あの頃(スター・番外編)2

2020-08-13 07:38:04 | 日記
ハナちゃんは、王子が好きなのかなぁ…と、思っていました。

「♪ん~ ん~ ん~⤴️」

演出が来る前に楽譜を見て自主レッスンに熱心な王子。

「ハナちゃん、ピアノひけるよね。」

「はい」

「ちょっと頼んでいい?」

稽古場の隅っこにあるピアノでをハナちゃんがひいて、王子が歌う。

王子を狙う女の子はたくさんいたけれど、少し地味目で優しいハナちゃんがお似合いだなぁ…なんて思っていました。

「あ、自分も!」

いつの間にか、二人の世界に邪魔者が増えていって、ハナちゃんのピアノの回りには、数人の男子が集まってくる。

『あ、もう、邪魔者…💦』

っと、心の中で、そっと思っていました。

だけど、ハナちゃんは、とても嬉しそう。

幼稚園の生徒に優しく教える先生みたいです。

王子も何かと言うとハナちゃん先生を頼りにしていて、見ていて微笑ましい。

私は密かに、ハナちゃんを応援していました。