日々是、趣味三昧【Golf,BASSFishing,etc】

日記な独り言。趣味の記録。

■クリミナル・マインド2#10 テロリストへの尋問 2008.03.24

2008年03月25日 | 日々是、テレビ

原題「Lessons Learned」

新顔プレンティスが堪能な語学を使ってBAUに溶け込もうと奮闘する。
だが、今回の見所はひとつ・・・
ギデオン捜査官、唯一の武器「言葉」を巧みに繰り出すところだ。
京極夏彦著「京極堂シリーズ」を思い出す・・・

※今回は長い書き込み。言葉の裏にある意味を知りたいのでなるべく端折りません。

DEAが踏み込んだ一軒屋には誰もいなかった・・・
脱出トンネルが口を開け、ボニー・ライアンを見返している。
なにかの装置が、テーブルの上に置かれている。

6:15am
ベットの中で、ホッチナーはクワンティコからの電話をとる。
寝ていても条件反射で最初の呼び出し音ですばやく受話器をとる、そんな訓練をしていても誰も疑いを持たないであろう、生真面目なホッチw
隣で寝ていた妻も納得の対応。

急いで着替えるホッチナーは明日、息子ジャックとの写真撮影の予定を思い出し、妻に戻るから大丈夫と約束する。

クワンティコBAU。
既にみんな集合している。プレンティスがみんなに紹介される。
JJが早速、状況報告。ある装置の写真を画面に写す。
モーガンの専門であろう、テロ行為に使用される化学兵器の生成装置だとわかる。
だが、今の段階で薬品は特定されていない。

テロ仲間が使っている無線電話の傍受に成功したとJJが報告。
後々、この情報にBAUが振り回わされることになる。

傍受した内容を見る面々。
アラビア語なので誰も読めない、と、思いきやプレンティスがすらすらと朗読。
語学に堪能なプレンティスにガルシアもびっくりw
「次の新月に贈り物を届けよう」
あと48h後、テロによる攻撃の日だとわかる・・・

無線電話の契約主が判明。偽造旅券で現在、拘留中とのこと。
「シンド・アラー」偽名だろうと推測するギデオン。
鍵を握る人物を尋問によりどう落とすのか・・・今回はそんなエピだ。

「CIAが2ヶ月かかってできなかったことを48hでやれって?」モーガン
「できなければ911依頼の本土攻撃になる」ギデオン

ギデオンはリードを連れてシンド・アラーが拘留されている、グワンタナモへと向かう。
ホッチナーの進言により渋々、プレンティスを同行する。

「過去の過ちは未来への英知なのだ」ギデオンの敵はこれだ、と後に判明する今日の名言でしたw

専用ジェットの中の三人。
ギデオンとリードはチェス。それを手持ち無沙汰なプレンティスが見ている。
「取調べはもっともダイナミックなプロファイルだ」ギデオンは言う。
ここで、尋問の要点を二人にアドバイスするギデオン(やっぱ天才だなぁギデオンw)

「まずは何でもいいからしゃべらせろ」
「例えば、チェスの駒を持つ手の動きや仕草、態度から相手の考え方や性格までわかる」
プレンティスに言う。
「アラビア語に現れる言葉使いや意味、行間、あらゆる角度から探ってくれ」
リードに言う。
「言葉にならない体の動きや表情を見ろ。余裕があるとき、ストレスが罹ったときの基準がわかれば話題が核心に触れたとき彼の心が解かる」

「どこをどう襲うかより前に、彼自身のことを聞き出さなければならない」

窓から外を見るギデオンは「ゲームオーバーだ」と一言。
その瞬間、飛行機は機体を滑走路に垂直にするため90度旋回する。機体は30度近く傾斜する。
テーブルに置かれていたチェス台は廊下に落下。
「グワンタナモのツイスト」だと説明するギデオン。
プレンティスにだめだしされるリードに、無表情だが愉快そうなギデオンw

DEAが突入した一軒屋にモーガンとホッチナーが到着。
装置を検分するモーガンは生成したであろう化学薬品のリストを発見。
ガルシアにより「炭素菌」だと判明。
ホッチナーはコーランや礼拝マットがないことから他にも潜伏施設があると断定。
中東出身の20代前半、装置から大規模な施設を標的にしている。

FBIによって拘留され、CIAに尋問されているシンド・アラー
画面に映るシンドは「コーラン」を空で復唱している。
早速作戦開始。
彼(シンド)が想定している敵とは真逆な存在であることを、まず見せたいというギデオン。
第一印象をこちらの意図した形で与える所からギデオンの作戦は始まる。

BAUはFBIの管轄、CIAは尋問のみ。
FBIのほうがCIAより立場が上だ、という所をシンドに認識させ、紳士な態度で迫る。

取調室で、ギデオン対シンドの駆け引きが始まった・・・

初めは同情からシンドにアプローチ。
コーランの復唱が止み、ギデオンを品定めするシンド。

ギ「信仰やイデオロギーについて知りたい」
ギ「行動研究が仕事だ」
ギ「理解が深まれば、お互いの違いを平和的に解決できる」
ギ「君が何をやろうとしているのかは知らない」
ここで椅子を持ってきてシンドの斜め右に座る。視線を低くしているところに注目したい。
ギ「君は他の容疑者より知性がある。文化について深く語れる」

シ「言いなりにならなければ、他の方法でくるのか?」

ギ「私は合衆国憲法を守っている」
ここでギデオンの耳に「炭素菌爆弾」の情報が入る。

初めて口を開いたシンドの言葉にプレンティスがすばやく反応。
「エジプト人だわ。たぶんカイロ出身」
リードがギデオンの耳に入れる・・・

シ「ギデオンとはどこの名前だ」
ギ「アメリカだ」
シ「あなた方は、まずは国家ありきで、神は後回しだ」
ギ「エジプト人である前にイスラム教徒なのか?」
シ「そうエジプト人だ。たった2分でもうそこまで解かったのか?やつら(CIA)は2ヶ月かけてもわからなかった」
ギ「動機も手法もまるで違うから・・・」
シ「だが、君たちを我々から守っているのは彼らだ」
ギ「自分たちを敵に回すこともある」
シ「それじゃ君の敵は誰だ?ギデオン捜査官」
ギ「私の敵は人じゃない。無知なことだ」
シ「正直な男だな」
ギ「君は?」
シ「・・・」
ギ「コーランを暗記したのは何歳だ?10歳くらい?」
シ「9歳」
ギ「よほど信心深く努力家の人間だな」
ギ「暴力の道を選ぶには、深刻な事情があったんだろう」
シ「かもしれない」
立ち上がるギデオン
シ「もう尋問は終わりか?」
ギ「もうすぐ日が暮れる。メッカはあっちだ。礼拝マットと水を持ってこさせよう」
このタイミングでの、ギデオンのこの言葉がポイントになる。

BAU本部ではガルシアとJJが傍受した内容から第2の潜伏先を特定する。
ライアンを急行させ、ホッチナーとモーガンが現場に合流する。

水を与えるギデオン。
シンドの前に座るが、正面、目線はやや上からだ。

ギ「どうして暴力を無視できるんだ?」
シ「ムハンマドは後にこう言っている。暴力を受けたら暴力でやり返せと」
リ→ギ「それはコーランじゃなくて、ハディーズ、つるぎの説です」
ギ「コーランにも記されていない」
シ「だがコーランもこう言っている。異教徒は見つけ次第戦いを挑んで滅ぼせと。あらゆる戦略を使って支配しろと」
ギ「悔い改めない限りだ」
シ「君も信仰心を持って改修するつもりか?」
ギ「信仰心なら持っている」
ギ「どういうことだ?私の宗教は君たちを許すのに、君たちの宗教は我々を殺すというのか?」
シ「君は聖書によって誤った道へ進んでいるのだ。イスラム教に改宗すれば・・・」
ギ「この世にいる10億人のイスラム教徒が実践しようとしている。アラーの神は慈悲深く、あるから」

ここで話題を変えるシンド。

シ「さっき、子供のころの話を聞いたな」
シ「あの頃、私は幸せだった。だがある日、空から爆弾が降ってきてバザールは木っ端微塵になった。私はわずか8歳だった」
ギ「幼い子供にとっては、さぞや恐怖だったろう」

プ「心を開き始めてる・・・」
リ「かもね。でも言葉の裏をとらないと」
ガルシアに電話。30年位前のエジプトであった誤爆事件を調べる。

シ「騒ぎが収まったとき、家族の半分が死んでいた」
シ「私はそのときアラーに誓った。人生の全てを賭けて復讐すると」
ギ「その結果として君はここを永遠に出られないんだ」
涙を浮かべるシンド
ギ「本当のことを話してくれ」
ギ「いつか私が君の声を世界に伝えられる」
シ「君の政府は私が存在していることすら認めていないんだぞ。なのにどうやって君は私の声を伝えようと言うんだ」

アナンデール、ヴィンセント建設。
ライアンに合流したホッチナーとモーガンは突入する。
誰もいない・・・何かおかしい
リードに伝えられ、プレンティスとギデオンもその場で報告を聞く。
攻撃より24hを切った・・・
ギ「現実に向き合わせるか・・・手の内を見せる」

三度、シンドの前にギデオン。
ギ「潜伏先2箇所に踏み込んだ。今もアナンデールを調べている」
シンドの手がひざの上で静かに開いてゆく・・・
ギ「だんまりを通してもなんにもならないんだぞ」
シ「ジハードは永遠だ」
リードがシンドの手の動きをギデオンに伝える。
ギ「失礼する」

電話で叫ぶギデオン。
ホッチナーは急いでみんなを避難させるが、SWATが一人犠牲となった。
シンドが発した「ジハード」の言葉と「仕草」により、危機を察したギデオン。

JJとガルシアは画面に映し出されているアナンデールの画像に気づき、モーガンに電話する。
安全を確認したガルシアの目から涙が流れている・・・
傍受した情報はおびき出す為の罠だった・・・

四度、シンドの前に座るギデオン。
ギ「善人を一人殺したな」
シ「どうかな。改宗すればいい。死を恐れる理由がなくなる」
ギ「彼の家族になんと言う」
再び、シンドの手が動く。今度は手を組んだ。
シ「我が息子が殺されたとき、あなたは悲しんだか?」

リードがガルシアに検索ちゃん。7年前に該当する誤爆事件がカイロで起こっていた。
イスラエルとアメリカに疑惑が集中しているという。
犠牲者、息子の名前が判明。「アミール」
そして、シンド・アラーの本名は「ジャマール・アマザ」

シ「結局、我々は平和的に解決するのは無理なようだ」
ギ「私はあきらめていない。そろそろ夜の祈りの時間だろう。続きは明日かな」

刑務所で形成されるテロ組織「武道派イスラム社会」
アメリカ社会で受け入れられない様々な人種のアメリカ人を受け入れることで組織を形成。
政府を憎むアメリカ人。いわば国が育てたテロ組織だ。
ジャマールは「武道派イスラム社会」を作り、復讐するためアメリカへやってきた。

CIAとFBIの情報共有を迫るギデオンたち。
「武道派イスラム社会」の情報はCIAが収集している。
CIAとFBIの衝突は、度々、映画や小説に取り上げられることがある。
実際はどうなのか、わからない。
ガルシアの下へ大量の情報が入ってくる。情報を選別し必要なものを引き出すこともガルシアの役目だ。

ギ「よく眠れたか?」
シ「ここに来てから初めて。昨日までは祈りも禁じられていた」
ギ「祈りは我々の癒しだ」
シ「我々って?」
ギ「我々人間」
シ「君は私を自分と同等に扱っている」
ギ「同等だろ?」
シ「いや、人間以下の存在だった」
ギ「君から見た私もな」
シ「ギデオン。本当のところは何が狙いだ?」
ギ「君を理解したい」
シ「もしもできなかったら?」
ギ「私が損をする。祈りだろう。明日にしようか」
シ「楽しみに待ってる」

JJとガルシア
大量に送られてくるCIAの情報に「炭素菌」でひっかかるオランダの会社。
まだ未確定だが、20グラム、先週盗まれたかもしれないという。
2億5千万人を殺傷できる量だ。

リードとプレンティス
リ「昨日よりずっと穏やかですね。ボディーランゲージで感情を読み取りづらい」
ギ「わかってる」
プ「これでいいんですか?」
ギ「そのはずだ」
プ「でもこれじゃまるで逆じゃないですか・・・」
夜明けまであと9h。
プ「心配じゃないの?」
リ「彼とは付き合いが長いから」

オランダからの出入国リストで「アンドレ・ヤンセン」本名「タリーク・ムハンマド」が判明。
入国の際、記入する滞在先で居所が判明。
ホッチナーたちが急行するが、アジトは射殺された5人の遺体があるだけ。
既に、テロの標的に移動した後だった。

ギ「祈りは済んだか?」
シ「日は沈んだのか?」
ギ「あぁ。紹介しようDrリードだ。いいか?」
シ「少しなら時間を作れる。冗談だよ。いくらでもいい」
ギ「冗談か。いいね。1歩前進だ」
シ「そう。前進だ。確かに」
ギ「終わらせる気はないのか?その、ジハードを」
シ「いつ終わるかは、アラーの思し召しだ」
ギ「それがアラーの意思だとどうしてわかる?」
シ「ジハードが終わるから」
ギ「実は、嘘をついていた。同僚が外にいて会話をモニターしていた。ボディーランゲージから君を読み取ろうとしていた」
シ「成果はあったか?」
リ「いくらかかな。本名はジャマール・アマザ。カイロの爆撃で息子のアミールを失った。その後、アメリカで「イスラム武道派社会」を形成」
シ「それだけわかったのなら、いくらか以上の成果だな」
ギ「だが肝心なところが解からない。君はアメリカのどこで炭素菌爆弾を爆発させるんだ?新月の夜、今夜」
シ「何のことだか解からないね」
ギ「いや、解かっているはずだ。まだ時間はある」

ギデオンが左耳に手を当て「なに?本当か?」と言いながらジャマールを見つめ部屋を出て行く。リードもつづく。

ジャマールは、目を閉じ、両手のひらを上に向け祈りの姿勢をとる。

すぐにギデオンが部屋に戻ってくる。扉は開けっ放しで、その向こうのモニターにテロ襲撃の映像が流れている。ジャマールにも見えている。

シ「どうかしたか?」
ギ「どうしてだ。こんな暴力三昧の生き方にイスラム教を使うのか?君は信仰心を殺人の言い訳に・・・」
シ「やっと・・・会話らしい会話ができそうだな」
ギ「君はアメリカが第三諸国を操っていると批判するが、君は仲間の信仰心を自分のために操った。なぜだ?誰よりも熱心な信者となる者がこの戦争ではなぜいつも自分の目的のために仲間の命を奪うんだ?」
シ「アメリカの大統領は戦地に行くのか?若者を送り込むだけだ」
ギ「今夜、大勢の罪亡き人たちが・・・」
シ「みんな罪びとだ。異教徒だ。彼らはアメリカのやり方を世界中に広めるため加担している。君たちの欲望には際限がない。資本主義は結局、発展途上国の上に成り立っている。罪なきものはいない。誰一人としてだ」
ギ「今夜の犠牲者に罪はない。君には何の害も与えていない」
シ「彼らの存在自体が私を傷つける。異教徒は正義の手によって倒されるべきだ。その時までジハードは終わらない」
ギ「じゃ、君は本気で殺す気なのか?40億もの人々を」
シ「アメリカは過去から何一つ学んでいない。発電所のような場所ばかり警備して他は無防備だ。今夜の1件で経済は大打撃を被る。911の航空業界のように。影響は何年にも及ぶぞ。次に巨大なショッピングセンターができたとしても、足を運ぶのを躊躇うからな!次は学校かもしれない!おい!」

ギデオンたちにジャマールの最後の言葉は聞こえていない。
すぐに、今夜オープンする大規模なショッピングセンターがヒットする。マクリーンのUSAモールだ。

ビデオを止めにくるリード。
シ「日はまだ沈んでないのか?」
リ「えぇ」
シ「くそー!くそー!くそーーー!!」

USモールにはホッチナーの妻ゲイリーが息子ジャックを連れて写真を撮りに行くことになっていた。
モーガンに「家族がいなきゃいきていけねーだろ!」と怒鳴られ、急行する車からゲイリーに電話するが繋がらない・・・「情報漏えいだ」言ってる場合じゃないw

テロリストの車を発見し、未然に収集することに成功する。
テロリストの一人が逃亡を図り、モール内に落下し死亡。
テレビ報道では、強盗ということでニュースを流している。

急いで帰宅するホッチナーは、ゲイリーとジャックの安全を確認した。
ゲイリー「あなたがいなきゃ写真は撮れないでしょ?キャンセルしたの」
モーガンの言葉が身に染みたホッチナーだった・・・w

ジェットの中の3人
ギデオンとリードが相変わらずチェス盤に顔を突き合わせている。

プ「彼をだまそうと思ったのはいつ?」
ギ「最初に会ったとき。電話の登録からうっかり足がつくほど馬鹿じゃないと思ったんだ。彼が呼んだんだ。グワンタナモに我々を。成功を確かめるために」
プ「その時から祈りの時間を使って時間をずらしていたんですね」
リ「なんか、チェスみたいですね」
ギ「今日は勝ったからいいが、彼が言ってただろ。ジハードは永遠に続くって。・・・王手」
リ「やめた。まいった。完全降伏。もう寝ます」

シートに横になるリード。毛布をかぶってわれかんせずw

ギ「プレンティス」
リ「はい?」
ギ「どうだ」
プ「いいですよ。よろこんで」


宗教は言葉。言葉によって人は理解し信仰心を持つ。
異教の壁は言葉によってお互いを理解しえる要素が必ずあると信じているギデオン。
言葉は、人を傷つけることも、救うこともできる万能さを持っている。
プレンティスがBAUに入ってきた意味をここで知ることとなる。
無知が敵だというギデオンは、自分の無知が原因で人を救えない場合があることを知っているからだろう。無知では的確な言葉を繰り出せない。


「言葉」


今回のエピは非常~に興味深い物語でした♪


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