歩かない旅人

牛乳を毎日飲む人よりも、牛乳を毎日配達している人の方が健康である。

 日本の企業は考えを一新しなければならない。

2012-07-20 15:36:26 | 産経新聞を読んで
 まさかと思うような事件の記事が今日の産経新聞3面に載っています。大分、前のテレビ番組で、スズキ自動車がインドの中に溶け込み、インド人たちの目標になっているという番組でした。丁度その価格と道路事情が鈴木自動車の販売する軽自動車にインドの事情が重なり合って、まことに絶妙な状況となっています。
 日本にとって、メディアが応援する(工作員ご推薦)チャイナの工場が、法治国家としては想像もできない人治国家と気が付いたときは、もうのっぴきならない現状に立たされ、残るも地獄引くも地獄の状態になってしまっているのを、メディアは報道しませんが、風の頼りにその酷さは伝わります。
 日本のメディアは、日本のためをあまり考慮に入れず、自分達の都合を最優先しています。日本の国柄とかけ離れた、あまりにもお粗末な歴史観に振り回されて、自分達はひどい国家だと思い込まされていますが、その程度の歴史しか日本の教職員は、教えることができないのでしょうか。大江健三郎みたいなとんでもない作家が、一生懸命日本をこき下ろしていますが、今時彼の話に本気で耳を傾ける人たちは居ないでしょう。
 そんな中、チャイナの次は、インドだ、ベトナムだ、バングラデッシュだと、チャイナのあくどさをを報道する一部のメディアに、日本の企業も動揺しだしている中での、インドの出来事です。企業の宿命として利益を出さなければなりません、そのためには企業の運命と日本の運命を計りにかける企業家などいないが如きです。
 ですからインドでのこのたびの騒動は、これからの日本企業の行く末を占う重大な問題を孕んでいます。記事の内容をザート眼を通して見ます。何でこんな事件が飛び出したのでしょう。記事の中から見つけることが出来るでしょうか。
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 《 産経新聞 平成二十四年七月二十日付 》
 (第三面)・・・・【マネサール(インド北部ハリヤナ州)=岩田智雄】。
 ニューデーリー近郊ハリヤナ州にある、スズキのインド子会社マルチ・スズキのマネサール工場で、18日、従業員の暴動があり、地元警察によると、インド人一人が死亡、日本人役員二人を含む約90人が負傷した。警察は捜査本部を設置、19日までに91人を殺人を意図した暴動の疑いで逮捕した。警察によれば従業員ら約三千人が18日夜、工場に殺到して事務所に放火、警官9人も負傷した。
 同社によるとマネサール工場ではこの日朝、従業員が上司に暴力を振るう騒ぎがあり、労働組合側が経営者側に、この従業員への懲戒処分を取り消すよう要求した。役員や管理職が退社しようとしたところ、出口を封鎖された。その後、双方が話し合いを行なっていたが、従業員側が暴れて、家具や窓ガラスなど事務所内の備品を壊し始めたという。
 従業員の家族や地元記者によると、マルチ・スズキは工場用地を地権者から取得した際、その親族を雇用すると約束したが、一部が正社員に成っていない事に従業員らの間で不満が高まっていたという。
 労働組合側は19日の声明で、インド人上司が従業員にカースト制度下の不可触民であることを理由に、差別発言をしたことが混乱の発端だと主張している。マルチ・スズキの広報担当者は取材に対し、差別発言は、「全くなかった」と否定、社員の雇用形態をめぐる主張の隔たりが事件の原因ではないとしている・・・・・・・。
 以上が大雑把な事件の概要ですが、あまりにも内容がなさ過ぎ、一体何が事件の発端かなどという所にニュースの、重要性は感じられません。スズキという会社はまず、インドに進出したというところに、この問題の重要性が隠されています。スズキは、インド人に愛された会社だと聞いています。何かのテレビ番組で見たのですが、インド人の一般国民はスズキの軽自動車を買うのが大きな目標だということを知りました。
 言ってみればインドの国民車といって良いような存在だということがわかりました。
 インドで作るスズキの軽自動車は、インド人の中にしみこんでいたのです。単なる人件費節減でないところに大いに感じ入ったのですが。これらの事情が変わってしまったのでしょうか。よい製品を適正な価格で人々に提供すると言うことは、大変な優良な企業だと言えます。しかしスズキの企業精神が、普通の人件費節減だけで、安い後進国探しに奔走するいまの日本の企業人を見るにつけ情けなく思っていたのですが、スズキもその仲間に入ってしまったのでしょうか。
 そんなふうには思いたくないのですが、今の段階では分かりません。チャイナに進出した企業はかなりな痛手を受けていると噂には聞きますが。メディアは報じません。しかも今回のインドの騒動の裏に彼らチャイナの影も見え隠れしていそうです。・・・・・・・・・・・記事によると・・・・・
 ◆、・・・放火されたゲート横の部屋が焼け焦げ、生々しい暴動の傷跡を残していた。新興国インドの経済成長に陰りが見え始める中、外国企業の投資への影響を懸念する声も上がっている。
 燃えた自転車や書類、机・・・。放火されて黒ずんだ部屋に散乱する備品が、暴動の激しさをうかがわせた。従業員用駐車場にとめられていた何台もの車は窓ガラスを打ち破られていた。「暴徒は投石を繰り返し、制止しようとした警官も9人負傷した」。ハリヤナ州警察の幹部は、当時の様子を振り返った。
 マルチ・スズキによると死亡したインド人は人事担当のトップで放火により焼死した。操業は停止、同社は19日に発表した声明で、「暴徒は管理職社員の頭や足、背中を殴りつけ、多くのけが人は血だらけになり、意識を失った」、と訴えた。その上で、「事前に計画されたいわれのない恐ろしい暴力は、一企業や地域で扱えるものではない。操業中の企業だけでなく、将来の投資者や求職者にも好ましくない影響を与える。と衝撃の大きさをあらわにした。
 インドでは、厳しい外資規制に対する外国企業の不満がくすぶっており、今年1~3月期の実質国内総生産(GDP)成長率は前年同期比5・3%と7年ぶりの低水準。警察幹部は、「投資に影響が出るのが心配だ。捜査は徹底的に行なう」と述べた。
 一方で、市場としてのインドの魅力は依然として大きい。マルチ・スズキは最近、西部グジャラート州に広大な工場敷地を購入することで週側と合意した。スズキのインドでの生産台数は日本国内の102万台(昨年度)を抜き、世界生産280万台の四割を占める、「生命線」だ。
 昨年10月時点で812社の日本企業がインドを拠点とし、毎年ほぼ100社ずつ増えている。・・・・・・・
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 今の日本はどうなってしまうのでしょう。空恐ろしい気がします。