ヨナの福音こばなし帳

オリジナルのショート・ストーリー。一週間で一話完結。週末には、そのストーリーから人生の知恵をまじめにウンチクります。

ちょっと勘違いで、大違い(7)ウンチク後編

2006-08-06 | ちょっと勘違いで大違い/ ねぇどうして
英語雑誌タイムに驚くような記事がありました。世界的に有力な教会団体の米国における代表的な立場にある人が、イエス・キリスト以外に、天国への道があると、公言(失言?)したのです。(くわしい内容は、このページの一番下を見てね。)


聖書はヨハネの福音書14章6節において、明確に「イエスは彼に言われた。『私が道であり、真理であり、いのちなのです。』わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません。」と語っています。

つまり、彼女の言葉は、彼女個人の意見でしかないのあって、それは聖書と完全に相反するものです。


ところが、彼女のような立場にある人の発言が、しかもとてもよく売れている雑誌に掲載されているとなれば、多くの人がその意見を鵜呑みにしてしまうでしょう。そして、その先入観を持って聖書を読めば、そのように思えてしまうのです。もっというと、彼女が言ったことを肯定するように頭が働きながら、聖書に書いてあることを適当に解釈することが起こります。これでは、聖書を正しく理解することは決してできません。


人の意見に耳を傾ければ、あなたが受けるのは、その人の意見からの何かです。聖書から何かを得ようとするのであれば、聖書に耳を傾ける必要があります。

それを混同してしまったら、「ちょっと勘違いで、大違い」などと、笑って済ませることはできません。そんなことをしたら、あなたは、神様のことも、祝福も恵みも、愛も救いも、罪も赦しも、間違って理解することになります。良い結果は、決して期待できません。(ハナコの失敗を思い出してね。)



聖書をいきなり読んでも、確かに、難しくて、何がなんだかさっぱり、っていうことがあると思います。それで、だれか教えてくれる人や、説明してある本などを参考にするわけです。それはとてもよい方法だと思います。

けれども、学んでいるのは 聖書 であることを忘れないでください。教えてくれるの人の意見に聖書を無理やり合わせたり、本の説明を受け入れて聖書を曲げたり、否定することがないように気をつけましょう。

聖書は、聖書全体で、一つのメッセージです。一つのメッセージですから、それぞれの箇所が互いに補い合って、読む人、学ぶ人の理解を助けてくれます。

聖書が何を語っているのかを知りたければ、先入観を持たないで、聖書を学びましょう。聖書から何かを得ようとするのであれば、人の意見に流されず、聖書に耳を傾けましょう。


聖書はあなたに知恵を与えてキリスト・イエスに対する信仰による救いを受けさせることができるのです。(テモテへの手紙第二 3章15節)

あなたがたは、聖書の中に永遠のいのちがあると思うので、聖書を調べています。その聖書が、わたしについて証言しているのです。
(ヨハネの福音書 5章39節)



今回は、かなり硬くなってしまいました。

次回からは、新しいストーリーです。アクセスしてくださいね。


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米国聖公会の現総裁主教であるキャサリン・ジェファーツショリーさん(Katharine Jefferts Schori)のインタビューが英語雑誌の中でもとても有名なタイム誌に掲載されました。彼女はその中で次のようにコメントしています。

Q:イエスへの信仰が、唯一の天国への道ですか?

A:キリスト教の伝統を実践している者として私たちは、イエスが私たちを神へ至らせる手段であると理解しています。けれども、私たちが、神は他の方法でなすことはできないと考えることは、神をとてつもなく小さな箱に押し込めることになる、と私は考えます。

英文オリジナルは、以下のとおりです。(TIME誌 7月17日号11ページ)

Is belief in Jesus the only way to get to heaven?
We who practice the Christian tradition understand him as our vehicle to the divine. But for us to assume that God could not act in other ways is, I think, to put God in an awfully small box.

米国聖公会の公式サイトにもこのTIME誌の記事の全文が掲載されています。
http://aacblog.classicalanglican.net/archives/002111.html