koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

「スティリア風のタランテラ」・・・

2013年09月05日 22時29分33秒 | 音楽


昨日のエントリにいただいたコメントに完全にインスパイアされまして,独墺至上主義を公言して憚らなかった厚顔無恥な私が,俄にドビュッシーづいています。
でもって,昨日ちょろっと述べた「スティリア風のタランテラ」で,いきたいと思います。


タランテラとは,毒蜘蛛タランチュラに由来されるというイタリアの伝統的な舞曲のことで,有名なところではメンデルスゾーンの第4交響曲の終曲(サルタレロとも)や,チャイコフスキーの第6交響曲「悲愴」の第3楽章(スケルツォとマーチの融合)のような6/8,或いは12/8拍子のアップテンポの舞曲のことです。
ドビュッシーの「スティリア風のタランテラ」は,通常は舞曲(タランテラ風)とか,舞曲「スティリー風タランテラ」と表記されているようです(或いは,単に「舞曲」とも)。
スティリアとはシシリー(シチリア)のことですから,まさに南イタリアの音楽が霊元感となっているのでしょう。
当時の作曲家たちの登竜門と言われたローマ大賞を狙っていたというドビュッシーですから,こうした音楽に興味を示したのも必然なのかも知れません・・・。


勿論,原曲はピアノ独奏なのですが,個人的には色彩感とエスプリに満ちたラヴェルによる絶妙なオーケストレーションが遺憾なく発揮されたオケ版が好みです。
冒頭のホルンの跳躍音型(難しいだろうな・・・)と拍遅れの伴奏音型に惹き込まれます・・・。
疾走感に満ち満ちているせいか,重ったるさとは無縁で,発止と打ち込まれる打楽器のアクセントも効いています。
CD棚を漁ると,何故か3種類の録音が出てきました。
マルティノン~ORTF(ドビュッシー管弦楽曲全集),J・サイモン~フィルハーモニア管(管弦楽編曲集),そしてインバル~ORF(ラヴェル管弦楽曲全集のうち,「展覧会の絵」のフィルアップ)です。
甲乙付けがたいですが,強いて言えば3つ目かなと・・・(時代は違えど,1と3のオケは同じ)。
でもって,原曲を聴くと・・・(ギャビー・カサドゥシュの演奏を見つけましたが,さすがに録音が古いので,疾走感があるコチシュにしました)。

これまた捨てがたい魅力がありました・・・。
CDは1枚も持っていませんでした。
ミケランジェリやベロフが録音したとも思えません・・・。


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