バスケ青春の詩

平成25年12月22日をもって33年9か月ほど勤務した仕事を定年退職をしました。これを機会にまた想いを綴ります。

ゆっくり進む…2014

2014-03-25 06:38:07 | やっぱりミニバス!
平成26年 3月25日 火曜日
 
「ゆっくり進む…2014」


『自分の足でゆっくり進むことは、人と出会う事であり、考える事、見つける事だ』…と、

「忘れられた日本人」という、岩波文庫の著書で有名な民俗学の宮本先生は言われました。

現代は、時間が足りないと思うくらいに、高速で人達は移動しています。

そんな時代に、自分がゆっくり進むということは、その分、丁寧に物を考え、発見するということです。

宮本先生の父上は、

『先を急ぐことはない、あとからゆっくりついていけ、 それでも人の見残したことは多く、やらねばならぬ仕事が一番多い』 …と語っていたそうです。

しかし、急がないこと、自分のペースで生きていくというのは、実際には難しいことです。

真面目な人ほど、焦ってしまい、急がなければならないと思う。

けれども、急ぐということは、それだけ考えないということであり、それだけ物を見ないということでしょう。

誰もが急いでいる時代に、ゆっくりすることは難しい。

それでも我慢してゆっくりすれば、誰も気づかないものが見えてくる。

ゆったりと生きる想いを持ちながら、時代の流れに乗っていく。

そうすれば、確かな自分の価値観が培われていくのでしょう。

周りに合わせようとするから、周りの目を気にして、見た目だけを気にするパフォーマンスだけの軽薄な人間になり、 馬鹿な自己満足で終わってしまう、

くだらない人間になるのでしょう。

優れた才能は、まず、人として盤石な価値観を持つことから器量の大きなものになるのです。

器量の小さい才能は、単なる矮小な自己満足に過ぎないのです。

器量の大きな才能を持ち、ゆっくり進んでいる人とは、 現代で言えば、イチロー選手であり、王貞治氏のような人達でしょう。

ゆっくり進むというのは、ひとりで進むということです。

それは孤立することです。

しかし、孤立するから、周りのことは関係なしに我が道を行く…というのは、

人が社会の中で生きる生き物である限り、孤立した人ほど、周りへの気配りを考えなければならないと思います。

そのためには、冷静に自分を見つめ、周りとの距離を精確に見極めなければならないと思います。