今の沙友理さんなら、しっかり対処できるだろう…と、思ったが、それにしても、優太さんが、旅行をキャンセルした日に、友達の誕生日のお祝いに行っていたことは、私の口からは伝えることが出来なかった。
数日ぶりに来た真央さんは、元気が無かった。
「どうしたの?」
「私、待てない女なんです。」
「あ、そう言ってましたよね。また、待たされてるの?」
こくん…と、うなづいた。
「相変わらず、待たされてばかりで…。私がわがままなのはわかってますけど…、もっとマメな男性じゃないと、ストレスたまりまくりで…」
私は、ずっと不安に思っていたことがあった。
真央さんのダイビング仲間に優太さんがいること…、これは、そんなに心配する案件ではないのか…それとも…。
「真央さん、彼とのツーショット写真って無いの?見てみたいなぁ…」
言ってはみたものの、ドキドキした。
「あぁ…、私たちって、仲間で行動することが多いので、ツーショットって、改めて撮ったこと無いんですよ」
「あぁ、そうなんだぁ…」
少しほっとした。
「あ~あった!ツーショットでは無いけど、たまたま二人で撮れてる!」
見せてくれた画像は、少し小さめだったが、
……優太さんだ。
遠目で見てもすぐにわかる。
「……」
「どうかしました?」
「あ、いいえ!」
言葉に詰まってしまった。