Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 土星が観測好期

天王星は碧かった

2019-11-18 00:07:55 | 惑星

今年は個人的に惑星撮影があまりできないまま、木星と土星の観測シーズンが過ぎてしまいました。
このまま終わるのもちょっと寂しいと思って、まだ観測好期中の天王星を試しに撮ってみました。

【天王星 2019/11/16深夜】
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,Gain 410,50ミリ秒/フレーム,キャプチャー動画から2500コマの良像スタック

天王星の撮影は個人的に初挑戦でした。明るさは5.7等と、ファインダーを使ったマニュアル導入が
難しそうだったんで、自動導入で写野に入れました。視直径は3.7秒と小さく、木星の1/12程度です。
自分の機材で面積体に写せるのか気掛かりでしたが、一応、碧い円盤状の姿として捉えることに成功。
まあ、模様なんぞは写せるはずもなく、フォトジェニックな対象とは言い難いですネ。
海王星にもチャレンジしたいところですが、光度7.8等/視直径2.4秒と、さらにハードルが高いんで、
ヤル気を出せるかどうか微妙です。


GAZOO blog memories

2019-11-16 17:36:42 | アクセス記録

昨日、とうとうGAZOOブログサービスが幕を下ろしました。
個人的に2009年2月の開設以来、足掛11年の長きに渡って投稿してきたので、終了はとっても残念です。

今年7月にサービス終了のアナウンスとともにgooブログへの移行をお願いされまして、
勧められるままに先月引っ越してきました。
gooブログでは新参者のクセに、とんでもなく記事が多いのは、そういう経緯があったためなんです。

拙い内容の当ブログながら、GAZOO編集部のブログ最終記事で"Special Thanks"の中に名を入れて頂き、
恐縮してしまいました。その記事を甚だ勝手ながら記録させていただきました↓

 

自分のPCには記念としてpdf版を保存してます。
長い間、大変お世話になり、本当にありがとうございました。


以下、GAZOOブログにおけるパーソナル記録を記しておきます。

ブログ投稿総数:2251件
記事掲載画像数:3144枚
週間最高ランク:1位(2011年1月10日,2018年5月3日)
 1日の最多PV数:22425(2011年1月10日)
 1日の平均PV数:246
 週間最多PV数:83222(2011年1月4~10日)
 週間平均PV数:1729
 トータルPV数:967994

PV数推移↓


ポータブルバッテリーで望遠鏡を載せた中型赤道儀をブン回す

2019-11-13 23:42:12 | 撮影機材

天体撮影時に、日周運動する星を追尾する赤道儀として主に使っているタカハシEM-200Temma2Mは
モーターの駆動電圧が12Vということで、クルマ用のバッテリー(鉛蓄電池)を電源にしてました。
クルマのシガーソケットからではなくて、別途用意したバッテリーからケーブル接続して使うんです。
ウチの主砲であるε-180EDCを載せた撮影機材の全景はこんな感じ↓

三脚の下に写ってる黒い袋の中にクルマ用バッテリーが入ってるんです。
そのバッテリーの代りにリチウムイオン二次電池ベースのポータブルバッテリーが使えないものかと考え、
2年程前にimutoというブランドの"DIGI-POWER CUBE M5"という50000mAhの大容量バッテリーを入手し、
惑星撮影で恒星時駆動の時にだけ利用してました。こんなヤツです↓

サイズ的には、いわゆるモバイルバッテリーより大きいですが、カーバッテリーと比べれば全然小さくて
一辺の長さが単三乾電池2本~2本半くらいのほぼ立方体の姿をしてます。
先月の遠征時に電源のカーバッテリーが突然へばってしまい、急遽このポータブルバッテリーを代りに
使わざるを得なくなりました。惑星撮影ではターゲットが明るいので望遠鏡のファインダーを使って
惑星をマニュアル導入することができますが、暗い星雲を撮影する場合は赤道儀にノートPCを接続し、
インストールしてあるステラナビゲータという天文シミュレーションソフトを介して自動導入します。
その際にモーターが高速回転して、ほんの数十秒程度で鏡筒がターゲットに向いてくれるんですけど、
それなりの電力が必要で、取説記載の仕様表によると瞬間突入電流は5.1Aにも達するらしいです。
実はこれまで、カーバッテリーでも自動導入時には高速駆動の途中で止まったりすることがあったんで、
さすがにポータブル電源では力不足だろうと思ったら意外とパワフルで、夜半から明け方まで不便なく
使うことができました。

で、今月初めの☆撮り遠征時には21時から7時間ほど連続使用しましたが、問題なく駆動してくれました。
と言っても、自動導入の回数は5回以内と少なめだったんですけどね。
さて、コイツには残容量(0~100)のインジケーターがあり、使用開始時の表示は満充電の100でしたが、
明け方の撮影終了時の表示は64となってました。これが本当なら半分も消費されていないことになり、
フル充電で2晩使えそうな雰囲気です。まあ、ある程度容量が低下した後に、急激に電圧が下がるような
こともありうるんで、この容量表示はちょっと眉唾な感じもしてます。
ちなみに、このバッテリーは充電が結構速くて、ウチのシエンタに搭載されているAC100Vコンセントに
専用アダプターを繋ぎ、充電しながら帰途についたんですが、2時間ちょっとで容量が100まで回復し、
帰宅前に余裕で満充電になってました。

カーバッテリーよりは高価なんですけどね、サイズと軽さとパフォーマンスがあまりにも魅力的なもので、
先日、予備にもう1台購入したのでした。赤道儀に繋ぐための接続ケーブルは同梱の付属品でOKでしたが、
長さが十分とは言えないので、別なパーツ屋さんから延長ケーブルを調達してます。
ところで、ちょっと気になるのは、このバッテリーの作業環境が0~40℃となっていること。
もしかしたら厳寒の夜には使用不能になる? その時は何かで加温するしかないかなぁ。


この被写体は微か過ぎる

2019-11-11 23:05:33 | 遠征日誌

1日の晩に超新星残骸をもう一つ撮ってました↓

【Sh2-224】
 キヤノンEOS60Da+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO3200,NB1フィルター使用,
 総露出時間112分(7分×16コマ加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミング,山梨県北杜市にて

ぎょしゃ座にある微かな超新星残骸で、1等星カペラの南西約3.5度に位置しています。
先日記事にしたSh2-240よりも淡いようで、2時間近い総露出時間でも太刀打ちできなかった感じ。
画像処理でコントラストを無理矢理上げたせいか、大荒れのイメージになってしまいました。
視直径は小さめなんでモザイク合成は不要ながら、コイツも一晩かけて撮らないとダメかも?


夜空に潜む真っ赤な毛玉

2019-11-09 12:20:00 | 遠征日誌

1日の晩、11月初の☆撮り遠征をしてきました。出撃先は山梨県北西部某所。
メインターゲットはこの天体でした↓


【おうし座の超新星レムナント Sh2-240(南部)】
 キヤノンEOS60Da+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO3200,NB1フィルター使用,
 総露出時間80分(10分×8コマ加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,若干トリミング,山梨県北杜市にて

おうし座とぎょしゃ座の境界付近にある非常に淡い超新星残骸です。赤い毛糸が絡まったような興味深い
フィラメント構造が見事で、海外では"Spaghetti Nebula"(スパゲッティ星雲)と呼ばれてたりします。
ほぼ円形に広がった星雲全体の視直径は約3度に達するそうなので、見掛けの差し渡しはなんと満月の6倍!
今回はその南側の一角を切り取るように撮影しています。赤い星雲を写りやすくした天体撮影用カメラでも
ハッキリ捉えるのが厳しい難物の一つで、自分もこれまで幾度となく挑戦したものの、ことごとく撃沈。
今回は輝線星雲用のフィルターを使って何とかマシな画像が得られました。
いずれ星雲全体を捉えたいところですが、この撮影機材では2×2モザイクとか考えないとダメそうです。
となると撮影所要時間は単純計算で80分×4=320分かぁ・・・。一晩で何とか撮り切れるかどうかって感じ。
その前に画角が広めの望遠レンズで再チャレンジしてみようかなぁ。