koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

Les Preludes

2007年03月21日 20時50分07秒 | 音楽

6月の演奏会に出演が決まった。
約2年ぶりのオケである。
曲目は,リストの交響詩「前奏曲」,R・シュトラウスの「四つの最後の歌」,ベートーヴェンの第7交響曲。
出番はリスト,ということになる。


交響詩「前奏曲」は,1848年に作曲されたリスト壮年期の作品である。
「交響詩」とはリストの命名だそうだが,プログラミングを持つ単一楽章の標題音楽,と言って良いだろう。
後に,ドヴォルザークやシベリウス,上記のR・シュトラウスといった作曲家たちがさらに拡大させた内容の「交響詩」をかいていることからも,リストは標題音楽の先魁的存在であったと思う。


この曲を有名にしたのは,何と言ってもナチスがワーグナーの楽曲と共に,国威発揚に利用したことによると思う。
勿論作曲者には何の責任も無いが,迷惑な話だろう。
ただ,リストがこの曲に関して述べた言葉が,図らずも戦意高揚・国威発揚的なナチスが喜ぶような内容だった。


「われわれの人生は死により開かれる未来の国への前奏曲に他ならない。現世は愛によって明けるが苦闘の嵐の中に暮れる。自然の美しさは心に平安を与えるが、ひとたび戦いのラッパが鳴れば人は必ず戦場に帰るものだ。」
       リスト:交響詩「前奏曲」ポケットスコア解説 小船幸次郎著 全音楽譜出版社より引用


というのがそれであるが,英雄的な雄渾な曲想を持つ曲だけに,そうした使われ方をされたのは不幸であった・・・。


で,実は今までこの曲を演奏したことが無い(汗)。
というか,リストの作品自体が初めての演奏となる。
早速,上記ポケットスコアを注文し,パート譜が届くのを待って譜読みを開始することになる。
CD棚を漁って演奏を探したが,1枚だけ,それも知る人ぞ知るルーマニアの名指揮者コンスタンティン・シルヴェストリ指揮フィルハーモニア管弦楽団(58年録音)という超マニアックな演奏だった・・・。
有名どころだとカラヤンやバーンスタイン,ご当地ハンガリー系だとオーマンディとかショルティといったところも入れているが(名匠ジョージ・セルの録音は有るのだろうか・・・),個人的にはブラームスの第1交響曲にフィルアップされたメータ指揮ウィーンフィルの66年盤が欲しいところだ(弱冠30歳当時の録音)・・・。


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