サッカーもF1も音楽も,ラテンと新大陸は趣味ではないと公言して憚らない私ですが,時折こうして例外的にドビュッシーを聴いたりします・・・。
曲名がRêverieですから,すばり「夢」と訳すのでしょうが,「夢想」という表記も時折見受けられます。
1890年の作曲ということなので,印象主義の作曲家として名を成す前の作品ということで,「2つのアラベスク」や「スコットランド風行進曲」,そして私の大のお気に入りである「スティリア風のタランテラ(舞曲)」(ラヴェルによるオーケストレーションが絶妙・・・)といった初期の名作が次々と生み出された時期でもあります。
尤も,ドビュッシー本人は本作を気に入らず,お蔵入りになりかけたらしいですが・・・。
冒頭のアルペジオから,既に調性や和声を超越した独特の夢幻な世界へトリップします・・・。
あとは,凡百の私が能書きたれるより,聴いていただけば心地よい世界に浸れること請け合いです・・・。
因みに,他のドビュッシーのピアノ諸作品同様,この曲もオケ編が存在しますが(数年前に,指揮していただく機会を得た保科洋先生のアレンジもありました),この曲の夢幻的なイメージは,やはりピアノ独奏で味わうのが一番かも知れません。
勿論,オケの色彩感も魅力的ですが,音が分厚すぎるきらいがあるようで・・・。
20年ちょい前,私は故モニック・アースの演奏するCDを愛聴していました。
70年前後のステレオ録音にしては,抜けない音質で今二つでしたが,雰囲気は抜群にある演奏でした。
変わったところでは,冨田勲御大によるシンセサイザー版もありました。
考えてみたら,一番始めに聴いたのは,これだったかも知れません・・・。
↑保科洋編
↑別verのオケ編
↑冨田版
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます