Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 9/5夕 西の低空で月と金星が大接近

Golden Ring 迎撃準備(6)

2012-03-17 10:00:00 | 撮影機材

引き続き、眼視太陽観測用減光フィルターについての詮索話です。

ベースフィルムはおそらく素材自体が透明ですので、強力な減光の役目を

果たしているのは、フィルム表面に蒸着(?)している金属膜ということになります。

で、その正体を某分析機器で調べてみたら、アルミであることが判明。

アルミは貴金属ではありませんので、材料的なコストは高くないはずですね。

ついでにキャン★ドゥのレスキューシートの金属膜も分析してみましたが、

パッケージの表示どおり、確かにアルミが使われていました(これは偽りなし)。

では、安価なレスキューシートと高価な眼視用減光フィルターの違いとは何か?

その答えはベースフィルム表面に付いているアルミ膜の厚さということになります。

アルミ膜の厚みは減光率に関わるので、とっても重要です。

実際、太陽観測用減光フィルター越しに室内の蛍光灯を見ても全く見えないのですが、

レスキューシートは1枚だけだと蛍光灯が透けて見え、明らかにアルミ膜が薄いです。

安くて簡単に入手できるので、高価な減光フィルターの代りに使えるといった話も

一部で囁かれてたりしますが、安全確保には複数枚重ねる必要があります。

で、4枚ぐらい重ねると、太陽を眩しくなく観察できるらしいのですが、

目に見えない赤外線が透過していたりする可能性はゼロではありません。

したがって、使う場合は、あくまで自己責任でということになります。

何よりもパッケージには、減光フィルターとして使えるなどとは一切書かれてませんので、

想定外の使い方で眼に障害が発生したりしても販売会社は責任を取ってくれないでしょう。

まぁ、できるかぎり安全な方法で楽しく日食観測しましょってことで。