本朝徒然噺

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二代目中村錦之助襲名披露興行(昼の部)へ(4/22)

2007年04月28日 | 芝居随談
4月21日(土)の夜の部に続き、4月22日(日)の昼の部も観に行ってしまいました……
この日はもともと観劇の予定は入れていなかったのですが、タナボタでチケットが手に入ったので、懲りずに3回目の昼の部観劇です

昼の部の演目の詳細については、4月7日の記事をごらんいただくこととして、遅まきながら、22日の昼の部の感想を……。

「當年祝春駒(あたるとしいわうはるこま)」は、やっぱり華やかでいいです
ベテランの中村歌六丈と、若手の獅童さん、勘太郎さん、七之助さん、種太郎さんとのバランスもよくて、「華やかでありながら地に足がついて安定感もある舞台」という感じでした。
獅童さんは、興行前半のころに比べてこなれてきたのか、踊りにもメリハリが出て良い感じでした。夜の部の「角力場(すもうば)」でも、出過ぎず引き過ぎず落ち着いた芝居をされていましたし

余談ですが幕間で、後ろの席の女性が獅童さんの話をされていたのが耳に入りました。
「獅童さんって、歌舞伎の名門の家柄とかじゃなくて、自分で努力して歌舞伎俳優になったんだよね」
うーーむ……。
お父様の初代中村獅童丈が役者をお辞めになっていたこともあってか、なかなか舞台に立つ機会が得られなかったのかもしれませんが……獅童さんは3代目中村時蔵丈(今の時蔵丈は5代目)のお孫さんですから、名門の部類に入ると思うんですけれども……。
今回の襲名披露興行を良いきっかけとして、これからも先輩方にまじって舞台に立つ機会が増えていくといいですね。

「頼朝の死」は、私が観た3回のなかでは、この日がいちばん良かったように思います。もちろん、実力派の役者さんがそろう芝居ですから毎回安定した仕上がりでしたが、この日は安定感のなかに力強さと躍動感がある感じでした。
この日観た演目のなかでは、これがいちばん充実感があった気がします。もちろんほかの演目もどれも見応えがあったのですが、「舞台に引き込まれた」という点ではこれに軍配!

「男女道成寺」は、華やかな一幕ですからもちろん楽しめました。
踊りの途中で、舞台から客席に向かって手ぬぐいがまかれるのですが、所化をつとめる役者さんのなかに、毎回必ず2階席まで手ぬぐいを放っている方がいらしたんです。
で、この日は2階席2列目の中央寄りに座っていたので、「ひょっとすると……」と期待していたのです。
そうしたら、見事にこちらのほうに向かって手ぬぐいが飛んできました!……が、2階席1列目に落下……残念!
手ぬぐいはとれなくても、踊りが楽しいから十分なんですけどね

「菊畑」は、今月前半に観た時、奴虎蔵実は牛若丸を演じる二代目錦之助丈が、緊張のせいもあったのか若干「探り探り」という印象だったのですが、この日は勢いが出ていた感じですごく良かったと思います。
この幕も、二代目錦之助丈のほかに富十郎丈、吉右衛門丈、時蔵丈、歌昇丈とベテランぞろいなので、舞台が締まる感じがします。
個人的には、歌昇丈の笠原湛海が好きです。敵役だけど嫌味がなくて、存在感があるけれども悪目立ちせず……。しかもカタチがきまっていてかっこいい。お兄様の歌六丈もそうですが、こういう役者さんたちの存在って大事だなあ……とつくづく思います。

余談ですが……阪神タイガースファンとしては、虎蔵の衣装がすっごく気になります。だって「虎」の字の紋が入っているんですもの……。いいなあ、あれ欲しいなあ……(笑)。


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