三つ峠山の山頂で、その頃ただ一輪咲いていたウメバチソウ。ほかはみんな蕾だった。たしかに梅鉢紋に似ている。しかし本物の花は仮雄しべの構造がとても複雑で、花の中に別の花が存在しているかのようだ。三つ峠山の登山の記憶をかけがえのないものにしてくれる貴重な一輪だった。
(2019-08 山梨県 富士山麓 )
ウメバチソウ(梅鉢草、学名:Parnassia palustris)はウメバチソウ属の多年草。花が梅の花を思わせる。
根出葉は柄があってハート形。高さは10-40cmで、花茎には葉が1枚と花を1個つける。葉は、茎を抱いている。花期は8-10月で2cmほどの白色の花を咲かせる。
北半球に広く見られ、日本では北海道から九州に分布する。山地帯から亜高山帯下部の日の当たりの良い湿った草地に生え、地域によっては水田のあぜにも見られる。
コウメバチソウ
コウメバチソウ(小梅鉢草、学名:Parnassia palustris var. tenuis)は、ウメバチソウの高山型の高山植物。北海道から中部地方以北の高山帯に分布する。
母種のウメバチソウとの違いは、コウメバチソウの仮雄しべが7-11裂するのに対し、ウメバチソウは12-22裂している。
梅鉢紋