未然 18

2022-03-28 14:07:29 | 日記
今の沙友理さんなら、しっかり対処できるだろう…と、思ったが、それにしても、優太さんが、旅行をキャンセルした日に、友達の誕生日のお祝いに行っていたことは、私の口からは伝えることが出来なかった。



数日ぶりに来た真央さんは、元気が無かった。

「どうしたの?」

「私、待てない女なんです。」

「あ、そう言ってましたよね。また、待たされてるの?」

こくん…と、うなづいた。

「相変わらず、待たされてばかりで…。私がわがままなのはわかってますけど…、もっとマメな男性じゃないと、ストレスたまりまくりで…」

私は、ずっと不安に思っていたことがあった。

真央さんのダイビング仲間に優太さんがいること…、これは、そんなに心配する案件ではないのか…それとも…。

「真央さん、彼とのツーショット写真って無いの?見てみたいなぁ…」

言ってはみたものの、ドキドキした。

「あぁ…、私たちって、仲間で行動することが多いので、ツーショットって、改めて撮ったこと無いんですよ」

「あぁ、そうなんだぁ…」

少しほっとした。

「あ~あった!ツーショットでは無いけど、たまたま二人で撮れてる!」

見せてくれた画像は、少し小さめだったが、

……優太さんだ。

遠目で見てもすぐにわかる。

「……」

「どうかしました?」

「あ、いいえ!」

言葉に詰まってしまった。

コメントを投稿