切れのよい花弁のつきかたがすてきなコウゾリナ。剃刀菜という名前は花弁にもあてはまりそうだ。夏の終わりの富士山麓の山歩きは、雨模様だったが、樹林の中は木々に守られて、傘もいらないくらいだった。そんなときに足元を照らし出してくれる黄色の花はとくに印象に残った。
(2019-08 山梨県 富士山麓 )
コウゾリナ(剃刀菜・顔剃菜)
越年草・短命な多年草
北海道-九州。根は紡錘状。全体に先が2つに分かれて鈎状になった剛毛がある。茎は高さ25-200cm。根出葉は開花時に枯れ、茎の下部の葉は倒披針形で長さ8-22cm、基部はしだいに細狭まり、有翼のある柄となり、茎に狭く沿下する。茎の中部の葉は披針形で長さ6-12cm、基部は茎を抱く。頭花はゆるい散房花序につき、径2-2.5cm、総苞は長さ10-11mm、内片は線状披針形で、背に1-2mmの剛毛があり、外片は短い。小花は黄色、30-34個ある。そう果は赤褐色で、紡錘形、長さ3.5-4.5mm。冠毛は長さ6-7.5mmで早落性。花期は5-10月。(日本の野生植物)
学名は、Picris hieracioides subsp. japonica
キク科コウゾリナ属