『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

中国人が「“農民工”から首相へ」 「令和おじさん」菅首相誕生に「絶対ありえない出世」と驚嘆

2020-09-24 07:32:29 | 日記
中国人の多くはエリート層ではない菅義偉首相が数々の努力の末、「一国のリーダー」となったことに好意を持っているようです。日本も戦前までは地方農民とエリート層との間に格差がありましたが、中国でも不満が高まり、取り除かれる方向なのではないでしょうか?行き過ぎた民主化も問題ですが、硬直化した社会システムはもっと問題です。生まれた場所で人生がほぼ決まってしまう、世界はつまらない、人は正しい努力の量によって「寒門出貴子」(社会的地位が低く裕福でない家の子どもは逆境に強く出世をする)という社会がいい。
以下抜粋コピー
 菅義偉官房長官が日本の首相になったというニュースは、中国でも大々的に報じられた。多くの中国人は菅氏の首相就任について「中国では絶対にありえない」と驚き、かつ、総じて好意的に捉えている。その背景には、中国独特の社会的な事情がある。(日中福祉プランニング代表 王 青) ● 中国でも「令和おじさん」で有名 好意的なコメントが多い  9月14日、菅義偉官房長官が日本の自民党総裁に選出されたというニュースは、中国の各メディアも相次いで速報を流した。その日の各ネットニュースを見ると、いずれも注目ランキング3位内に入るほどの注目ぶりだった。先月「安倍総理の辞任」が発表されたときと比べると、やや盛り上がりには欠けるが、相変わらずコメント欄への書き込み数は多い。  菅氏は8年間、陰で政権を支え、「安倍政権の執事」のような存在だっただけに、中国の人々の中でそれなりに知名度があった。特に「令和」を発表したときの映像が印象に残っていたようである。 菅氏に対しては総じて好意的な見方をする中国人が多い。  その理由は明らかで、詳しくは後述するが、エリート層ではない人物が数々の努力の末、「一国のリーダー」となったからだ。
 ● 農民出身者が 一国のトップになることへの驚き  「農民出身者が一国のトップになった」こと――。  その驚きと衝撃は、中国のSNSに投稿されたコメントを眺めると、ヒシヒシと伝わってくる。菅新政権の今後や、政権寿命の長短という問題よりも、むしろ、菅氏のこれまでの生い立ちや経歴などに圧倒的に関心が高い。  それは各ニュースの見出しを見れば、一目瞭然だ。  「“農民工”から首相へ」 「農民の息子、一国のトップになる」 「農民出身の草の根の首相が誕生」 「昔日の農民工、今日の首相」  など、「農民」「農民工(※筆者注:詳しくは後述、中国の出稼ぎ農民のこと)」というキーワードが付いた見出しがやたらと目につくのだ。 つまり、菅氏は、もともと代々農家の出身で、いわば、田舎から都会への“出稼ぎ農民”だった。これは、今の日本の多くの政治家が世襲であるのとは正反対である。現に8年間陰で支えた安倍総理は政治一家で、祖父や父親が大物の政治家だった。一方の菅氏は秋田県にある小さな村のイチゴ農家の息子。どうやってここまで上り詰めてきて、一国のトップとなったのか。中国人にとっては、このプロセスにひかれ、大いに興味を持っているのだ。  実際、中国の各メディアで紹介されている菅氏の「サクセスストーリー」を見ると、概ね下記のような感じで記されている(※筆者注:多少、誇張されている部分もあるようだ)。  「秋田の田舎のイチゴ農家に生まれた長男。家は代々コツコツ土を耕す農民。中学、高校時代に、毎日1時間から2時間もかけて山道や雪道を歩いて通学した。高校卒業後、集団出稼ぎで上京した。ダンボール工場や配管工として働く傍ら、大学の夜間部に通っていた。それも学費が一番安い大学と学部を選んだ。その後、人生の転機が訪れて、議員の小此木氏の秘書となった。  いつも控えめで、忠実に議員に仕えた。会食のときも必ず先に食べ終えて、議員たちに気遣いをした。 そもそも中国の諺(ことわざ)には、「寒門出貴子」(社会的地位が低く裕福でない家の子どもは逆境に強く出世をする)という言葉がある。  ところが、これはあくまでもごくまれなケースであり、願望である。  実は、中国の戸籍制度は日本と異なる。同じ「農家の出身」であっても、日本と中国では事情が大きく違うのだ。  最近は日本でも徐々に知られるようになってきたが、中国の人々は、生まれた土地に基づいて戸籍が制定されて、簡単に移すことができない。先述した農民工は、中国において「農民」の戸籍を持ち、大都市で就労する労働者である。つまり、たまたま農村で生まれた人は都会の戸籍になれず、農村の戸籍を一生背負っていくことになる(※筆者注:一部例外もある。特別な分野の人材であれば特例もある)。  戸籍により、受けられる公共サービスや社会保障など、さまざまな面で大きな格差が生じる。この状況は今も変わってない。戸籍により運命がほぼ決まってしまうのだ(※筆者注:近年、戸籍制度改革の動きがあり、緩和される地域もある)。  戸籍の違いによる移動制限はないが、都市部で仕事をし、長年住んでいても、都会の戸籍にはなれず、「暫住居住証」という暫定的な居住証しか持つことができない。そうした人は何億人もいると言われている。  これまで農村部の人々が自らの運命を変えるには、勉強をするしかなかった。このため、一家は成績の一番良い子どもに賭けて、借金をしても大学まで送り出す。その子が出世すれば家族の生活もよくなっていくという夢である。実際、数十年前は農村出身者でも有名大学を卒業してビジネスで大成功する人物も少なからずいた。  ところが、これも中国の経済が発展するにつれ、地域間の貧富格差が拡大していく中で、勉学で現状を変えることは困難になってきている。

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