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探偵団 6

2019-12-16 04:56:58 | 日記
『コワイもの…』

と言われて、急に足がすくんだ。

それでなくとも、世間を騒がせている『お化け屋敷』に入っている…というだけで、十分な状況なのに…。


奥の部屋は、また一段と薄暗くカビ臭かった。


この部屋の畳は、あまり汚れていない…。

「コワイのって?」

「これこれ!」

薄暗がりの中に洋服タンスが一つあった。

N君は躊躇することなく、タンスを開けた。


中には、男物の着物が2枚と、その奥に、隠すようにピンクのドレスを着た洋風の人形があった。

「人形…?!」

隊長が不安げな声を出した。

「人形とか…コワイよね」
 
Mちゃんの声に、隊長がゴクッと唾をのんだ。

「人形じゃないんだよ。コワイのはこっち!」

ハンガーに掛けてある奥の白っぽい着物の背中が黒い。

「これ、前に兄ちゃんとここに入った時、この黒い染み、血じゃないか…って…言ってた」

「血じゃないんじゃない?黒いし」

Mちゃんの『血じゃないんじゃない?』発言が無ければ、子供たちはみな一斉に逃げ出していたんじゃないかと思う。

また、『ゴクッ』と唾をのむ隊長。

「怖がらせるために、誰かイタズラしたんじゃない?」

Mちゃんは、場の空気を和ませる天才だと思ったが、今思うと、怖がりのMちゃんは、場の空気を怖い空気にしたくなくて必死だったのかも知れない。

つづく。。。