ふくらく通信

東北人が記す、東北の良さや震災の事、日々のなんだりかんだり。
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震災の年の仙台市:4月3日と8日長町

2018-02-08 19:16:17 | 東北被災地の歩み:仙台

4月3日 震災から23日目

仙台市内は、電気・水道・ガスの復旧が進み、必要なものも買える様になったし、ゴミの回収もあり、だいぶん落ち着いてきた。

だが、水道は流れればそれで終わりではないし、ゴミも集積所に出せば終わりではない。
下水処理場の復旧まで、いつも以上に節水し、処理の負担を考えて普段よりもゴミを減量するなど、市民みんなの協力が必要。

特別なことではなく、誰もが出来る当たり前のことをしっかりやるのも、再生への努力であり支援の一つと思う。


仮設住宅の建設も始まっているが、受け入れ側の地域も「共に生活を立て直す仲間」として交流するよう、町内会などで準備しておきたいものだ。

他県から、外国からも、様々な支援がなされている。
その「外からの支援」と、我々が暮らしを立て直すという「内からの力」とで、再生が成されていく。

 

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4月8日 もうじき、大地震から1ヶ月


町の中を歩いて歩いて、底が減り、所々が切れかかった靴と別れ、新しい靴を買う。


このところ出歩けば、明るい兆しの一つと思い、復旧の様子や春の勢いを実感する様子を見つけて写真を撮っている。

町には沈丁花の香りが漂っているが、長町駅の東口の植栽でも、白い沈丁花が微笑んでいた。 

道端の草地には、つくしも顔を出している。


      
買い物に行くついでに、町を少し綺麗にと思い、道端のゴミを拾いに出る。

だが、「買い物ついで」というのは甘かった。一度、いっぱいになった袋を持って帰宅し、出直す。   

一番多かったのはタバコの吸殻。
  


汗だくになり、腰も痛くてため息をついたが、一瞬にして目の前が明るくなる出来事もあった。

ゴミを拾っている最中、通りがかりの長身の青年が
「お疲れ様です」と、声を掛けてくれた。

その一言で、心温まる。


こんな、ちょっとした思いやりと、その積み重ねが大切なのだと実感。

一人一人の、小さな行いが積み重なって、町を再生する力になるのだと思う。


今を生きる我々に必要なのは、「道の先に、明るさを見つけて進めるようにすること」ではないか。

支援、政策、そうしたものも全て、道の先に明るさを見出してこそ活きるものと考える。


夜11:50過ぎ、大きな地震。

仙台駅から北側が停電した。こちらは停電なし。



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