飯舘村への想い

2011-06-13 20:55:27 | Weblog
飯舘村は全国的(いや世界的に)有名になってしまいました。放射能に強く汚染されたイヤな町、というのが大方のイメージではないでしょうか。

でも、(テレビの映像で見ても分かるとおり)飯舘村は日本の原風景というべき実に美しい村です。こんな美しい村が原発にムチ打たれるとは信じ難い不合理ですね。

この村には上の山競馬の場外馬券発売所があってよく通いました。村の入り口にはなかなか美味いステーキ屋さんがあって、馬券を買う前には必ずここでランチを食べたものです。それから馬では散々の目に遭って、しょんぼりと帰るのが常でした。
村には農地と市街が混在しており、なにやらネパールあたりの農村を彷彿させます。ま、今回の震災と津波に襲われた土地はことごとく美しい。褒め過ぎかもしれませんが、言いようもなく美しかった所が多いですね。

福島市内で週刊誌を探し求める

2011-06-13 19:56:02 | Weblog
「人口29万人 福島市内が危ない」というタイトルが、ある週刊誌の新聞広告に踊っておりました。さあ大変!!!

本日発売なので、午後近くのコンビニに買いに行ってみました。無い!売り切れなんです。次はスーパーの雑誌売り場を探すと、ここもまた売り切れ。それでは、と福島市では大手の本屋を覗くと、そこには赤い字で「週刊**は売り切れました」と大書してあります。聞くと、朝のうち早々に売り切れた、とのことでした。次の本屋さんでも同じくとっくに売り切れ。
最後に福島駅のキオスクに行くと、そこにたった一冊残っておりました。

ある特定の週刊誌が発売日の朝のうちに売り切れ、などは初めての体験で驚きました。さすが、福島市内です。「福島市が危ない」と聞けば血が騒ぐのは当然で、もしこれでも売れないとすれば福島市民はよほどののんびり屋の集まりでしょうね。

この週刊誌の該当の記事は、ある環境保護団体が行った福島市の線量検査に同行した記録が中心となっておりました。記事自体は、私にとってはさして新しいものではなく、要するに福島市にはホットスポット(放射線量が特に高い地域)が方々にあるので子供を育てるのには不適当な町だ・・・・避難すべきではないのか・・・・という内容でした。

私は、この週刊誌を読む以前から福島市はヤバイ町だ、と思っておりました。福島県全体としては、環境放射能は漸減の傾向があるのに福島市は1.3マイクロシーベルト(毎時)前後から一向に下がる気配がありません。それなのに、国も県も福島市も、学校のグランドの表土を削るとかプールの使用をどうのこうの、ということ以外は一向に何の動きもありません。何というか・・・福島市全体がシーンと静まりかえっている、という感じなんですね。住民も放射線量などを気にする様子は少ないようなんです。(全然騒いでない、というわけではないけれども)
それで、放射能を気にするかなりの人はとっくにたとえば米沢などの他県に避難している、というウワサもあります。じつに変な町だな、というのが正直な感じです。

福島市の人口は約30万人ですが、放射能が高いのは実は福島市だけではありません。北は福島市から始まって、そのすぐ南の二本松市(ここがたぶんここら辺では線量が高い)、さらにその南の本宮市、さらに大物である郡山市、そこら辺りまでずっと線量は高いのです。さらに南の白河市ではやや線量は少ないようですが。
福島市から白河市に至る福島県の中央部の帯状の地帯を「中通り(なかどうり)」と呼びますが、放射能が高いから避難しよう、というのであれば、福島市だけではなくて郡山市あたりまで全域を避難の対象にしないとフェアではありません。

しかし、この地域にはたぶん100万人前後の人が住んでおります。100万人全部を今すぐ避難させる場所が日本にありますか?北海道を全部開放すればできるかもしれませんけれど。

政府も県も市も、それを知っているから「避難」を口にしないのかもしれない、と思うわけです。下司(ゲス)のかんぐり、でしょうか?でも、もし万一私のこの考えが本当ならば、我々福島県の中通りの住民は一種の「棄民」として扱われているわけです。モルモット、といってもいいでしょう。

ま、こういう考え方が正しくないことを切に祈っておりますけれども・・・・。何やら不気味ですね!