ふくらく通信

東北人が記す、東北の良さや震災の事、日々のなんだりかんだり。
他所で見る東北の足跡や繋がり、町の今昔や輝きを発信。

震災の年の仙台市:3月29日・30日の記録

2018-01-29 19:10:03 | 東北被災地の歩み:仙台

あすと長町では、仮設住宅の建設が始まっていた。

(2011年3月30日撮影)

 

 

地震から18日目の29日には、ついに、地震で線路上にずっと停まっていた貨物列車の「金太郎」も動き出し、警笛を一つ鳴らして去っていった。

 


(写真は、震災で数日止まったままだった金太郎:2011年3月19日撮影)


道端では、街路樹のサンシュユが、明るい黄色の花をいっぱいに咲かせている。    

(2011年3月30日撮影)

共に生きる人々や、草木の輝きを見て力が湧いてきた。


多くの支援にもたれかかるのではなく、支援に応えて一歩一歩進む、そんな生き方が大事だ。
そう思ったひと時である。

 


2011年3月28日と4月2日の記録:仙台市太白区長町

2018-01-26 15:33:36 | 東北被災地の歩み:仙台

3月28日 震災から18日目 我が家のガスが復旧した。


作業を担当したのは、被災地に応援として来た中部ガスの方だった。

この地区のガス管には、問題がなかったという。

ただ、ガスが長く停止していたので、管にある空気を抜き、ガスが十分な濃度になって通じるようにする。

少し時間がかかった。


数十分、適した濃度に達するまで、ホースでガスを排出しながら、使用できる状態になるのを見極め、ガス器具が正常に使えるかを確かめてくれる。

ついに点火した。
これでやっと、風呂に入れる。


これまでは、ずっとカセットコンロで湯を沸かし、限られた湯と水で洗髪し、体は清拭して過ごしていた。

この夜、地震後初めて湯船につかり、とても爽快だった。

懸命に復旧作業してくれた方々に、心から感謝だ。



4月2日 震災から22日


仙台市内の高台から、遠くの沿岸部を見た。
そこは、誰にも邪魔にならない場所であり、以前から時々散策する場所だった。

  

(2011年4月2日撮影)

 

以前は、びっしりと緑だった海沿い。

(震災前2011年2月8日撮影)

 

今は、縁取っていた林がまばらになり、所々に浜と波まで見えている。

 

景色の変化を見て、町の再生へと自分が出来ることをしようと、また思いを強くする。
まずは、その足で商店街へ出て募金箱にお金をいれ、買い物しながら店で働く人々と会話し、励ましあった。


関東も雪景色

2018-01-22 16:51:31 | 今昔あれこれ

2018・1・22・16:28 

だいぶん積もってきた。


天気予報通り、今日は雪。

午後1時頃は細かい雪が降り、うっすら積もり始めていた。

2018・1・22・13:08

 

午後3時ごろになると、少し大きめの雪が混じって積もりやすくなる。

午後4時半ごろには、木々の枝や屋根も真っ白。

 


2011年3月19日の記録:仙台市太白区長町

2018-01-19 17:56:40 | 東北被災地の歩み:仙台

3月19日 震災生活9日目


この日、震災後初めの買い出し。

これまでずっと、物がない人を優先に、自分はなんとか備蓄でやると決めていた。

だが、1週間経って開く店も増えたので、ついに買い物したのだ。


少し店先に並んだ。

二列に並び、数人ずつ店内に入っていくよう案内される。


品薄なので、一人何品までと制限あり。

牛乳は出荷不足らしい。


この日の昼餉は、スーパーマーケットで買ったおにぎり弁当。

ついにご飯を食べた。お腹いっぱいになった食事は久しぶり。

 

ありがたやありがたや。

 



近所で米も買えた。これで毎日ご飯が炊ける。

この日は、宮城の米が品切れで、入荷したての津軽米を薦められた。


 

さて、町の様子だが、長町駅や鉄道高架橋、懸命な復旧作業と工事が進められている。

 

 

 

長町病院付属クリニックは損傷が激しい。


OKスーパーだった建物は、解体を始めていた。

震災直後には店頭販売をしていたが、その後、建物の危険度判定が赤で解体。

 

震災から1週間ほどで、スーパーマーケットや食品小売店以外にも、飲食店や美容院、花屋さんなども店を開け始めた。

「みんなで頑張ろう」という思いが伝わってくる。



 

仙台の町、動き始める。

明日はもっと良くなる、そう思えた。

みんな、短い言葉で表せないほどに、様々な思いがいっぱいになっているのが分った。

 


町を歩き、たまたま傍にいて声を掛けた方も、お店の方も、
「大変だったでしょう」と話しかけると、笑顔を見せつつ、短い間にたくさんの思いを語ってくれた。

語りきれないほどに。


「お世話様です、ありがとう」といいながら会話してきて、爽やかな気分になる。

 


2011年3月14日の記録:仙台市太白区長町

2018-01-18 20:34:50 | 東北被災地の歩み:仙台

 3月14日 晴れ  長町周辺の商店街などの様子を見に行く。

町には品物を求めて店の前に並ぶ人が大勢いた。

自分は備蓄をやりくりし、1週間は何とかできそう。


余震が続くが、それでも営業できるところから店は営業。

心意気が嬉しい。  

「トイレ使えます 水あります」「充電できます」などの貼り紙をしている店もあった。

                                   

何か自分にできることをと思い、商店の状況を見聞きして回りブログで発信。

買い物の参考にしてもらおうと考えた。 

(14日にはすでに開店していた薬局。手が荒れていた自分に、保湿クリームの試供品をくれた。:写真は3/19撮影)


〔食品販売〕

・長町駅前  : まるげん 青果 (長い列あり)

       :セブンイレブン (長い列あり 今日あるだけ) 

 ・岩銀近く2番街入り口 

        :たきや 餃子・ラーメン食べらる(明日は未定、できたらやる)

  ・笹谷街道:ミニストップ後ろ 川熊さん(味噌醤油、在庫ある限り営業)

       :小学校前 伊藤魚店(あるだけ)

 ・商店街:米工房いわい (あるだけ・明日は未定、できたらやる)

     :スーパーモリヤ (入荷次第営業 長蛇の列あり)

            :100円ローソン (あるだけ・明日未定 長蛇の列あり)

          :新鮮屋アイハラ 青果 (あるだけ)

          :びすた~り 青果 (あるだけ 明日入荷予定だが未定)

            :佐藤魚屋 (あるだけ)

 ・商店街~フラワーどおり

     :えん 簡単な食事あります トイレ使えますの張り紙有り

     :はとや 駄菓子

     :び~わん うどん150円 あるだけ 水道使えますの張り紙有り

 ・たいはっくる~モールへの道沿い

      :OKスーパー 店頭販売 人いっぱい

  *ザ・モール長町は、建物危険で営業できません

 

 〔日用品〕

 ・あすと長町 

       :ヨーク北口 少量を店頭販売 明日以降は未定、できたらやる。生理用品、おむつ、赤ちゃんミルクなど少量有り

 ・たいはっくる~モールへの道沿い

     :松屋薬局 日暮れまで営業 あるだけ    

 ・笹谷街道 長町小学校隣

     :たむら 衣料品 あるだけ、明日以降もできたら営業

 

〔携帯充電〕

 ・長町商店街   :ゲームシーガル

                :信金隣り三河や(水もあり)

                :ヘアサロンkeep(トイレ利用も可)

 〔自販機(飲料)〕

  ・長町商店街:モトライブO

        :地下鉄通路内

〔公衆電話〕

  ・たいはっくる~モールへの道沿い:東北空調前

         

 

米の残量が少ないので、米粉や小麦粉を使ったり、汁でかさ増しして雑炊にしたり、工夫して食べている。

野菜も少ないが、地震直前に買ってあったキャベツと、日持ちのする根菜や冷凍のカボチャなどがあって何とかなる。                

だが、やはり少し空腹だ。                           


巷はガソリン騒動。

ガソリンスタンドでは行列が出来て購入困難。

車からガソリンを抜き取る泥棒まで出たと、話す人もいた。