Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 7/16未明~明け方 天王星と火星が大接近

サターン形の最終形態

2021-07-23 14:32:33 | 遠征日誌

木曜日の未明、再び近場で☆撮りしました。
撮影対象はこの天体のみ。


【みずがめ座の土星状星雲 NGC7009】
 キヤノンEOS Ra+タカハシμ-180+フラットナーレデューサー,F9.8,ISO800,
 総露出時間13分(露出1分×13コマ加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド(ステラショット2使用),等倍トリミング

名称は形が土星に似ていることに由来します。名付けたのはアイルランドの天文学者ロス卿で、
19世紀半ば頃の眼視観測が基になっているようです。中央の青緑色をした面積体の両サイドに
突き出たような構造があって、確かに環が閉じ気味の土星に似ている感じのイメージです。
視直径はWikipediaによると約41×35"ということなので、土星の見掛け上のサイズに近いです。
惑星状星雲に分類される天体で、その分類名どおりの典型的な星雲という印象です。
なお、惑星状星雲は普通の恒星が一生を終える際に形成されるガス星雲で、太陽もいずれは類似の
最終形態になると考えられています。そうなる前に地球は太陽光球に飲み込まれるらしいです。

さて、この天体の撮影は個人的に初チャレンジとなりました。焦点距離1762mmでは拡大率不足で、
詳細な内部構造までは残念ながら掴めずじまい。実際に撮ってみたら意外と表面輝度が高くて、
いつものようにISO1600で3分も露出すると中心部が白飛びしてしまったんで、感度と露出時間を
控えめにしました。こうなると焦点距離をもっと延ばし、5000mm以上で再挑戦したくなります。
追尾精度はさらに厳しくなるでしょうけど・・・