確認機関（確認検査機関）

評価機関の説明のときに、確認機関について少し触れましたが、今日、耐震強度偽
装事件で、国土交通省は偽装物件を見逃した民間の指定確認検査機関４機関の確認
検査員（建築基準適合判定資格者）１８人を登録取り消しや業務禁止の処分としま
したね。２０００年の建築確認が民間に委託されるようになって初の処分です。

元１級建築士・姉歯秀次氏による偽装９８物件中３７件で見逃した、
「イーホームズ」が１１人
業界最大手の「日本ＥＲＩ」が５人
「東日本住宅評価センター」が１人
「ビューローベリタスジャパン」が１人

このうちイーホームズの２人を登録取り消し。
他の１６人は業務禁止１１～１か月。

＜確認検査機関＞
本来は、都道府県の建築主事が行う確認検査業務で、世に言う「建築確認」を
行い「確認済証」を発行するところ。
これが、２０００年から民間でも行えるようになり、イーホームズや日本ＥＲＩ
などの確認検査機関が登場した。

指定確認検査機関は、２以上の都道府県の区域で確認検査の業務を行う場合は国
土交通大臣に対して申請し、１の都道府県の地域で業務を行う場合は都道府県知
事）に対して申請し、国土交通大臣の指定を受けたものが業務を行うことができ
る。


指定確認検査機関による確認済証は、建築主事による確認済証とみなされ、建築主
事の確認済証は不要。

指定確認検査機関が、完了検査又は中間検査を、工事完了又は工事終了の日から４
日以内に引き受けた場合には、建築主事による完了検査又は中間検査は不要。

検査の結果、建築物等が建築基準関係規定に適合していると認めたときは、建築主
に検査済証を交付する。これによって、建築主事による検査済証とみなされる。

まぁ、このような仕組みです。


カネボウの粉飾決算関与で、行政処分を受けた中央青山監査法人もそうですし、
ライブドアの監査を担当していた港陽監査人は来月の６月末には解散すること
が決まっていますが、公的な業務を行う民間機関は公務員以上に社会的使命を
もって従事して欲しいものですね。