安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

安全で暮らしやすい日本をつくりたい
そんな想いを綴っていくブログにしたいと思います

MMTにかぶれる左翼政党は、とどのつまり”現代版ネズミ小僧”です

2022-06-15 12:09:07 | 政治
選挙が近くなってきたので、様々な政党が政党ポスターを盛んに貼りだしています
日本の左翼政党の多くが、いまは「消費減税」を言い始めました
それは大変すばらしいことだと思っています

やはり、左翼政党がまとまって「減税」を言い始めると、与党もやはり「減税を言わないと選挙に負けるかも」という恐怖心にかられ
減税について、真剣に考え始めるところがあるので、歓迎すべき現象だとは思っています

ただ、多くの左翼政党が、実に残念な存在であるのは、彼らが「本当の減税政党ではない」、というところなんですね
彼らにとって消費減税とは、単なる「弱者への救済策」にとどまっているわけです。。。まあ生活保護の延長ですね
消費税は低所得者に厳しい税金であるから、「もっと高所得者への税率を高くして、低所得者の負担を減らせ」
と言ってるにすぎないわけです

彼らには、経済全体を見通すだけの知識も見識もないため、何が経済を良くし、何が悪くするか、が基本よく分からないわけです
「大企業が内部留保を貯め込んで儲けているために、国民の給料が下がって苦しんでいるんだ」
くらいに思っているんだと思います

最近、街角でよくポスターを見かける「れいわ新選組」ですが、彼らも基本的には上記の左翼政党と、ほぼかわりません
一つ違うのは、彼らがMMT現代貨幣理論で理論武装していることだけです

山本太郎氏などは、MMTの”ミソ”をよく知っているはずなので
いまは財政拡大で国民にお金をバラまくとしても、「それがいつまでも続けられない」、という事は理解しているはずです
どこかで限界値がきて、インフレが加速していくことになりますので、「どこかで国民のお金を吸い上げる必要がある」
ことは理解しているはずです

その場合、国民のお金を吸い上げる方法は、金融引き締め(公定金利の引き上げ)と、増税という手段があります
問題は、「金融引き締め策に効果がないとき」、です
インフレが続いて止められない時、最後の手段は「大増税」となるわけですが、山本氏なら、何を増税するでしょうか?
彼ならたぶん、「お金持ち」や「大企業」から、税金をたくさん取ろうとするのではないでしょうか?

まあ、そこが若い人のシンパシーを得られるところで、「もっと金持ちから税金を取れ」という
共産党的な主張に傾くだろう、という事は容易に推察できます

でもね、世界経済をつぶさに見れば分かるように、大企業やお金持ちから税金を沢山取ろうとする国からは、お金が逃げるんですよ
それはそうです
政府が「ネズミ小僧」になって、金持ちからお金を取り上げて、それをバラ撒かれるなんて、たまったもんじゃないですからね
国民へのバラマキに自分たちのお金が使われるなんて、そんな重荷を背負わされるのは御免だ。。。誰だってそうなるでしょう?

結局、政府が左翼思想にかぶれ、バラまき中心に考えるようになったら、経済は空洞化し、社会全体が貧困化するわけです
結局、「ネズミ小僧」は政治家には向かないんですね

結局、私が何を言いたいかと言いますと
MMTであっても、「魔法の杖」じゃないんですよ、ということです
現代貨幣理論で一番大事なことはね、「経済成長があってこそ、財政拡大は許される」という、この順番です
国家ビジョンとして、経済成長には何が必要かをよく考えるべきです
それは、国民に金をバラ撒くことからは始まらないんですよ

すべては国民の心がけ次第。。。それが、経済が成長するか衰退するかの分岐点だと思います
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プライマリーバランス問題について

2022-06-15 01:11:51 | 政治
プライマリーバランスという言葉自体、一般的ではないと思われる状態で、プライマリーバランス黒字化目標がなぜいけないのか?
それを世間に浸透させる努力をなされていることは、まことに苦労の多いことだと思います
今日は藤井聡先生のPB亡国論について、考えてみたいと思います
参考文献はアーサー・ラッファー教授の「「大きな政府」は国を亡ぼす」です



私は10年以上前に、ラッファー教授とスティーブ・ムーア氏共著の「増税が国を亡ぼす」という書籍を読み
数年前には、「トランポノミクス」を、英語の勉強もかねて、原書から読み始めました
それと同時期に、中野剛志先生の「富国と強兵」を読んでMMT現代貨幣理論の存在を知り、もっと深く学びたいと思って
当時は和訳されていなかったランダル・レイ教授のModern Money Theory (現代貨幣理論)を、これも英語の勉強を兼ねて読み始め
拙い頭ながらも、勉強しました

今にして思えば、この両方の思想と理論を同時期に勉強したことが、私にとって経済学を学ぶ本当に良い環境になったと思っています
実は、そういう意味で、私の頭は経済学に関して「複眼的」になっているんですね、どちらか一方に傾くという事がない

最近取り上げているカール・ポラニーの大転換という書籍についても
ポラニー本人はどちらかというと、古典派経済学者やラッファー教授などの新自由主義に批判的に書いてはいるんですけれども
私には、必ずしもそうは読めない。。。ポラニーの思想とは逆の見方をもって「大転換」を読むことができるわけです

そのうえで、藤井聡先生の今回の「あるがままラジオ」についての感想ですけれども
確かに、「プライマリーバランス黒字化目標を破棄させる」という努力において、一定の成果があったことは確かでしょう
しかし私には、失礼ながら、「まるで、小さな池の中で獲れた魚の奪い合いをやっている」ように見えるのです
同じような小さな土俵で、勝った負けたの争いをやっているんだけど、土俵が小さすぎませんか?

財政拡大するか緊縮財政するかなんて、実は議論としては小さな話だと私は感じています
いま本当に必要なのは、「政府はどうあるべきか?」の議論から始めることだと思うのですよ
これは、今のこの攻防が、後世に多大な影響を残すと思うからです

一方の側が、「国は借金をもっと増やしてもいいんだ、お金は発行すればいいんだ」と主張したとしても
MMTをよく知らない世間一般の人たちの、同意というかコンセンサスを得られるのか?と考えると
世間の一般常識やモラルから言えば、「それは無理なんじゃね?」となると思うんですよ

逆に、もしその理屈が、世間の一般常識として通ったとしたらですね
それはそれで、「後世の人々に対する思想的な悪影響は計り知れないものがある」、と思うわけです
「政府を大きくするという事は、それは社会主義へ向かう道だ」ということが、直観的に分からないようであれば
後世、この思想がどういう影響をもたらすか?ということも、理解できていないということでしょうからね

今でさえ、財務省一つを説得するのに、相当な時間と労力が必要なわけです
そのぐらい、政府にとって、これまでの習慣やルールを変えるのは難しわけです
ですから、「財政拡大して政府を大きくしろ」というのはですね、しがらみやルールをどんどん大きく複雑にしていくことなんです
いま政府は、こども庁とか、デジタル庁とか、政府機能をどんどん大きく複雑化していますが
これが利権としがらみと規制を、数多く作り出しているんですよ
財政出動を増やせ、というのは、政府をどんどん大きく複雑にして、利権を増やすことでもあるんです

大きな政府が良いとおっしゃっている方は、利権が大きくなっている財政を、果たして抑制できるとお思いですか?
政府が大きくなっていったあかつきに来るのは、「急速な金融引き締め」つまり「大規模増税」しかないんですよ
いま、アメリカのバイデン政権は、大規模なバラマキを続けています
実質上、これがMMTなんですよ。。。トランプ政権の時に大規模減税をやったから、まだ何とか耐えられてますけどね

いま、最悪のインフレがアメリカを襲っています
ロシア問題が原因だという人もいますが、そうではありません、その前からインフレは起きています
その主な原因はね、大きな政府による意図的な経済への規制。。つまりアメリカのガス産業を思いっきり規制したことが要因です
大きな政府ってね、自分たちの足りない頭で、経済を動かそうとするんです。。。そして大抵失敗する
政府が大きくなる理由はね、お金を配る政党の方が、選挙で勝てるからですよ。。。バラマキで票を買うわけです

プライマリーバランス黒字化ってね、実はそこ(大きな政府)にブレーキをかけている面もあるわけです
私はね、いつも思うんですが、政府が「モラルをもって、節度を持って」予算を使ってくれる
そう信じられることそのものが不思議なんですよ。。。MMTをやっていく政治家の思惑は様々なのにね
財政規律を無くしてしまったら、これはもう大きな政府に一直線です

政府がお金を使うことはいいことだ~なんて、そんな風潮にはちょっと待ったと言いたいですね
それよりも、MMTを考えるんなら、やはり、「一時的なプライマリーバランスが崩れても、大規模減税を行う」
という事でいいと思いますよ
結局は、経済のパイを大きくすることが、プライマリーバランスを整えることになるわけですから
ラッファーカーブは、税率と税収の関係を解き明かした、ラッファー博士の有名な理論の集大成ですが
もう一つ、「税はすそ野を広く、税率は低く」が一番重要な点だと思います

藤井先生も、いま一つ進化していないというか。。。まあ、少しMMTに入れ込みすぎている感が否めません
そう感じた動画でした
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