五輪が始まるようだ。
周囲が大騒ぎすればするほど背を向けたくなる天の邪鬼の私だけに,今回もご多分に漏れず全く萌えない。
中国で五輪を開催したり,4年前からF1やったりする理由は只1つ。
勿論,IOCが平和の祭典をアジアで開催することに最大の意義を見出したり,FIAが本来欧州のものであるモータースポーツを文化伝播の一環としたり・・・な訳はない。
要は,外貨である。
世界人口の1/10を数える中国は,実に良い市場となる。
ついでに,欧米と異なって煙草の広告規制も無いので,尚更である。
北京では,先の四川大地震で被災した人々が出稼ぎに来ていたそうだが,強制送還されたらしい。
勿論,郷里へ帰っても職も家も無い。
何千何万単位の警察と軍隊が,国威をかけて治安を守る-と書くと如何にも立派そうだが,それだけテロ対策が必要ということで,治安もあったものではない。
また,随分前から言われていたことであるが,都市部の大気汚染を初めとする環境破壊もまるでかつての我が国のように進んでいる。
そうした中でスポーツが行われるというのはどうしたものだろう。
中国政府が怖れているのは,チベットや新疆ウィグルといった民族浄化が行われた地の人民が反政府・反五輪テロを起こすことだろう。
国威発揚の格好の場である五輪期間にそのようなことがあったら,中国の面子は丸つぶれになる。
だから躍起になって,国家権力の動員に力を入れているのだし,先の日中首脳会談でも妙に低姿勢で友好的な態度をとったのも頷ける。
我が国の首脳たちは,それで喜んでいたのだからおめでたい(しかも何億もするレンタルパンダまで押しつけられて・・・)。
さらに,今回の餃子中毒事件。
先月に,政府首脳に中国での劇物混入の可能性を中国政府が申し入れした際,口止めされてそのままにしておいた,というのだから呆れる。
「情報提供者が公表しないでほしいと言っている以上、公表しない。」
という高村外相の弁は,全く理由になっていない。
完全に彼の国の走狗になり果てたのではないか・・・。
てなかったら,とんでもないお人好しである。
ノムさん風に言うと,西武や日ハムに自ら勝ち星を献上している楽天並のお人好しだ。
前のチベット蜂起の際も,欧州各国は五輪ボイコットを表明したが(開会式不参加という極めて消極的なものだったが),米国大統領は参加をいち早く表明。
つまり中国という巨大市場は,それぐらいおいしいのてある。
ま,私のような素人には,政治向きの深いところはわからないので,識者と呼ばれる方々の見解を聞きたいところだが,いずれにしても毎度毎度の及び腰外交をしているから嘗められるのである。
五輪は五輪として,断固とした姿勢を貫くべきではなかったか,と歯がゆく思う。
スポーツに政治を持ち込むな,とか,これを目指して努力してきた選手に失礼だ,という意見は正論だしもっともだと思うが,国際社会というのは多くの民族・人種が混在しているから,不条理や矛盾はつきものであり,「国境のない世界」とか「世界が一つになるように」といったものは飽くまでも理想であると思う。
国境を撤廃して,お互い行き来が自由になっても(勿論南北朝鮮や旧ユーゴなどそうあって欲しいが),民族の誇りや血は変わらず残るだろう。
本来ナショナリズムとはそういうものと思うし,国家がそれを権力のために利用すべきものでは無いのてある。
さて,開会式前のサッカーは男女とも勝てずに終わり,どうやら開幕のようだ。
何事もなく終わってくれれば良いのだが,そうなっても国家権力が平和の祭典に睨みを利かせた結果のようで,しっくり来ないのは私だけか・・・。
お盆中のびていたので,レス遅れて済みません。
申し訳ないのですが,8/16は所用のため出席できません。
せっかくのお話ですので,いつか実現させたいです・・・。