると云う。

        

  

        秋風や/ 白木の弓に/ 弦張らむ 


【白髪三千丈・・・「秋浦詩」】

2018-09-15 11:07:06 | 刻字と俳句、詩

  白髪三千丈/縁愁似個/不知明鏡裏/何処得秋霜 ・・・ ( 漢詩)「秋浦詩」

   「 訳 」

  ( 私の白髪は三千丈。愁いゆえにこんなに長くなってしまった。鏡に映る自分の姿に、

    この様に霜を受けたように、何処で成ったのだろうと思いを依せる。)

        


【 座 花 /酔 月 】

2018-09-11 09:03:07 | 刻字と俳句、詩

          座 花 / 酔 月  ( 吾亦紅の絵添え )

               

      初秋山野に咲いて、地味で目立たない紅がどこか心ひかれると云う、吾亦紅の

     絵を添えた作品です。

           吾亦紅/ うらわかければ/ まだ青し (飴山実句)


【我〃たる峰の美しさ】

2018-08-31 18:04:08 | 刻字と俳句、詩

    『我〃たる峰の美しさ』・・・険しくそびえ立つ山々の美しいこと

      

 

   槍をみよ/ 穂高をみよと/ 岩雲雀 


【 念に生きる ・・・ 板村真民書 】

2018-08-27 19:26:01 | 刻字と俳句、詩

      板村真民の書 ・・・「念に生きる」

     

 

      やわらかき/ 身を月光の/ 中に容(い)れ  (林信子句)


【 野の花々・・(吉田一穂句)】

2018-08-27 19:03:31 | 刻字と俳句、詩

    夕方、とんぼの見られる季節になりました。茜トンボが見られるのは

   秋の終わり。山の方から降りてきて、群がって美しい茜色で飛ぶとか。

    【吉 田 一 穂 の 詩】

        野 の 花 々 謡 ふ 童 女(わらべ) は 孤(ひと) り 茜