レンキン

外国の写真と
それとは関係ないぼそぼそ

長いトンネル(27)

2007年03月14日 | 昔の話
 K君と日ごろから仲良くしていた先輩のKさんは
駅から遠いOの家までせっせとK君を送っていった。
同僚のS君は時間があるとOの見舞いに行っていた。
事故が起こった時にはもうすでに会社を辞めていた人が
家に戻ったOの元に花を届けに行った。


お見舞いに行かない人が悪い、と言っているわけではないのは
分かってもらえると思う。
目に見える形で心配するのが最良だとは思わない。
むしろ目に見える形で心配してしまう人は
何か下心のある人か、
「都合の悪いことからうまく抜け出せない人」だと思う。
悪い意味ではなく、職場にいた大半の人は
都合の悪い事実からすっと目を逸らすことが出来た。
私はそれが出来なかったから
私に出来る事を続けていただけだ。
遠くからそっと心配できるならそうしたかったけど
私はどうしても目で確かめないと駄目だったのだ。
…Oの容態をK君に伝えるという
下心もあったから。
結果はまんまと都合の悪いことにはまり
事実がどれだけ辛くても
見守り続けなくては気がすまなくなってしまった。
お見舞いに何度行ったから偉い、
行かなかったから薄情、ではなく
遠まわしな愛情、見せかけの愛情、間接的な愛情、薄情を
私は事故を通して学ぶことが出来た。

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