市川宣子・作 / さとうあや・絵
福音館書店
なんといっても、タイトルに惹かれます。
ケイゾウさん!?
ケイゾウさんは、にわとりです。
一人悠々と、幼稚園の庭の小屋で暮らしているところに、
ある日太ったうさぎが連れてこられます。
それがみみこ。
この本には、そんなケイゾウさんとみみこと、
つきぐみのこどもたちの小さなお話が、10話
おさめられています。
ケイゾウさんは、いろんなことが嫌いなんです。
四月が嫌い。
遠足も、サーフィンも、飛ぶのも、工事も、
その他いろいろが嫌いです。
一年を通して嫌いなことがあるケイゾウさん。
でも、その理由は至極当然で、ケイゾウさんは
悪くないのに、
なぜか、いつも腑に落ちない扱われ方をされてしまう
んですよね。
その点、みみこは要領がいいのです。
そして、小憎らしい一言も、忘れやしません。
ケイゾウさん、難儀だのう・・・。
ケイゾウさんの観察眼の鋭さはさすがです!
ケイゾウさんとみみこのやり取りが絶妙です!
ケイゾウさんのつぶやきもユーモアにあふれていて、
ナイスコンビの楽しいお話ばかりです。
なんだかとても気に入り、ふっと手にとっては
どこかの章を読んでクスクス・・・を繰り返していて、
なかなか図書館に返せないでいるんですよねー・・・。
ついつい絵本のカテゴリーに入れてしまいましたが、
絵本というよりは、短い読み物です。
2000年4月~2004年10月までの母の友に、ときどき
掲載されたものを、加筆修正してまとめたもの
だそうですよ。
こういうの、好きダナァ。