野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

少ない花弁を反り返らせるコウリンカ

2019年09月22日 14時50分28秒 | 

富士山麓でみかけたコウリンカ。高度のために花弁の数が少ないのが特徴という。キク科の花は識別しがたいものが多いが、コウリンカは独特ですぐに分かる。菊の花のような風情はないが、あっさりと風情をあきらめたところが潔い。

(2019-08 山梨県 富士山麓 )

 コウリンカ  紅輪花
[学名] Tephroseris flammea (Turcz. ex DC.) Holub subsp. glabrifolia (Cufod.) B.Nord.
Senecio flammeus Turcz. ex DC. subsp. glabrifolius (Cufod.) Kitam.
Senecio flammeus Turcz. ex DC. var. glabrifolius Cufod.
キク科 Asteraceae (Compositae)  コウリンカ属

 キオン属としてに分類されたことがあるが、現在はコウリンカ属に分類されている。
 茎は分枝せず、直立する。根生葉はさじ形。茎葉は互生し、長さ10~16㎝、広倒披針形、基部はやや茎を抱く。茎頂に直径3~4㎝の頭花を6~13個、散房状につける。舌状花は10~15個つき、舌部は線形、濃赤橙色、はじめ水平に、しだいに垂れ下がり、反り返る。痩果には冠毛がある。
 タカネコウリンギク subsp. flammea は九州(大分県、熊本県)、中国、ロシア に分布し、茎や葉にクモ毛 (密綿毛)が多い。頭花が直径約3㎝、舌状花は橙赤色~暗橙色、反り返る。中国名は??狗舌草(hong lun gou she cao)。
[花期] 7~9月
[草丈] 50~60㎝
[生活型] 多年草
[生育場所] 山地の草原
[分布] 在来種 本州、朝鮮


クロッカスのような白い花を咲かせるタマスダレ(園芸種シリーズ01)

2019年09月22日 08時21分27秒 | 

最近道端に大きな白い花が咲いていると思ったら、タマスダレだった。春だったらハナニラかなと思うところだった。花の形はどちらかと言えばクロッカスに近い。園芸種が逃げ出したものらしい。道端の花が少なくなっているときだけに、うれしい。

(2019-09 川崎市 道端) 

タマスダレ(玉簾、学名: Zephyranthes candida)は、ヒガンバナ科(クロンキスト体系ではユリ科)タマスダレ属の球根草。

和名の由来は、白い小さな花を「玉」に、葉が集まっている様子を「簾」に例えたことによる。

別名のレインリリー(雨ユリ)とは、ゼフィランサス属及び近縁のハブランサス属(英語版)の総称であり、タマスダレだけの別名ではない。まとまった雨後に一斉に花茎を伸ばし開花することに由来する。また、タマスダレを「ゼフィランサス」ということもあるが、本来、ゼフィランサスは属名であるので注意を要する。

形態・生態
葉は細長く棒状で濃緑色、土から直接出ている。

夏?初秋に白い花を咲かせる。1本の花茎に対して、花は1つだけである。

種子をほとんど作らない個体とよくつける個体が存在する。

球根の分球でよく増える。


クサビのように鋭い鉤がまがまがしいヒナタイノコヅチ(「雑草」シリーズ08)

2019年09月22日 07時18分54秒 | 

いわゆるヒッツキムシの一種としてよく知られるヒナタイノコズチ。クサビのように鋭い鉤が生えそろったまがまがしい実が生えそろっている。この草の近くを通った野良猫は災難だ。毛についたイノコズチを舐めて取らなければならない。かわいそうに。それでも根は生薬として使われるらしい。「和名の由来は、茎の節のふくらんだところを猪の膝頭に見立てたところからきている」という。

(2019-09 川崎市 道端) 

 

ヒナタイノコヅチ(日向猪子槌、学名: Achyranthes bidentata var. fauriei)は、ヒユ科イノコヅチ属の多年生草本。日当たりのよい道端や原野に生える雑草である。

和名は、イノコヅチ(ヒカゲイノコヅチ)よりも日当たりのよい場所に生えることから。

特徴
根は地中深くに伸び、引き抜きにくい。

茎は節で枝分かれする。

葉は対生。

花期は8-9月で、緑色の小花を咲かせる。果実は人の衣服や獣の体に付着し運ばれる。

分布・生育地
中国および日本に分布する。日本では、北海道の一部、本州、四国、九州に生える。

利用
本種または A. bidentata(本種の基本種)の根を乾燥させるとゴシツ(牛膝)という生薬になり、月経不順、利尿、腹痛、関節痛、強壮などに利用される。牛膝は牛膝散、折衝飲などの漢方方剤に使われる。