本朝徒然噺

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Chinaな一日

2008年08月30日 | 芝居随談
8月30日(土)。猿之助一門のみなさんによる「二十一世紀歌舞伎組」の公演「新・水滸伝」(於・ル・テアトル銀座)を観に行ってきました。

「ゲリラ豪雨」のため、キモノでお出かけする気は、はなっからナシ。
雨コートだの雨草履だのでしのげるレベルを超えた降り方ですからね……

水滸伝にちなんで、チャイナブラウスを着て行きました。
襟元のところにティアドロップ形の開きがあるブラウスで、左側の裾には刺繍があります。

涙あきチャイナブラウス

18時30分からの回をとっておいたので、軽く食事をしてから行くことに。
水滸伝だからというわけではないのですが、中華が、とりわけフカヒレそばが無性に食べたくなったので、銀座「鳳鳴春」へ。

ここのフカヒレそばは、ほぐしたフカヒレが入っている「フカヒレそば」と、姿煮の乗った「フカヒレ姿煮そば」の2種類があります。
「フカヒレそば」も十分おいしいのですが、900円くらいしか値段が違わないし、残業続きで疲れたお肌にコラーゲン補給をしたかったので(笑)、姿煮そばのほうをいただきました。

フカヒレ姿煮そば
↑フカヒレ姿煮そば。写真だとわかりにくいですが、結構大きなフカヒレ姿煮が入っていて食べごたえがあります。

お目当てのフカヒレ姿煮そばをいただく前に、前菜と点心をいただきつつ青島(チンタオ)ビールを飲みました

白菜の甘酢漬け
↑白菜の甘酢漬け

小籠包
↑小籠包

おなかいっぱいになってル・テアトル銀座へ。

正直なところ、「とりあえず見とくか」程度の気持ちでチケットをとっておいた公演なので、フカヒレ姿煮そばを食べた時点で一日の目的が達成できたような気になってしまって(笑)、消化試合のような感じで劇場に向かったのでありました
保守的な私は、歌舞伎に現代演劇の手法を取り入れられることがあまり好きではないので、そのせいもあってあまり意欲がわかなかったのです。

ところが、いざ芝居が始まってみると、これが結構おもしろくて、かなり集中して見入ってしまいました

現代演劇の手法が前面に出すぎてしまっている部分がちょっと多いかなとは思うものの、随所に「歌舞伎らしさ」がきっちりと表現されていたので、全体的には違和感なく楽しめた感じがします。
歌舞伎座の本興行で中途半端に現代演劇の演出を取り入れるよりは、こちらの試みのほうがよっぽど成功しているのではないかと思います

ただ、古典の歌舞伎のように「何度観ても飽きないもの」「何度でも観たいと思うもの」に仕上げていくためには、「現代演劇の手法が前面に出てしまっている部分」をもう少し「歌舞伎らしく」練り直していく必要があるのかな……とも思います
あと、本舞台の寸法に合う(歌舞伎の興行をやっている劇場で上演しても見栄えのする)ものに仕上げていくことも、課題の一つなのかもしれません。
せっかくなら、繰り返し上演されて歌舞伎として定着して、できれば本舞台で上演されるようになってもらいたいですから。

何はともあれ、とにかく楽しめたお芝居でした!

個人的には、金田龍之介さんが出ておられたのも嬉しかったです。
梁山泊の悪党たちを束ねる頭(かしら)で一本筋の通った器の大きい人物・晁蓋(ちょうがい)を好演され、独特の存在感で芝居を引き締めてくださっていました
あと、猿弥さん演じる、武骨で純粋な王英も、すごくイイ感じでした

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