ヘッジファンド運営会社ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者、レイ・ダリオ氏は27日、中国は債務削減と金融緩和を進めるべきであり、そうしなければ「失われた10年」に直面する恐れがあると警鐘を鳴らした。
ダリオ氏は、習近平国家主席が今後の国際秩序を表現する際に使った「100年に一度の大変局」との警告に同意するとし、債務問題の管理に向けた措置を中国に勧めると投稿した。
「多くの債務と貧富の大幅な格差があり、同時に大きな国内と国際的な権力の衝突や自然の破壊的変化、テクノロジーの多大な転換が存在する場合、『100年に一度の大嵐』が起きる可能性は高まる」とも指摘した。
さらに、ダリオ氏は米中間の緊張で差別されることを恐れた外国人投資家が分散を進めたり、中国を離れたりしているとも分析。このため、中国は投資獲得で困難に見舞われており、経済的・文化的対立が解消しなければ、向こう10年以内に戦争に発展する可能性が高いとした。
債務問題に対処するため、ダリオ氏は中国がデレバレッジと金融緩和を同時に行うことを勧めているが、そうした動きは富のレベルで大きな変化につながり得るため、困難で政治的にリスクがあるとも認めた。
「振り子がどこまで毛沢東主義的・マルクス主義的なやり方に戻るかは誰にも分からない」とした上で、「より直接的なコミュニケーションは中国指導部の伝統的なやり方ではないことが妨げとなっているが、中国がより伝統的なやり方に回帰する中ではこれも理解できる」と記した。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます