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koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

「アラブの春」・・・

2011年08月22日 20時24分26秒 | 時事問題,ニュース

3月,大震災とそれに伴う原発事故,その後の混乱だ日本人が汲々としている時に,独裁者の国リビアでも革命の烽火が上がっていた。
反政府勢力が首都トリポリを攻撃し,「中東の狂犬」と旧西側諸国に言われたカダフィも政権瓦解は時間の問題と思われた。
しかし,特殊な人材派遣会社によってアフリカ各地から高額の日当(日本円で15万とも)で集められた傭兵によって,意外な粘りを見せた。
隣国ともいうべきイタリアとフランスを中核とした国連多国籍軍がトリポリを空爆したもの,地上部隊による上陸作戦は行われなかったし,こういう時に世界の憲兵面してしゃしゃり出てくる筈のアメリカも,B2爆撃機を飛ばしただけで終わった。
つまり,本腰を入れなかったということだろう。
上陸作戦を敢行したら甚大なる被害が出るし,はっきり言ってしまえばリビアは,かつてのイラク程欧米にとっては魅力的な市場ではなかったということだろう(将軍ちゃまの居るかの国なんて尚更だ)。
それが,数ヶ月間の妙な小康状態となった原因ではないだろうか・・・。


しかし,今回はどうやら違うようだ。
反政府勢力がトリポリを目指して攻勢に出ると,再びNATO軍が呼応するように空爆を開始したようだ。
カダフィの七男が死亡という情報が入ったのは,つい2~3日前だったと思うが,実質上の後継者と看做される(はて,王国でないのに国家元首が世襲とは・・・どっかの国と同じだ)次男と三男が反政府勢力に拘束されたらしい。
さらにはカダフィの盟友と目される前首相のジャルド氏もイタリアに亡命。
カダフィ自身は,スカッドミサイルを撃ったり,反政府勢力をくそみそにけなしたり,国民に対して欧米帝国主義の奴隷になるぞと脅したり,全女性よ銃をとれなどと檄を飛ばしたり,意気軒昂なところを見せているが今度こそ時間の問題だろう・・・。
国営テレビの全員が武装し,女子アナも拳銃を握って徹底抗戦を呼びかけているらしいが,これ以上の流血は避けられないものだろうか・・・。


問題はその後である。
例えば,79年のイラン革命のその後はどうか。
利権と宗教対立から泥沼のようなイラクとの戦争が翌年始まり,二大国がそれぞれ自国の国益で介入した。
リビアの場合も,カダフィを倒して平和が訪れるような錯覚というか幻想はあり得まい。
元々が遊牧民の部族をカダフィが巧みに統合してできた国である。
元の遊牧民が平和に暮らす国になど戻れまい。
今回の戦闘によって破壊されたインフラの整備,国家体制の樹立,食糧問題,停止した原油輸出の再開,教育環境整備等々,戦争以上の困難が待っているとも言って良いかもしれない。
欧米資本の参入は,国の根本をないがしろにする恐れがあるし,かと言ってそれを排除すれば国際世論から再び孤立し,発展・復興は望めないし,それこそイスラム原理主義の強権国家となってしまっては身も蓋もない。
そのあたりを視野に入れて,我が国も復興支援をすべきであろう。


今,反政府勢力がトリポリに侵攻したとの報が入った。
カダフィの消息は分からない。
シドラ湾でリビア空軍のSu22(フィッター)が米海軍のF14Aに撃墜されて(第一次シドラ湾事件)丁度30年。
独裁者の国がまた1つ無くなった・・・。
今回の一連の革命騒ぎを「アラブの春」と呼ぶらしいが,これは旧ソ連がプラハに侵攻したチェコ事件を初めとする「プラハの春」にかけたものなのだろうか・・・。
本来は,チェコの音楽祭の名称だったのではなかったか・・・。
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