野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

誰にも馴染みのジャノメチョウ(昆虫シリーズ 07)

2019年09月06日 10時34分11秒 | 

ジャノメチョウはどこでもみかけるジャノメチョウ属の代表のような蝶。少し暗いところをひらひらと舞っていることが多いので、誰にも馴染みの蝶だろう。昨日のヒョウモンチョウもそうだったが、ジャノメチョウは亜科の名前まで同じだ。この写真は富士山麓の高原で撮影したものだが、大型で翅は丸みを帯びているので雌だろうか。

(2019-08 山梨県 富士山麓) 


 

ジャノメチョウ(蛇目蝶、学名:Minois dryas)は、タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ジャノメチョウ属に分類されるチョウの1種。

特徴
ジャノメチョウ亜科ではヒメウラナミジャノメとともに、比較的よく見られる蝶。翅は表裏ともに一様に茶褐色で、前翅に2つ・後翅に1つの眼状紋があるが、他のジャノメチョウ亜科の蝶には多い金色の輪郭がないためあまり目立たない。前翅長は、28-42 cm。メスはオスよりも大型で、翅は丸みを帯びる。

幼虫はイネ科のススキ、スズメノカタビラ、ノガリヤスやカヤツリグサ科のヒカゲスゲ、ショウジョウズゲなどを、食草とする。食草の近くの草地に降り、食草には産みつけず放卵する。1-3齢の幼虫の形態で越冬する。

年一化性で、成虫は7月から9月にかけて見られる。草原をゆるやかに飛翔し、樹液・獣糞・腐果によく訪れるほか、ジャノメチョウ亜科には珍しくノアザミ、ヒメジョオンなどの花の蜜を吸う。

分布
ユーラシア大陸の温帯域に広く分布する。

日本では、北海道、本州、四国、九州と対馬に分布する。市街地以外ではおおむねどのような環境でも見られる。

 

 


やっとみつけた待望の花トケイソウ

2019年09月06日 09時37分51秒 | 

トケイソウという花は、図鑑でその奇抜な花の構造をみてから、ぜひ咲いているところをみたいと願っていた。それがごく近くの民家の垣根でたくさんの花を咲かせていたのをみつけて、驚いた。希少な花だと思っていたのに、とても生命力が強そうなのである。
この花はどうみても周囲に秒針の目盛りのついた円盤の上を、時間、分、秒を示す時計の針が回っている花としかみえない。ところが西洋の想像力では立体的に十字架とキリストをくぎ付けした釘をみいだし、キリストがかぶせられたいばらの冠をみいだすのである。文化の違いとはそのようなものかと、思いを新たにした次第次である。

(2019-08 川崎市 道端) 

 

 

 

トケイソウ(時計草、パッションフラワー、Passion flower)はトケイソウ科・トケイソウ属(Passiflora)に分類される植物の総称であり、狭義には Passiflora caerulea と言う種の和名である。

名前
和名は3つに分裂した雌しべが時計の長針、短針、秒針のように見える特徴のある花を咲かせることに由来する。

英名 passion flower は「キリストの受難の花」の意味で、イエズス会の宣教師らによってラテン語で flos passionis と呼ばれていたのを訳したものである。 16世紀、原産地である中南米に派遣された彼らは、この花をかつてアッシジの聖フランチェスコが夢に見たという「十字架上の花」と信じ、キリスト教の布教に利用した。 彼らによればこの植物はキリストの受難を象徴する形をしており、花の子房柱は十字架、3つに分裂した雌しべが釘、副冠は茨の冠、5枚の花弁と萼は合わせて10人の使徒、巻きひげはムチ、葉は槍であるなどと言われた。

属名は造語だが、やはり上記比喩に倣ったもの。

なお、英単語 passion には「情熱」の意味もあるが、この植物の名称での passion は「受難」の意味であって、「情熱」の意味ではない。

特徴
つる性常緑多年草の性質を持つ種が通常である。種の数は約500、栽培品種はそれらが掛け合わされてできるためさらに数が多い。栽培品種には驚くべき数のさまざまな色、形のトケイソウが存在する。ガクがそれぞれピンクと白という Passiflora x belotii という栽培品種も存在する。ぱっと見には花弁とガクの区別はつかないので、白とピンクが互い違いになった花ビラのように見える。それとは対照的に、副冠も花弁もガクも全部白というのが Passiflora caerulea 'Constance Elliot' である。

中央アメリカや南アメリカの熱帯・亜熱帯域が原産地だが、世界中で観賞用に広く栽培される。つる植物で、庭先などに植えられる。挿し芽することで増やすことができる。