野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

飾り気のない素朴なヒョウモンチョウ(昆虫シリーズ 06)

2019年09月05日 10時09分30秒 | 

富士山麓の高原では多くのヒョウモンチョウがひらーり、ひらーりと舞っていた。学名は月桂樹に変身したニンフのダフネーの名前をもらっているが、和名では族名のヒョウモンチョウそのまま。たしかに羽根の模様は一番そっけないからしかたないのかも。ぼくは飾り気のないところが好きだけど。

(2019-08 山梨県 富士山麓) 

 

 

ヒョウモンチョウ(豹紋蝶、 Brenthis daphne)は、チョウ目(鱗翅目)アゲハチョウ上科タテハチョウ科ドクチョウ亜科ヒョウモンチョウ族に属するチョウの一種。


概要
標準的な和名をあてられているが、本種は日本国内ではそれほど一般的な種ではなく、他のヒョウモンチョウ族の蝶との区別のために「ナミヒョウモン」と呼ばれることもある。日本国内で繁栄しているヒョウモンチョウ族のチョウ、ミドリヒョウモンやツマグロヒョウモンなどは本種より大きく、趣味者には「大型ヒョウモン」と呼ばれ、こちらはそれと区別して「中型ヒョウモン」と呼ばれる。

大型ヒョウモンよりもゆるやかに飛翔し、前翅先端は丸く、出現時期もより早い。また大型ヒョウモンの成虫は秋まで見られるものが多いが、本種は夏の終わりとともにいなくなる。

幼虫の食草はヒョウモン類で一般的なスミレ類ではなく、バラ科のワレモコウ、オニシモツケなど。越冬態は卵内1齢幼虫。

近縁種にコヒョウモン(B. ino)がいる。生態や形態は似るが、本種が山地のやや乾燥した草原に生息するのに対し、コヒョウモンは渓谷や湿原などに多い。


幼い頃の思い出を蘇らせるなつかしいオニユリ

2019年09月05日 08時48分35秒 | 

オニユリは日本の山野でみかけるもっともふつうの百合、もっとも百合らしい百合だろうか。少年の頃の記憶をよみがえらせるどこか懐かしい花である。むかしからゆり根をとって食用にするために増やされ、それが野生化したものらしい。

(2019-08 川崎市 道端) 

オニユリ(鬼百合・学名Lilium lancifolium)とは、ユリ科ユリ属の植物。

自生地
グアム東部、中国、朝鮮半島、日本に自生する。日本では北海道から九州の平地から低山で普通に見られ、一説には中国からの渡来種と言われている。

変種に対馬に自生するオウゴンオニユリ(Lilium lancifolium var. flaviflorum)がある。

特徴
草丈は1~2m程となる大型のユリ。葉は互生し、小さめの披針形で先端はゆるく尖る。茎は紫褐色で細かい斑点がある。花季は7月から8月で、花弁はオレンジ色、濃褐色で暗紫色の斑点を生じる。花弁は強く反り返る。種子は作らないが、葉の付け根に暗紫色のムカゴを作る。鱗茎はヤマユリと同様、ユリ根として食用となる。

近縁種
近縁に同属のコオニユリ (Lilium leichtlinii) があり、こちらは山地の草原や低地の湿原に生育する。オニユリによく似ているが、植物体が一回り小さく、ムカゴを作らず、種子を作る。