風通庵-直言

ヨモヤマ話

懐かしい映画の話かと思いきや

2009-09-25 10:51:27 | Weblog
 昭和20何年頃か、ハリウッド映画「カサブランカ」、当時、吾輩いまだ中学生の高学年かで、なんとなく思想とラブとが入り混じったストーリーはナントナクよく分からなかったが、後に「カサブランカ」を「傘破らんか」と揶揄してふざけた記憶がある。別に鉄砲ユリの親分かと思わせる白い雄大な花「カサブランカ」があるが、それは横へ置いておいて、中身の分からなかった映画「カサブランカ」が今に至ってよく分かった一件----「これが友情の始まりだな」と聞くや、映画「カサブランカ」の名セリフで、懐かしい映画の話かと思いきや、ニューヨークで、中国の胡錦涛国家主席とにこやかに握手を交わす鳩山由紀夫首相の写真は、こんな言葉が飛び出してもおかしくない雰囲気だった。映画「カサブランカ」の名セリフのひとつだ。ラストシーンで、ハンフリー・ボガート演じるリックが、それまで敵対していた警察署長に言う。鳩山首相にとって、縁浅からぬ映画である。(産経抄、09,9,24、)----と、来てはまさに艶消しながらも、産経抄氏の豊かな知識とその自在の応用能力に脱帽。

 かかる握手の温もりもいまだ冷めない鳩山首相のもとへ国際TEL。----八ッ場ダム、現場視察ただし関係者と話し合いはなし。「中止に変わりなし」。最終的には総理が決めると、原口国交相から。いかに金科玉条のマニフェストとは言え、関係一都五県の知事から反対されればいかに大臣とは言え、前原国交相まあ言うなれば子供の使い。マニフェストを作ったのは野党の時代、それがヒョンなことから与党になって、ちょっと困ってるんじゃないの? だからいま新聞なんかで指摘しているように、与党なら与党らしく実態に合わせて変更しないとマニフェストが禍する、と。頑なマニフェストが災いして誰がいちばん貧乏くじ引くか。前原国交相か、岡田外相か、長妻厚労相か、それとも鳩山首相本人か、さて。

 いやまだ「カサブランカ」は続く----「昨夜はどこにいたの?」「そんな昔のことは覚えていないね」----。これもカサブランカの名セリフの一つで、昔のこととは自民党政権のことを言おう。自民党の次期総裁選に三氏が立候補はしているものの党員投票いまいちらしい。それもその筈、メディアは民主党の国内外の動向と酒井法子の覚せい剤に紙面と時間を取られて、もはや自民党の総裁選はニュースバリューがなくなったようだ。個人でもそうだが、貧乏だけはしたくない。人が相手にしなくなる。チャンスの潰し方、平成貧乏物語でも書くなら今回の自民党は資料の宝庫である。今更嘆いても仕方がないが、やはり自民党はじっくりと「保守政治の本質・原点」を追及して欲しい。いかに欲目に見ても、当分は自民党政権はないであろう。とは言え、民主党の自壊、内部崩壊もあり得るから、その方からはあるいは望み無きに非ず。