風通庵-直言

ヨモヤマ話

うなぎ偽装は 「ウ―難儀」

2008-07-04 10:23:37 | Weblog
 中国産のうなぎなら堂々と「中国産」で、それ相当の安い価格で売っておればどうと言うこともなかったのに、先の中国製の毒物混入餃子で一騒ぎした後だけに、しかもいまだその結果曖昧なままで、中国と聞いただけでけ毛嫌いされ、値段に関係なく売れ遠いことは確実である。しかも大量の中国産輸入うなぎの処置に困ったか、そこは商売人、こんな時にと、悪いほうの知恵が働いた,と言う訳だ。
 その偽悪隠しの巧妙なこと。とは言え、そこはそこ、やはりお天と様は正直で、隠したものはいずれは表に出る。それが自然の原理と言うもの。

 商売人とは一般にエゲツナイものとの悪イメ―ジがある。だから商売人の町としての大阪、大阪人のイメ―ジの悪いのもそんなところからきているように思う。それはそれとして、流通革命とかで生産者と消費者が直結して、従来の商業が無用な存在となり、問屋機能もなくなった。大体、商業は生産者と消費者との中間にたつ流通活動に、その主たる使命があった。こんな商業の本来の業務が、いまや情報業務に置き換えられて、商業活動は情報活動と言っても過言ではない現状。そんな活動のすべて、本来の商業活動からいま風の情報活動まですべてを駆使して、偽装したのがこのうなぎ偽装である。あっちへ運びこっちへ運び、アッチデ保管コッチデ保管。うなぎこそいい迷惑である。だから「ウ―難儀」である。知恵も使いよう。悪いほうに使った。やっぱりそこは商売人である。

 もう一つ残念なのは、偽装うなぎから使用禁止の合成抗菌剤「マラカイトグリ―ン」が検出されたこと。例の中国製毒入り餃子事件で、いまだ中国との間で確たる解決が出来ていない現在、国内でかかる事実が起きると、そこはしたたかな中国のこと、日本国内での毒物の混入と言う中国の言い分に自信を与えることにならないか。

 いかにうなぎの専門家、うなぎにかけては右に出るものなしのベテランとは言え、やはり商売人。商売人は金に汚い。人を騙して金儲け。そんな人種と見て悪いか。