G.G.の徒然山遊録

岐阜各務原市周辺の低山の山行記録、折々の雑感、書評などの雑文を記し、山に関する情報を提供します。

藤原岳(1120m)~時ならぬ猛吹雪に見舞われる

2014-04-08 | 山行

藤原岳(1120 m)山行記録時ならぬ猛吹雪に見舞われる
2014年4月6日(日)下界は晴れ、山頂は吹雪
参加者: G.G.、他1名
アクセス: 各務原 7:00→8:30 大貝戸登山口駐車場(
コースタイム:
8:45→10:15 8合目 →11:00 山荘、昼食 11:30→(山荘へ戻る)→山荘11:50 →12:05 展望丘 12:10→
12:25山荘→13:10 8合目 13:20→14:20 ダム→14:30 聖宝寺→14:40鳴谷の滝→14:50 鳴滝神社→15:10
所要時間:6:25
歩行距離:約12km
コース:実際に歩いたGPSトラックを下に示す。赤線は登り、青線は下りを示す。
 

 山行記事:
■当日の天気予報は下界(いなべ市)では晴れ、標高1,000m付近では気温-2℃、風速12mで荒れ模様であった。途中のR365沿いにある休憩所から眺めた藤原岳の頂上付近は前夜に降った新雪で白くなっていたので、山上での活動は厳しくなるかもと気が引き締まった。 
                                              (薄らと冠雪した藤原岳の遠望)
■事前の役場の情報で聖宝寺登山道(裏道)は閉鎖中であると聞いたので、大貝戸登山道(表道)を登ることにする。運よく登山口に隣接した休憩場の駐車に一台のスペースがあり駐車する。
■さすが花の百名山である。大勢の登山客で賑やかである。山ガールも多く、目の保養になる。7合目に来ると雪がちらほらと降ってきた。8合目で一息入れていると飯田市からの団体さんが聖宝寺登山道から登って来たので話を聞くと、登山道は閉鎖になっていたがそれを潜って登って来たそうである。
通行可の情報は口コミであろうと推測する。
■登に連れて降雪量は次第に増して来た。登山道は藤原岳名物の泥濘になる。道の両側にうっすらと雪を被った福寿草が見られるようになるが、生憎の雪空では花は半開きで健気に咲いていた。

                                                      (半開きの福寿草)
■山荘付近は猛烈な吹雪であったので山荘に入り昼食にした。山荘内は満員で暫くは立って、席の空くのを待っていた。小屋に入れない人は外の小屋の陰で風雪を避けながら食事を摂っていた。食事を済ませ、白瀬峠に向け出発し暫く進んだものの、強風の吹雪を真面に受け寒さが厳しく、視界も良くないので計画を変更し、吹雪の中を展望丘まで行ってから下山することにした。
                                                      (吹雪で霞む展望丘)
■15分位で展望丘(藤原岳)に着いたが吹雪で全く展望はない。それでも多くのグループが登っていた。昔、登った時には身の丈を越す笹原の中を潜った記憶があるが、今は笹が消滅してしまったようである。記念撮影を済ませ早々に下山に掛かる。

                  (吹雪の中での記念撮影)
■往路より泥濘化がひどくなった道を転ばないよう注意しながら下山する。風雪の影響のない8合目まで降り一息入れる。往路は飯田市のパーティが登って来て、今度は福井県の越前市からのパーティが聖宝寺道を下って行くので我々も同じ道を下山することにする。道は大半、谷の右岸をトラバースしていたが、何箇所かで道は狭く、路肩が崩落していてかなり危険な状態であった。

                                                        (聖宝寺道の様子)
■登山道の終点は崩落した河原でその先には巨大な堰堤が建設されていた。堰堤左側に作られた階段を上がると舗装された林道に登り立つ。                                                           (登山道の終点)
■舗装路は北方に向いているが大貝戸駐車場は南方なので、舗装路の下にある地道の林道を辿ることにした。直に通行止めのバリケードがあり、その脇を通り抜けると養鱒場があり、聖宝寺の山門に行き着いた。
■過去の山行で、数回、聖宝寺を通り過ぎたことがあるが、お参りしたことはなかったので、この際、お参りすることにした。庭には立派な池がある堂々たる寺院である。創建は平安初期に遡り、信長の焼打ちで被災し、一度は消滅したが徳川中期に再建された由緒ある禅寺だそうである。                   (聖宝寺本堂)

■聖宝寺のお参りを済ませ、「鳴谷の滝」の看板に導かれて滝見物をした後、長い長い石段を下りと「鳴谷神社」の鳥居前に降り立つ。神社の狛犬は普通、一対の獅子であるが、当神社では一対の猿であった。その台座には、見ざる、聞かざる、言わざるの「三猿」が彫られた珍しいものであった。因みに、山王信仰では猿が神の使いであり、三猿の彫刻では日光の東照宮が有名である。                    (珍しい猿の石像)
■1km程、東海自然歩道を歩き駐車場に戻る。途中、急に霙が降りだし傘をさして無事、駐車場に戻ったが、下山途中でなかったのは幸運であった。

所感:
■4月とは言え、下界では桜が満開で春爛漫であっても、一度、寒波が来れば、標高1,000m位の山でも猛烈な吹雪に遭遇することがあることを思い知らされた。天候は山上と下界では、文字通り、天と地程も違うことがあると言うことである。今回の山行で又とない良い教訓を得た。
■下山後、聖宝寺や鳴谷神社を見物できたのは思わぬ収穫であった。山行のついでに、何でも見てやろうと言う野次馬根性も、時には見聞を広めるに有益であると思うが如何であろうか。


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