風通庵-直言

ヨモヤマ話

大暑の季節に「秋波」とは

2013-07-26 09:58:36 | Weblog
 大暑の時期に「秋波」とは?
 選挙は負けた方が負け。それは当り前。けど、それがあまりにも際立つから、言いたくもなる。主語抜きで、あっちこっちから、秋波が漂っているように見える。同じテーマを掲げる者同士が一つにまとまれば、だが、なにしろ主語のない文章と同じ。ただ、自民党に対抗するもう一つの党とか、それはわかるんだが。ところが、ナントカさんがTV番組で公然と言っていた。選挙に勝った方の自民党も、ぼつぼつ、と、再編か何か、そんなところ----。安部首相が何としても、なんとかしたいのが憲法改正。ところが自民党の中にも憲法の現状維持派も存在。連立の公明党も中国に気兼ねしてか、96とか9とかの数字は食い合わせ。知らぬ顔がしたいらしい。サー、そこで、野党だからって改正反対とは限らない。だから、そこらあたりを取りまとめてだが、物の言い方もいろいろ、55年体制もここらで解体して----との言い方。
 憲法改正派の結集である。

 党首の辞任。 
 選挙は負けた方が負け。当たり前のこと。社民党の女党首が衆参両選挙での負けの責任をとって辞任。前の党首・おたかさんは落選して比例区で這い上がった。もはや党そのモノの存在価値が問われないか。
 もうそろそろ解党の是非が論ぜられてもいい頃合い。いまさら党是の改正程度では間に合わない。さりとて、現状では制度疲労も甚だしい。

 公明党は加憲より「加条」
 与党内の憲法改正反対の大手こそ公明党。「加憲」とかの表現で、自民党の改正に歩調を合わせたような顔しているが、本心は「加条」、「加条」でしかない。ホンノお茶濁し。と言うのも、中国への義理立てではないか。一番偉い人は中国の偉い人と、親戚関係にも似た親密な付き合いの関係。安部首相の9条改正や集団的自衛権が、大体が中国を念頭に置いていることから、同じ与党内で連立を組みながらも公明党としては、中国を意識して、自民党の暴走を阻止するの一点張り。
 公明党の議員の訪中が決り、公明党の若手議員と中国共産党青年組織・共産主義青年団幹部と会談が予定されている。公明党と言うからには、やはり政治問題が話し合われるのか。うっかりすると、第二の鳩山になるぞ。
 どっちからどっちへの秋波かは知らないが、この秋波はクセモノ。


 

 

なんでこうも殺人事件が多いのんやろ?

2013-07-25 14:55:45 | Weblog
 お命頂きます----って、どっかで聞いたような、ドスの利いた台詞やろ。
 いま、なんで殺人事件が多いんやろ? 毎日どっかで殺人事件がおこっておる。たったの16歳の小娘までが、人並みに人殺しとは驚きや。
 世の中、そんなに乱れてるかな。いやー、古典的に言えば、乱世の時代を背景にしての殺人----と、言いたいところだが、その反対に、いまや世の中があまりにも平穏で、自由が、自由になるし、言いたいことは何とでも言えるし、したいことは何でもできるしで、収拾がつかんようになってるんとチャウやろか。

 不自由がないから、辛抱する必要もない。なんでも、思うがままにできる。だから何かをしたいのに、何かの障害があって出来ん時に、その障害を取り除く、それが殺人につながる。そんなんとチャウやろか。

 いままだ犯人が見つからん言うて、たった一人の犯人を捜し出すために警察の人が400人とか。無駄なことやがな、考えたら。そやろ。だから中国がごとき国から「民主主義は最低の社会制度」や言われるんや。
 なんせ、自由が優先するんやから。憲法が保障してるんやから。さて、と、その自由が、お互いに衝突したらどうなるか。そらー、あんたー、みんなに同様に自由があるんやから、誰も遠慮することなんかあらへんがな。強いもんが強い。それは自然の原理や。だから、強いもん勝ちやがな。だからその強さが、それが、殺人になってるんやがな。
 根本の自由が、殺人という現象になってる。

 殺人なら、当然法に触れる。お巡りさんなにしてる? それも証拠がないと、どうにもならん。あのお方が犯人さんやいうて、分かっててもどうにもならへん。そう、これも今の憲法のなせるワザやがな。証拠や、証拠ー! 証拠はどこに? どこにいるのか,証拠ー、誰か、証拠を知らないか。

 これほどまでに、自由が蔓延して、自由に蒸せとるわ。

 学校のいじめ。これも自由のなせるワザで、自由と自由が衝突して、弱いほうが死んでいく。自殺して。
 親が幼いわが子を殺す。ここからあるべき殺人が始まってる。

 世の中あまりにも自由で、自由が独り歩きして殺人が多い。そして何らの呵責の念もない。一度何らかの機会に強硬手段で自由の制限をして、締めあげて、世の中の人心を一新せんことには、人の命が軽過ぎて、このままでは国が滅ぶ。

 けど、言うて悪いが、国が滅んでもエエ、自由は手放しとうない、そんな人種がいまの野党に多いように思う。

 

結果は正しかったーー正解

2013-07-22 08:51:39 | Weblog
 参議院選挙の結果、何ら疑問のない、疑問の余地すらない、国民の総意を正しく反映した選挙であった。
 だから、気持ちの上でスッキリした。

 元来、民主党がごときものが政権を担うこと自体が間違いであった。その点国民があの看板に騙された。騙した方が悪いのか、騙された方がバカなのか。その答えが今度の参議院選挙でハッキリした。二大政党制とか言っても、国の根本的なあり方、かたちまで狂わすような方向の異なる二大政党では、国威,国政が減退するだけ。現に減退した。それがどうやら元に戻る、そんな方向が見えてきて、よかった、よかった。

 日本維新、みんな、共産党、それぞれ肩を並べての8は、内部的にはいろいろ不満もあろうが、外部的にはとてもバランス感覚がよい。そんな感じがする。
 維新は、一時の勢いがない、その原因は橋下氏の慰安婦発言にあると、何でもかんでも慰安婦のセイにするが、それはあまりにも短絡的で、仮に慰安婦発言がなくても、なにかその他の原因、理由から、現状が手一杯ではなかったか。そんな気がするが----。

 生活とか社民とか、それにみどりかな、0にふさわしい、あってもなくてもいい、いや、むしろないほうがいい。あの女党首が、憲法改正絶対反対なんて、一昔前のデモ行進を思い出すようなことを正気で言って、制度疲労も甚だしい。
 生活の小沢なんて、いまや流行らん田舎芝居の落ちぶれた座長か。やっぱり人間引き際が肝心。

 これで「強い日本」、「まともな日本」の実現も、夢でなくなった。あァー、よかった。よかった。

雑言

2013-07-20 14:43:57 | Weblog
 東京駅周辺が自転車乗り入れ禁止区域になるとか、なんチャネルかのTVが報じていたが、それは困る。
 そんな勢いに惰力がついて、羽田空港の前も自転車の乗り入れ禁止なんて言い出したら、どないしよう。
 誰かさんが心配してた。大阪空港の周辺も自転車の乗り入れが禁止されたら、自転車で阪急の蛍が池を通って大阪空港の前に乗り捨てて、急いで飛行機の切符、いや搭乗券を買って帰りはオープンにして飛行機に乗ってるのに、----、----、今日ビ、空港もバス停並みやな。

 スーパーでビールを買った。レジ担当者が「20歳以上確認のため----」の表示を指で押して、タッチして、と言う。
 「まあ、そら、20才以上であることには間違いないですけど。わたし一人で4人分、間に合いまっせ。」と言ってお互い笑ったが、規定と実体があまりにも乖離していると、お笑いのネタ以外の何物でもない。

 野菜の値上がりが著しい。レタスが2倍、キャベツが1・7倍と中央卸売市場。
 また。ガソリンもここ数日に全国のレギュラーガソリンの平均価格が1リットル当たり2・5円値上がりしたと資源エネルギー庁が発表した。
 参議院選挙を明日に控え、民主党その他の野党候補者は、値上げの原因がアベノミクスの副作用と言いたいところだろうが、野菜の値上がりは春先の少雨や低温で生育が遅れているところへ連日の猛暑が追い打ちをかけたと、季節が原因だとはっきりしている。
 また、ガソリンについては勿論円安で原油や石油製品の価格が値上がりしているが、エジプト情勢の混迷や米国経済の回復傾向で原油価格が上昇している、それらの影響が大きく、アベノミクスのセイにするには根拠が弱い。

 明日参議院選挙で、今日までの予測、どのメデイアも与党優勢を報じて、ねじれの解消がほぼ決まったかのようだが、恐らくは、いや、絶対に決まって欲しいもんだ。そうなれば、安部首相の三本の矢に安住せずに、四本目も五本目も加えて、誰にも彼にも遠慮なく「強い日本」の実現に突っ走って欲しいもんだ。
 邪魔者は「スリ潰して」!

 

こんな夏の思い出・夏のこんな思い出

2013-07-15 12:28:34 | Weblog
 猛暑による熱中症で人が倒れたの、やれ病院へ運ばれたのと、時が時とは言え、一大事の様相で、新聞なんかを見ていると、どこかの誰かに責任があるかのような社会問題の感じさえする。
 こんなことでと、わが輩なんかは「ナントとええ時代やなァ」と、感心することしきり。「ナンゾほかにニュースはなかったんかいな」。
 四国の田舎のこと。
 と、所も、時代も違うが、わが輩なんかの小学校時代(当時は国民学校)は毎朝運動場で朝礼があって、校長センセの訓示や全校生徒に対するいろんな連絡事項があった。真夏の暑い朝の朝礼で、長時間立たされると朝から日干しになる。なにしろ戦時中のこと、「なんぼ暑うても、戦地の兵隊さんのことを思うたら、それくらいのことは辛抱せなイカン」と、センセは言った。
 とは言え、それにも限度があって、ちょうど今頃の時期なら、その朝礼のさ中に何人かは倒れた。センセもそんなことから、青ざめた顔して、汗かいて、眉にしわ寄せ、うつむき加減の生徒が危ないと、見回っていた。
 そのうちに、どっかで、倒れる。その周辺から異様な声がする。多くの生徒がそのほうに気をとられる。二三人のセンセが駆け寄って肩車をして、救急車----いやァ、そんな高尚なもんあらへん、なんせ戦地の兵隊さんはの時代で----、運動場の周辺の木の陰に寝かせて涼しい風に当てる。それが唯一の応急手当で、大体多い時で4,5人は倒れた。いまのように「日射病」とか「熱射病」とか、「熱中症」とか、そんな高尚なこと言う暇もなかった。
 朝礼が終わって全員教室へ入って、授業が始まるそんな時に、やっとこさ回復したか、倒れと野郎どもが戻ってくる。「お前、ようやるな。俺もいっぺんなってみたいわ。どないしたらあないなるねん?」と、羨ましがるそんな風景もあった。それが何んと時代が変われば変わるもの。新聞やテレビが一大ニュースとして報じるから驚き。いや、これも憲法9条のなせるワザ、とまでは言わないが----。


 場所が場所とて、四国の名だたる川が目前に流れて、学校が終わると近隣の子供たち全員がこの川で泳いだり、水遊びである。
 この川、実は、流域に、遠浅、砂浜、わんど、河原、草はらなどがあって、学校の水泳大会に利用されたり、遠浅の場所では浅瀬を利用しての水泳教室も行われていた。
 そこで、わが輩なんかは、ちょうど向かいが河原で、ぐるっとわんどになって、泳ぐのに最適の場所でよく泳いだ。子供たちがワイワイガヤガヤ岸で騒ぐ傍らで、結構魚もいたようで、大人たちは泳ぎながら金突きでうなぎを捕っていたし、おばあさん連中も川にもぐっては首だけ出して、シジミをかき集めていた。
 みんなこの川に小さい時から親しんで、泳ぎを覚えたもんだが、毎年、ほとんど毎年、誰かが水におぼれて死んでいった。 
 ところで、と、丁度そのあたりは、大阪との間に荷物を運ぶ小さな汽船の発着場にもなっていて、多い時には三ゾウくらい船がついていた。そんなとき、勝手に船に乗り込んで、甲板を飛び込み台に見立てては飛び込んだりした。それはそれでよかったが、あるとき、何人かと甲板の上で寝そべっていたら、ある男の人が岸から船に近ずいてきて、「ワレ、なにさらしてけつかるンや、勝手なことさらしてたら承知せんぞう,コラッ!」と、聞いたこともないような言葉で怒鳴り散らして、怖い顔して睨みつけていた。急いで、われ先にと川へ飛び込んで、向こう岸まで泳いで逃げた。相変わらず、何か言ってどなっていたのを覚えている。
 そのことを、家に帰って父親に言ったら「当たり前やがな。あの人らは、あの船が自分の家やで。船があの人たちの家やで。よその家へ勝手に入ったら誰でも怒こるよ。」と言われたが、分かったような、分からんような、しかし何度か同じようなことがあった。
 後年、進学で大阪ヘきて、分かった。あの船、実は大阪の安治川を拠点に各地へ小口の荷物を運ぶ船で、あの船の中で生活している水上生活者であった。子供たちもあの船から学校へ行っていたらしい。いま思えば、さすがに、「勝手なことサラス---」と怒鳴られた筈である。知らんとは言え、他人の家へ勝手に入ってのやり放題で、小さいながらも甲板もあって、その上でのうのうと寝そべってもいた。
 
 いやはや、そんなことを思い出して、ただ赤面するのみ。
 
 
 
 

 

お笑いが「お怪我」に

2013-07-12 16:58:09 | Weblog
 叩かれて、叩いた相手を当てる番組やって。TVの番組もそこまで来たか。

 可哀想になァ。

 叩かてれなんぼの番組か。

 怪我して当たり前の番組か。

 企画するもんも企画するもんやけど、それに出るもんも出るもんや。どっちもチョボチョボや。

 芸人は芸を売れ!

 お笑いタレントなら、お怪我を売らんかて、お笑いを売れ!

 体が太いだけの芸人がいてるか思たら、眉毛太う書いただけの芸人もいてるし、目やにの出たような化粧したのンもいてたなあ。あれが芸か? 恥かきにテレビに出てるようなもんやないか。本人は恥ずかしないンかな。

 

 

首脳会談は慰安婦像の撤去を前提に

2013-07-12 16:23:21 | Weblog
 韓国に頼んでまで、女大統領と首脳会談をせないかんもんでっか? 向こうが嫌がるのに、何もこっちから頼んでまでする必要はおまへんやろ。
 止めときなはれ!
 中国がよかったら、さあ行け、さあ行け。
 北がよかったら、さあ行け、さあ行け。
 
 ナンやら知らんけど、歴史をどないセェ言うてますのンや? オノレの都合のエエように書き替え言いますのんか? 歴史問題の解決って、なんでっか? 意味が分からんわ。ごんた云うても、過ぎ去ってきたもんを、書き直すわけにもいきまへんやろう。
 ごんたに付き合う暇はない言うて、鼻であしろうとったらよろしいやないか。

 こっちから頼まんかて、逆にこっちがイニシアチーブをとって、わが国は、例の慰安婦像を全部撤去してもらわんことには、首脳会談には応じまへんって、はっきり言うたらどないです? そう強く出て、韓国がごときもんに足元見られんように。
 
 逆に、韓国の足元見透かして、強気で出よう。

 あー、そうしよう、そうしよう!

まァ、チョット聞いておくんなはれ

2013-07-11 12:32:03 | Weblog
 まァ、チョット聞いておくんなはれ。こんなことっておまっか? 
 ワタシが馬に食わすほども年取ってて、世の中を甘もう見てたんか。それとも本人が横柄なんか。親のシツケがなってないのんか。それとも、ガッコの教育がこんなんか。ナンヤ、分かれへん。

 わが家の庭先で、30前後の見知らん男性がいてて、なんか言うてる。近付いて、首にかけた名札や、態度から、新聞記者や言うことがすぐ分かった。道でも聞いてるんか思たら、
 「このあたりに○×さんのうち----どっか----?」(○×さんは大阪では名の通った人)
 「いやー、この辺には----」
 と、全部言わんうちに、踵を返してサッサと行ってしもうた。このへんにないことを先に悟ってのことやけど、ナンカ、その、高圧的な態度は、上司が部下を無視しての行動のような、そんな感じやったがなァ。一言の礼もなしや。
 あの有名な新聞社の記者やったけど、社員教育はこの程度かッ。

 夕暮れ時、近所を歩いていた時のこと。犬を連れた若い男性が、すれ違いざまに、    
 「コンビニ。」
 わが輩「----,ーーーー?」
 「コンビニ。」
 わが輩「えーーーー?」
 「コンビニ。」
 わが輩、コンビニはどこですか? と聞かれていることが分かったので、
 「向こう!」と、言って立ち去った。
 それで相手に分かったかどうかは、そこまではシラン。 
 かりそめにも他人にモノ聞くのに、見ず知らずの他人に聞くのに、そんな言い方ってあるやろか。常識もクソもあったもんか。

 自転車で買い物に行く途中、信号待ちをしていた。その時、やはり自転車で信号待ちをしていた若い女性が、
 「ナントカの本部知りませんか?」と、聞いてきた。
 よくわからんかったので、類似に名前をいくつか言う。
 「いやー。」
 「向こうのガードの下に交番があるから----」交番で聞きなさいとい言うてるときに信号が青になって、素知らぬ顔でサッと行ってしもた。愛想もこそもないヮ。

 どいつもこいつも、似たり寄ったりで、相場の決まったやつばっかりや。

 
 

 

大ビル内での勤務の時代

2013-07-09 10:15:40 | Weblog
 「大阪市北区宗是町1」の地名が現在のどこか、当事者でも恐らくは知らないだろう。
 「ー知ってる?」
 「大ビルの所在地」
 「はい、ご名答!」
 事務の合理化かの風潮の煽りで、旧来の由緒ある地名がすべて消滅し、いまは中之島ナン丁目かであろう。もとより近隣住民と話し合いのうえの了解であるとその筋は言うが、ビルの中に住民が住んでいる筈もない。大阪に縁もゆかりもないビル内勤務者を集めての話し合いで、東京本店から「ムネコレ町」で電報がくる。是非変えてほしい。「ソウゼ町」とは読みにくい」。こんな理由が最優先したようだ。昭和40年前後であった。
 これがレトロなダイビルと、その周辺地域が今風に変貌していく、その過程には相当の試練、と言えば大げさだが、いろいろあったし、貴重な経験もした。
 
 わが輩が大ビル内の勤務先に就職した昭和30年代、既に大ビルの新館は建っていたが、グランドホテルとフェスティバルホールの新朝日ビル(旧)や桜橋の産経ビル(旧)、新阪神ビル(いまはない)、第一生命ビルなど新しいビルが立ち並び、これらが総じて変化のない、単調な、四角四面の、そして軽く、素材がジュラルミンかと思うようなビルが多かった。ただ一言、言えることは、ビルそのものが明るい感じであった。その点、大ビルは茶褐色で、複雑に込み入った感じで重圧感があって、威厳があった。これは北浜なんかの古いビルにも共通していた。
 
 さすが大ビル、当時まだ一般的でなかったビルの管理会社、関西建物管理を併営していた。大ビルの正式名称が「大阪ビルチ”ング」であったか。社長が工藤好美と言って関西財界の有力者であった。

 昔からの由緒あるビルだけに官僚的やで、との陰の声が聞かれたが、その一例。
 わが輩、いまだ新人であった当時、たまたま、出勤時間が早や過ぎて、当番の女子事務員の出勤前で、事務所に鍵がかかって入れない。待つのもナンだと思って、ビル地下の守衛室へ鍵をもらいに行った。行かなくてもいいものを、
 「部屋の番号」を。守衛室の担当者が分厚い帳簿を出してめくった。
 「アンタ名前は?」。帳簿をめくるだけで、鍵を出してくれない。別の担当者が何気なくはいってきた。
 「ないか?」
 「うん。」
 「----,----」
 「身分証明証は?」
 どうやら、わが輩、疑われているような。別に悪気はないのになあ。その場の雰囲気から、それならもうよろしいわとも言えなくなった。
 後日分かったことだが、各社は「鍵の係」を特定して守衛室の帳簿に搭載しているらしい。それ以外の者には絶対鍵を渡さない。そんな厳しい掟があったとは、それは失礼しました。事情も分からずに、痛くもない腹探られて、いやーな思いをした一コマ。

 当時のビルの冷房は、地下水の汲み上げが主流で、新しいビルは正面を入るなり霧状の冷気が吹きつけて涼しかったが、大ビルには冷房がなかった。この大ビル、「日」の字型に建っていたから、まん中が空洞で、中庭になっていたから、思いのほか風通しはよかった。風通しはよかったが、しかし、暑かった。従って、夏場はビル内の勤務者の全員がシャツ一で、とく扇子か団扇を持っていた。 
 「このクソ暑い!」が合言葉であった。設備のよい新しいビルが次々出来る折から、「どっか、エエところがあったら、変わろうか。ないかッ。」も、よく聞いた言葉であったが、ビルの権威に取りつかれて、暑さは我慢の子であった。
 当時はまだそんな時代。
 その後、いつ頃であったか、ビルの冷房装置の設置工事が始まった。いや、感心したなァ。天井に、冷風の吹き抜け装置を設置しても、さすが古いビルだけに、天井が低く感じない。その点が最近の新しいビルとは大違い。このビルにも冷房装置が出来ました。これで夏場も安心して勤務が出来る、と思いきや、さて困った。
 全員が風を引いたんや。
 おかげで、ビル内の内科の医者は、時ならぬにわか患者であふれかえった。いやー、これは本当の話でっせ。

 大ビルで、決して忘れられない出来事を、もう一つ。
 それは第二室戸台風のさいの苦い経験である。
 ビルに停電がいかに不便なものか。ビルのあらゆる機能は電気で成り立っているということを初めて知らされた。
 交通機関が被害を受けていたから、台風の後何日目に出勤したか、チョット記憶にないが、なにしろ堂島川の水があふれて大ビルの一階全部が水没し、ニ階からゴムボートで脱出した勤務者もいたから、そんなこと、いま、レトロに浮かれてコーヒーを飲む人達に想像できるだろうか。
 先にもふれたように、当時の冷房は地下水のくみ上げが主流であった。どうやらそれが原因で地盤が沈下して、海水が川に流入して洪水になる。その悪弊をもろにかぶったのがこの大ビルであったような、そんなことを聞いた。以後、地下水のくみ上げは禁止された。
 なにしろ薄暗い館内一体が、雑多のガレキの山で、悪臭が鼻をつく。ビルそのものが疲弊した感じである。トイレは水が出ないから使えない。これは困ったなあ。エレベーターは動かない。八階の最上階とても同じで階段である。ビルとしての機能が全く失われた。この状態がいつまで続いたかなァ。
 薄暗くて陰惨な、重苦しい、不便な旧態のビル、そんな印象がズッとついて回っていた、が----、
 
 その後、ビル一階の道路に面したショールームの窓が無粋にもすべて壁で覆われた。そしてさらにその後、堂島川に沿って、一段高く遊歩道ができていた。(順不同)

 大ビルは、いまやダイビルに。そしてレトロ趣味の粋人の集まるところとなったようだ。あー、よかったなあ。
 
 
 

 

 
  

選挙業界を横に見て

2013-07-08 17:58:45 | Weblog
 選挙の時代が来ると、つい思う出す言葉が「衆愚」である。

 いつであったか、そう古くない以前、本業は大学のセンセ、時にテレビのコメント、主として政治問題に一家言として。たまたま、どっかの政党から議員としての擁立の話があったかどうか、そんな噂のさなか、「僕は政治家になるほどバカじゃない。」と言ったのが、どこかその筋の偉い人の逆鱗に触れたのか、以後その顔はテレビに表れない。どうやら、賢い所の仕事のみに携わっているようだ。

 政治家だけにはなったらイカン。これがわが親父からの戒めの言葉。

 民主党が、アベノミクスの副作用とかナンとか言うてケチつけてるけど、そんなこと言えた義理か? 自分とこ与党の時なにした? 物価が上がって、給料が上がらん言うけど、安部さんが首相になって7か月やないか。給料が上がるのは企業の決算が終わってからやがな。そんなこと常識やないか。あの海江田とか言う人間は、元が経済評論家チャうか。政治家になったら急に目先が見えんようになるんやな。
 他の党も同じやけど、何をするにも予算がいるやろ。予算、金、それをどこから捻出するか。それをハッキリささんことには話にならん。金がどこから出てくるか。民主党が予算の組み替え言うて、大きな口叩いたけど、あかんかったやろ? 
 自民党の経済にケチ付けるんなら、その代案を示してからにしろ。
 脱原発もそうや。ただ止めるだけでは脳がない。代案を示せ。
 何が何でも憲法改正に反対するなら、中国に対する抑止力を具体的に示せ。

 大きな声では言えんけど、公明党、創価学会の公明党は自民党との連立で与党の席にいながら、自民党とは別に、集団的自衛権は認めない。認めれば自衛隊の海外派遣を認めし、認めれば国民から拒否されるとか言いだして、自民党と一線を画したいような、いや一線を画している。北朝鮮や中国への抑止力と言うところが気になるらしい。しかも、96条の改正にも反対らしい。ホナ仮に、北朝鮮とロシアに対する抑止力であったらどうやろうーーーー。
 ここだけの話、創価学会の公明党は、中国を名指しするところが気になるんとチャううやろか。そやろ! なんかしらんが、偉いさん同士が特別な関係のような。そんなところから、お互い気になることはやめとこう、と。いや、もうこれ以上云うのやめとこう。

 韓国の女大統領、思い出した気に「歴史認識」でわが国を追及の意気込み。なかなかご立派。いや、なんせ、わが国だけが心底憎い。日本に向かって笑うのもいや。
 しかし、いくら韓国が、「歴史認識」を言い出しても、
 ほっておけ!
 言わしておけ!
 日本に対して何かを言うと、必ず何かの反応があると思わせること自体、韓国に日本の足元見せるのと同じこと。いくら言うても、日本は知らん顔やなァ。あかんなァ。
 相手になるな!
 ほっておけ!
 これが唯一の対抗手段らしい。素知らぬ顔でほっておこう。(黒田勝弘氏の著書からのイメージ)

 小豆でも散りばめたような群小政党、今回の参議院選後に自然淘汰される見込みである。